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超レポWWRU4 英雄
日時: 2012/08/09 12:21
名前: いまち
参照: http://kk-queenfanclub.sakura.ne.jp/bbs_archives/imachi_t/hero.htm

★「WWRU4」
〜 THE HERO いまち ディレクターズカット〜 ライヴ写真集!
http://kk-queenfanclub.sakura.ne.jp/bbs_archives/imachi_t/photo_hero.htm


☆「WWRU4」
〜THE HERO いまち ディレクターズカット〜映像!(youtube)
http://jp.youtube.com/watch?v=E0v6hITxYpQ

**************************************************

企画設計編

皆さんご存じの通りWWRU4に参加してきた。
前日から当日に至るまで色々な方のお世話になった。
ここで改めて感謝致します。
有り難う御座いました。

さて、イベント後の超レポなんだが、いつもはイベントに関する出来事や自分のことなど
ほぼ全部書いてきたわけだが、ちょいと今回は趣向を変えてみたい。
で、今回のお題は勿論〜THE HERO いまち ディレクターズカット〜である。
その他の曲や前日、当日のことも書くけど、基本は上記曲にまつわる話でいこうと思う。
とはいえ、相変わらず長々と節操のない文章になるとは思うけど(おい)。
で、お題が長いので便宜上、いまちカット(さつきさん命名)、とする。

さて、まずは何でこれを演ろうと思ったかから行くかな。
まずは今年の春、京都で行われたWWRU3.5が終わり、かなりふぬけていたのだけど
参加したみんなは次回は札幌だ、と結構強い参加表明をその頃からしていた。
んじゃ何を演りたいか、とうことになる。
前回は初めての参加ということもあり、Q曲じゃ演奏にそんなに難しくない曲を選んだ。
ま、このあたりは前回の超レポを参照して頂こう。
次回に向けて思ったことは、あんまり人が演らない曲を演りたい、というものだった。
まあ自分は結構ひねくれ者でね、人と同じことをするのは嫌というか
まあ、ひとを驚かせたいというか、そんな迷惑な性格なんですなこれが。(自爆)

そこでだ(いきなり息巻く)、行き着く先はフラッシュということになるのが、自分のひねくれ度
を表しているな(爆)
頭にはすぐ今回の青写真がすでに出来上がっていた。
簡単に書くと
THE HEROの前半〜フットボールファイト〜バルタンのテーマ〜フラッシュ急降下〜
フラッシュのテーマ(リプライズ)〜THE HEROの後半
ということになる。
まあ、最終的にこれに落ち着くことになったんだけどその間編集については色々変遷がある。
途中でフラッシュの処刑はどうか、とかザ・キスも入れたいとか、後半の編集が全然違うもの
も存在する。
ま、こういう場合最終的には最初のひらめき案に決まることも多いと思うナ。

で、こういうのを演りたいんだけど、とSweetさんにメールをしたらば、OKしてくれた。
そんときはフラッシュのテーマからヒーローのメドレーという適当なタイトルだったな(苦笑)
Sweetさんはドラムなら、といってくれた。ま、この時はね(爆)
まあ、その代わりといっちゃなんだが、ゴーイングバックのギターを演れという指令も下った
けど(爆)
で、札幌行きたいメンツでこんな曲演りたいとかの希望をがつんがつんだす。
じゃあ、ということで札幌はまだまだ先だけどスタジオで軽くお遊びでジャムりますかと
提案し、皆さん乗ってくれた。
しかし後日ちょっとショック(というと大げさか)を受けることになる。

で、当日は色々演ったけど、ヒーローの青写真を言葉で説明した・・・・・
したらば、なんと全然理解が得られなかったのだな。
っていうかこの曲のこのあたりまで演って、そいでこうつなげて・・・とか言っても皆さん
驚くほどフラッシュのアルバムを知らない。
ま、ソルさんはある程度知ってるけど曲名が出てこないみたい(バンド名をフラッシュに
しているくせにぃ・爆)
フラッシュゴードンというアルバムはとかくスルーされるアルバムというのは知っている。
あれはサントラであって、オリジナルアルバムというにも抵抗があるひともいるかもしれない。
じろーさんの考察の下りや皆さんの反応をみてもわかるけど、結構なQファンでも聞かない
ひとは多いだろう。
Sweetさんやタラさんはアルバムさえ持ってないってさ・・・・

スタジオでのジャム後メールでちゃんと設計しろ、あれじゃわからんというお叱りを受ける。
ならば、ということで、アルバムの曲名、流す順番、ピックアップする曲の何分何秒まで、とか
の設計をしてメールした。
ところで、演奏者はというとギターは自分、ドラムはソルさん、キーボードはドロたんにお願い
した。タラさんは勿論バズーカボーカル。で、ベースがいない・・・
まあ、愛欲でギター演ったら?なんてSweetさんに言ったついで、どうせならベースも(爆)と
直接的じゃないけど、間接的な言い回しでメールした。
ベース演るって・・・すみません。自分のわがまま通してもらって。
しかもSweetさん、ベース本体まで購入したって・・・またまたすみません。

でもやっぱり曲のイメージがわかないので、ソルさんが編集した音源を送ってくれることになった。
で、音源が届く。
ふむ・・・かなりの部分で正確に編集してあり感謝、なんだけどつなぎの部分の構想がちょいと
違うので、ま、そのあたりはリハで修正することにした。
フラッシュのアルバムを聞かない(爆)Sweetさんも気に入ってくれた様子だ。
リハまでにSweetさんはベースのタブ譜をフラッシュのベーシストであるサカモト子(爆)に
お願いしたということだ。ふむ。

さて、リハ当日。
まずは演ってみた・・・
だめ。全然だめ。つなぎの部分を言葉で説明するんだけど、元来口べたなため前回同様
全然伝わらない。特にSweetさんは作ってもらったべースのタブ譜通りにしか弾けない・・・
ここで2度目のちょいとショックを受ける。
正直書くけど(Sweetさん、ごめんなさい・・・)
ソルさんは勿論ほとんどプロだから、言葉でこうやってここはこう変更して、っていうのは簡単に
分かってくれるんだけど、Sweetさんはベースは始めたばかりということもあり、以前から楽器
に携わっていたわけではないので、融通が全く利かない。
とにかくタブ譜通りにか弾けないのですな。 編集を変えると途端に弾けなくなる。
かなり苦労したんだけど当日は結局バラバラに終わってしまった。
うーむ・・・
これは自分で編集版の音源を作るしかない、と思いソルさんに教えてもらってそういうソフト
をダウンロードして作った。
こういうのは初めてだったのだけど、結構簡単に出来るんですな。
作った音源を聞いてみる。
おぉ・・・ほぼイメージ通りじゃん。これはイケるかも・・・と皆さんに配信した。
で、次のリハ日程が決まる。

そこで救世主現る。

メンテ

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WWRU4@札幌アデリー大暴走編2 ( No.21 )
日時: 2008/10/27 11:26
名前: アデリー

1.We Will Rock You (FAST)
さつきさんのギターで幕を開けたWWRU。jazzさんが相変わらずフレディになりきって登場。テンション全開でフルスピード!

2.Going Back
「ワイーン」別名「チームK&K」のメンバーによるアコギ・ヴァージョン。
Sweet さんの優しい声に癒される。

3.Sleeping On The Sidewalk
さっき歌っていたSweetさんが今度はドラムスに回る。そしてまたヴォーカル。

4.Save Me
この歌最初の音取りをしっかりしなきゃちゃんと歌えないんだよな・・・そういう意味ではちょっと難しい曲。そんな中、YUKAちゃんはしっかりと歌ってくれた。
彼女のvo.、心がこもっていて本当に素晴らしかった。

5.Somebody To Love ('92 Wembley Ver.)
ついに私の出番。で、「大暴れ」の始まり(爆)
スタジオで練習したにもかかわらず、最後のタイミングがどうしても掴めなかった曲。でもそんなの関係なく夢中で弾いた。
実際に音源を聴きながら練習すればいいものの、私にはそれが出来なかった。
理由は・・・このジョージ・マイケルver.聴いたら毎度泣いてしまって何も出来なくなっちゃうんだもん(T_T)
最後の「ら〜〜〜〜〜〜〜〜ぶ、1、2、3、YEAH!!」の所をキメた時、元歌同様涙が出そうになった。

6.Spread Your Wings
去年はギターで大暴れしたKita-Gさんが、この曲では落ち着いた弾き語り。
彼の違う一面を見たような(笑)

7.Too Much Love Will Kill You (Back To The Light ver.)
リハーサル時の「実技試験」の結果を皆さんに「披露」。
そして私も今までになく(?)集中して弾いた。
ギターやりたいと申し出てくれたさつきさんの思いに応えるために、
タラさんの素晴らしい声を生かすために、
私自身のために。
そして何より私が最も大事にしているブライアンの曲だから・・・
・・・やった〜〜〜!決まった!!ノーミスだぁ〜〜〜!!!
うれしい!!!
さつきさん、タラさん、ありがとう!!!\(T▽T)/

8.The Hero (IMACHI Director's Cut)
ついに例の「組曲」が・・・メンバー全員が黄色いお揃いのTEEを着ている。
みんなどんな反応を示すんだろうか・・・
・・・ソルジャーさんの力強いドラム、「バズーカヴォイス」と言われるタラさんの声、さつきさんの素晴らしいギター、Sweetさんのカッコイイベース、ドロたんのキレイなキーボード、そしてこの「フラッシュ・ゴードン」に特別な思い入れを持ち、それを形にして残そうとした「総監督」・いまちさん。
構成・演出、演奏、どれもパーフェクト!!
みんなが一つになってこんなに素晴らしい音楽を作り上げた、ということが聴いている人に伝わり、私自身も心の底から感激した。
メンテ
WWRU4@札幌アデリー大暴走編3 ( No.22 )
日時: 2008/09/22 19:37
名前: アデリー

ここから第二部。

9.Teo Torriatte
つっち〜さんが初のvo.。彼は片手に歌詞カードの代わりにQ詩集を手にしていた。本を見ながら歌うカッコ、どっかの教会の聖歌隊にさも似たり(笑)。
が、実際に開いて歌うことはなく、しっかりと歌詞を覚えて歌っていた。えらい!
タラさんもピアノに挑戦。頑張っている姿が印象的だった。

10.All Dead, All Dead
続いてつっち〜さんのvo.。あのピアノ、一体どこで覚えたんだろう?と思うくらいのドロたんのプレイ。凄い良かった!

11.Good Old-Fashioned Lover Boy
ピアノは続いてドロたん。2年前のWWRUで私が弾いて見事に撃沈した曲(苦笑)。私じゃなくて良かった・・・(^^ゞ
づまささん(づまっち)の楽しい歌、jazzさんのドラム、と〜ってもhappyになった。

12.Dreamer's Ball
「札幌のジャニス・ジョプリン」であり、去年もステキな歌声を聴かせてくれためりめさんが、今度はこの曲を。
Sweet さんが間奏でカズーなる楽器を使い、一気に50年前にタイム・スリップしたようで。

13.Mustapha
本家Qでもライヴでやらなかった曲。ホントみんな上手いっ!

14.Hammer To Fall
実は去年のWWRU後、打ち上げの席で「今度はvo.やろうかな〜?」なんてボソッと(?)意思表示をしていた。
フレディの歌はムリだとしても、下手でもかまわず歌う(爆)ブライアン物だったら私にも歌えるかも・・・なんて思いながら、BMバンド@ブリクストンやQ+Pのライヴを聴き、いろいろと考えていた。
「'39やLove Of My Lifeとかは・・・?」などと。
しばらくして「洋カラやったことない私が、いきなり生オケつまりvo.やっていいんだろうか?」とお友達複数に相談した所、「ぜひやりなよ!曲はブライアンのノリノリ系で!」という答えが返ってきた。
そっか、そこまで言うなら・・・ってブライアンのノリノリ系?げ、HR/HMばっかし。いくら私が大のHR/HMファンでもこんなの歌えねえ・・・いや待てよ?ブリクストンで私がやれそうなの・・・これだったら何とかなりそう・・・だよな?ちょっと声出ししたら大丈夫?
・・・と考え選んだのがこの「Hammer To Fall」だった。
どうせならギターx2本、リズム隊、コーラスx2名とBMバンドみたくやりたいな、と思い、ギター(ブライアン役)をKita-Gさん、ギター(ジェイミー役)をBBさん、コーラス(キャシー&シェリー役)をSweetさん&いまちさんにお願いした。
さあ私も・・・って、フレディのポリス・キャップかぶってブライアンの服装って・・・?
多分見ることはないだろうけど、一応「保険」として歌詞のプリントも用意。
さて歌うぞ・・・大音量でタイトなギターリフが出てきた。
♪Here we stand or here we fall history won't care at all ・・・
やっぱり・・・声が出ない・・・自分の声が聴こえない・・・
カラオケやったり家で音源に合わせて大声で歌うのとは全然訳が違う・・・
コーラスの所でマイクを客席に向け、みんなに歌わせる。
で、かぶっていた帽子をブン投げる。
あと「お約束」のエアギター。これは「ちょん切れマイク」だからこそできること。
自分の声って後ろまで果たして聞こえてるんだろうか・・・?
やばっ・・・息切れしてきた・・・最後・・・
Give it to me one more time!!!
はあはあ・・・orz・・・や〜っと終わった・・・すっげー恥ずかしかった・・・orz
客席にいたつっち〜さんにカメラお願いしたのだが、「動き回っている所をピント合わせるのに大変だった」そうで。ごめんね〜(大汗)苦労かけてホントすいません!!

15.Stone Cold Crazy
前の曲でお付き合い下さった皆さんがこの曲をプレイ。
やっぱり演奏すごいわ!この人達をバックに私歌ったんだよね。
全くもって贅沢と言うか無謀と言うか・・・^^;

16.Need Your Loving Tonight
くりちゃんご夫婦がカッコ良くキメた曲。
やっぱりセッション慣れしている二人だけあって、パフォーマンスがすごくキマッていた。凄く楽しい!

第二部はここまで。
メンテ
WWRU4@札幌アデリー大暴走編4 ( No.23 )
日時: 2008/09/22 19:38
名前: アデリー

続いて第三部、セッションも終盤に差し掛かっていたのだが、そこである問題が・・・
もうすぐ第三部が始まるのにこれからのQロックの「要」ムライアンさんがまだ会場入りしていないという。
jazz さん先導でムライアン・メイコールが起こった・・・と思ったら、5分も経たないうちに本人登場。
間に合ったわね

で、ラストスパートの始まり〜。

17.Crazy Little Thing Called Love
この曲は去年のWWRUのレポをSweetさんちで書いた時、その時既に今年のWWRUに参加を表明していたSweetさんやソルジャーさんを交え、「今度はチームK&Kで愛欲なんかいかが?」と言うような話をしていたので、私もその方向で考えていた。
この曲は最初のWWRUで私が演って以来、半ば私の「定番曲」と化していた。
最初に私がエントリー、そしてソルジャーさん、Sweetさん、さつきさん、ドロたんとK&Kメンバーが揃う。
また、この曲はコードを頼りに楽譜は関係なく、メチャクチャに弾く曲の一つ(爆)。だが、それにも「テキスト」というのが存在しており、私の場合はビデオorDVDの西武球場ライヴでの楽しい雰囲気を掴むことと、ウェンブリーorQ+Pでのスパイク・エドニーのプレイをよく聴くこと・・・それをガッチリ頭の中に入れ、かなり意識してやったつもり。
そういうのがあったから、途中Sweetさんがキーボードの3連符で乱入した場面があっても、それで大正解だった。
vo.&G のSweetさん、フレディの雰囲気がすごく出ていて、思わず「姐さん!」と言いたくなった。
リハの時さつきさんから「最後しばらくギターソロをやります。そしてアデリーさんにお渡ししますので、アドリブで弾いて下さい」と言われたのだが・・・本番となったら・・・例の3連符続き(フレディがピアノ乱入して♪たたたたたたたたたた・・・・とやるやつ)しかできない私(^^ゞ
アドリブ&アレンジって正直苦手なんだよな・・・エレクトーンのグレード試験の時もこれで大いに苦しんだし。
でも最後はバッチシ決まって、メデタシメデタシ。

18.Now I'm Here
ここから最後までムライアンさん&じょんABさんの「黄金コンビ」が活躍。
今回のvo.はづまっち、そしてDr.はソルジャーさん。
ソルジャーさん、気がつけば白Yシャツに赤バンダナという、ロジャのコスプレをしていた。
そしてドラミング!完全にロジャでしょ〜〜!!この力強いドラムスを目の当たりにして、テンション最高潮!私もフィスト・バンギング!もう座ってなんかいられない!!
また、この日のアレンジは初期のQライヴのアレンジに近かったようで、例の「え〜〜〜〜ろ!!」はやらなかった。
づまっち、やればよかったのに^^;

19.Tie Your Mother Down
きた〜〜〜!!最強のバンドをバックにパワー全開のmasa君。
私がここでヘドバンやったら死ぬのは確実なので(爆)、フィスト・バンギングやりっぱなし。
そして大声で「Give me all your love tonight〜〜〜!!!」

20.Keep Yourself Alive
さあ出番だ・・・え?違うの?もう一曲?つい慌ててしまった(^^ゞ
vo. はjazzさん。タンバリンを力一杯叩いて、テンションを上げる。

21.Bohemian Rhapsody
この曲をやる前に、ロックセクションを歌うことになっているmasa君と「ミニ打ち合わせ」。
アデリー:お願いがあるんだけど・・・SEの時に私玄関で着替えをしたいので、待つ時は店の中にいて欲しいんだけど、いいかい?
masa 君:良いっすよ。で、一緒にバンッ☆って出るようにするんですよね?
アデリー:そうそう。
・・・そう、今回のBo-Rhapではライヴの時のブライアンと同じように、SEの最中に着替えをする。
今まで来ていた白のブラウス&白のキャミから、黒キャミ+黄色&黒のアロハシャツに替える。もう、汗びっしょりでちゃんと着られるんだろうか・・・?
まずはピアノ・・・うん、小さなミスはあったものの何とかできた。で、ギターソロが終わってオペラセクションのSE。玄関の服置いてある場所へ急げ!!
・・・大丈夫だ。ちゃんと着られる。そして頭の物をかぶって・・・
Kita-G さん達がコーラスやってる所へ割り込み。「すいませ〜ん!通してくださ〜い!」とわめく。そしてやっとキーボードに戻った。
「頭の物」・・・そう、私は服の他に被り物をしたのである。頭に黄色いサンバイザー。
今までのブライアンから、ピカチュウに変身〜〜〜!
で、去年無残にも失敗してしまったエンディング、今度はうまくいった〜!良かった〜〜!
曲が終わった後、つっち〜さんに「ツッコミ入れていいですか?何でペンギンなのにピカチュウなの?」って言われた。
だってぇ〜、私本当はポッチャマ(ペンギンポケモン)をかぶりたかったの〜。ピングーとかでも良かったんだけど売ってなくて・・・もし売ってても高いのわかってたし・・・で、思いついたのがこの前ポケモンセンターで買物した時にもらったピカチュウのサンバイザーでさ〜、これはやるっきゃない、って思ったわけ。
え?Qとは全然関係ないって?すいませんね〜(^^ゞ

22.We Will Rock You (SLOW)
さ〜て、終わりが近づいてきた。私も次のWATCのために持ち場にいなきゃならない。
いまちさん→ソルジャーさん→さつきさんとリレーで歌い、ギターが入る。
そして・・・

23.We Are The Champions
落ち着いてイントロを・・・う〜ん、どうしても最後の曲ではプレッシャーが大きい。
う、1コーラス終わってからのFmの所がうまくいかん。音外した。
あとは・・・うん、何とかなった。良かった最後キメて。

終わった〜〜〜!!うわ〜〜〜ん!!みんなありがとう〜〜!!
ここまで頑張って良かったよ〜〜!!
みんなみんなカッコ良かったよ〜〜!!

本編が終わり、参加者が全員お互いの健闘を称え合う素晴らしい光景。
毎年私が経験していること。
メンテ
WWRU4@札幌アデリー大暴走編5 ( No.24 )
日時: 2008/09/22 19:38
名前: アデリー

私の大暴れはここからが本番。完全に壊れます(爆)
アフターセッションの始まり〜!!

1.CHEAP TRICK メドレー
♪Oh Clare
♪I Want You To Want Me
♪Surrender
♪Goodnight
メンバーはくりちゃんご夫婦、じょんABさん、ヨーコちゃん。
全身白黒のチェック柄衣装がたまらなくカワイかったくりちゃん、リック・ニールセンのコスプレがキマッてて楽しいご主人のよし蔵さん、トム役がかなりハマッていたじょんABさん。
またヨーコちゃんは最初のWWRUにてコピバン「チェック・トリップ」のステージを見たのが最初。彼女のHN[ヨーコ・カルロス」と言う名前、本家バーニー・カルロスにつけてもらった(!)という。小さな体でドラミングが上手いなあ、と最初見た時はそう思ったのであった。
CHEAP TRICK は私がQ以前に好きになったバンド。 で、ロビンちゃんのファンだった(^^ゞ
曲も初期のは少し知っていて、久しぶりにセッションで聴けて楽しめたのでとっても嬉しかった。
Surrender の最中、くりちゃんがチェック柄の表→Cheap、裏→Qのジャケットを投げ、あとで私にくれた。
ありがとちゃ〜ん!

2.BLACK SABBATH / Neon Knights
きた〜〜!!私が現在の所最も好きなサバスのナンバー。
ここで私のHR/HM好きが全開!
この曲がアフターのセットリストに出てきた時は狂喜乱舞してしまった。
メンバーはよしぞうさん、BBさんなど、いかにも「メタルやるぞ〜!」というような面々。
原曲より少しテンポが遅めかな?という感じだったが、それでも疾走しているリズムがたまらない。
どっかのメタルライヴのごとく、私の方は飛び跳ねながらフィスト・バンギング、そして「♪Neon Knights〜〜〜」でメロイック・サイン!
ここまできたら、どっかその辺にクラウザーさんが出てきてもおかしくない(んなわけないか^^;)

3.WHITESNAKE / Fool For Your Loving
私の勢いは止まらない。ここまできたらもう「大暴走」である(爆)
この曲も私が非常に楽しみにしてて、大好きな曲。
でびかばちゃん役のづまっちに合わせて、Kita-Gさんとよしぞうさんがコーラスに入っている。うぉ〜〜〜!!!私にも歌わせろ〜〜〜!!!
ということでコーラスに乱入。
♪Fool for your loving no more 〜♪
サバス同様、このセッションで白蛇聴けて、またそこで騒げたことがとっても嬉しかった。

はあはあ、ここまで騒いで疲れた・・・でも楽しい!!

4.CHUCK BERRY / Johnny B. Goode
完全にR&R!!

ここでセットリストは終わり。
が、そこでドロたんのMCが・・・「皆さん、BEATLES聴きたくありませんか?」
・・・出た・・・やっぱりやるわけ?^^;

5.THE BEATLES / Something
ビートルマニアのQファン、いまちさん、ソルジャーさん、よしぞうさん、そして私。
本当ならこの曲ピアノなんか入らないんだぞ〜とやらない理由を考えながらも(爆)、ほとんどというか完全に適当に(爆その2)ピアノを入れる私。
それでもリハの時とは違い、コードが自然と出てきて、リラックスした気持ちで弾くことができた。
エレクトーンやってた時には出来なかったこの曲、それをこの場でみんなに発表できて本当に幸せだった。

6.THE BEATLES / Birthday
おまけのおまけ。次の週にソルジャーさんが誕生日を控えているため、急遽やることに。
私はここでバンドメンバーから外れ、空いていた最前列の席に座った。
ソルジャーさんが叩きながら歌い、最後の大騒ぎ。
思いっきり「You say it's your birthday!」と絶叫、そして手拍子!

・・・で、本当におしまい。

今年は例年になく暴れたな・・・疲れた・・・
一生分暴れたような気がする・・・
でもここまでやったら悔いはない!今までの苦労がいっぺんにふっとんでしまった。
メンテ
WWRU4@札幌アデリー大暴走編6 ( No.25 )
日時: 2008/09/22 19:39
名前: アデリー

今年は非常にラッキーなことに、前夜祭&観光ツアーにも参加し、ネットでは付き合いが長いものの直接の交流がない関東組の皆さんと、ステキな2日間を過ごすことができた。
いろいろな楽しい話をし、美味しいものを食べ、共演し、いろいろなことを共有した仲間達。

☆ タラさん
タラさんの声、噂に聞いていた通り素晴らしかったです。共演の時はタラさんの声を生かすよう、私も頑張りました。
そしてセッション外での楽しい時をご一緒できてとっても嬉しかったです。ありがとうございました。

☆ さつきさん
共演できて本当に嬉しかったです。ギターを弾く姿を見て、構え方、弾き方共にブライアンになりきってるな〜と思いました。
「Too Much Love Will Kill You」本当にステキでした!2日間大変お世話になりました。ありがとうございました。

☆ つっちぃさん
今年はセッション前のスタジオリハからご一緒できましたね。お互い道内のすごく離れた所に住んでいますが、こうやって年に1回のイベントに毎回顔を合わせることが出来て、とても嬉しく思います。
また、今回私のために(?)カメラありがとうございました。またお会いしましょう!

☆ ドロたん
本当に何から何まで大変お世話になりました。そして前夜祭・観光ツアーの「幹事」、お疲れ様でした!
また一緒に遊んで下さい!

☆ ソルジャーさん
3年ぶりの再会、そして今回はゆっくり話など出来てとても嬉しかったです。
初めてドラミングを生で体験できて、強い衝撃を受けました。ホントに素晴らしい!
今度一緒にBやろ〜ね!(Qじゃないのかよ・爆)

☆ いまちさん
あのフラッシュ・ゴードンの「編集版」監督、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。また、思わぬ所で(?)B話がいっぱい出来て嬉しかったです。
今度お会いする時まで「Revolution」あたり弾けるようにしておきますね・・・って何十年先かわかりませんが(こらこら)

☆ Sweet さん
ホントにホントに楽しかったです!3年前に初めてお会いした時はなかなかゆっくり話をする時間が取れませんでしたが、今回2日間共に行動することによって、充実した時を過ごすことができました。
また、ペンちゃんずとも遊んでくれてありがとうございます(笑)
今回のセッション、改めてエントリー表をよく見たら、Sweetさんってキーボード以外全部やったんですね!凄い!!
次回は是非ともキーボードに手を出してみて下さい(笑)


そして主催者のjazzさんをはじめ、毎年のようにセッションで顔を合わせ、共にQを愛し、楽しみを分かち合うことのできる仲間達。
また一緒にやりたい、そして遊びたい。
皆さん、ホントにお疲れ様でした!

Very special thanks to....ALL!!!
With Love
Adelie

メンテ
「WWRU4」お疲れ様でした!(雑感) ( No.26 )
日時: 2008/09/23 07:08
名前: hellつっち

「WWRU4」お疲れ様でした!

先ずは「69ファースト」・・・お約束の一発なンですが、相変わらずjazzさんの
ライブパフォーマンスは決まっていたなぁと。一発目は大事ですねぇ。

「トゥマッチラブキルユー」・・・これは追悼バージョンでしたか?
キーボードとボーカルのみの編成は。本番ではたしかさつきさんがギターを
要所々々でアクセントを利かせて情感たっぷりでしたよ。

「手」・・・リハーサルでは、周りの音に負けじと声を張り上げたために、
クライマックスの箇所で声が裏返ったのを覚えてます。
でも、なんとか周りと呼吸を合わせることが出来た、ということにして下さい(汗

「全員死亡」・・・「手」のあとだったので揚がらずにのびのびと歌えました。
一応、ブライアンモードのつもりで歌ったンですよー。
シンプルな音のつくりと、コーラスが好かったです。

「懐古的愛人」・・・やっぱり、女性のボーカルがよく合うなーと思った。
この華やかさは、キラークイーンにも垣間見えますねぇ。

「ムスターファ」・・・めりめさんのボーカルは極めつけでしたねぇ!
オリジナルだと噴出しそうになるンですが、こちらのは素直に圧倒されますた。

「ストーンコールドクレイジー」・・・Kita-Gさんはよく歌えたなー?!と。
まともに発音しては歌えないナンバーですよねー。
それをオリジナルっぽく聴かせる技に舌を巻きました。

「鯛やまぁ座談」・・・masaさんの、勢いで乗り切るボーカルは羨ましいデス。

「伝チャン」・・・めりめさんとsweetさんのボーカルに、追悼コンサートでの
ライザ・ミネリのそれを投影しました。


今回は参加人数こそ例年より若干少なかったものの、我輩にとっては第1回以来に
至極充実した集いになりました。改めてjazzさんやらぐたいむさんをはじめ、
参加した皆さんとりわけ関東勢の皆さんに、労いとお礼の意を表明します!


メンテ
WWRU4超レポ ( No.27 )
日時: 2008/10/01 00:06
名前: タラ

「手を取り合って」編

前回の京都が終わった時にもう決めていた。
次回のWWRUでは何か楽器を演奏しようと。そしてその楽器はすぐに決まった。
それはピアノ。
幼稚園の時にヤマハ音楽教室で習っていた。そしてその後個人レッスンでも習っていたピアノ。でも続かなくて結局2年足らずで辞めてしまっていた。
何年か前からもう1度ピアノを習いたいとは思っていたが、それは思ってみるだけだった。
でも今回は絶対に習い始めよう、そして札幌では何か1曲弾いてみようって思った。
フレディのようには弾けないけどフレディに1歩でも近づきたい、そんな気持ちだった。
そして曲も決めていた、「手をとりあって」にしよう。
そして譜面をドロたんに送ってもらった。

ピアノを個人レッスンしてくれるところをインタ−ネットで探す、私はなまけ者だから会社の近くがいい、電車に乗って行くのでは続かないと思い、近場で探した、あった、しかも会社から歩いて3分、「ここしかない」そう思って電話を入れ、先生とアポを取った。

先生との面談の日、譜面とCDを持参して行った。
先生に「何でピアノを習おうと思ったの?」と聞かれ、「クイ−ンの曲を弾きたいんです」って言った。そしたら先生は「えっクイ−ンて私スカイハイしか知らないのよ」って言われ内心あせった、「先生それクイ−ンじゃないです、ジグソ−です」って小さい声で言った。
とにかくCDを聴かせて譜面を見せた。先生に「で、いつまでに弾けるようになりたいの?」と聞かれ、「9月14日までには絶対に」と言った。このときすでに5月の半ばだった。
「あと4ヶ月あるならなんとかなるでしょ」って先生が言ってくれた。
やった〜間に合うんだ!!
そこから私の受験勉強より厳しい(笑)猛特訓が始まった。



メンテ
WWRU4 超レポ ( No.28 )
日時: 2008/10/01 00:08
名前: タラ

「The Hero~Imachi Director’s cut」編

ある日いまちさんからメ−ルが届いた。
WWRU4でフラッシュ・ゴ−ドンのアルバムから曲を抜粋して、札幌で演るからボ−カルやってね、あとで設計図を送るからって書いてあった。
えっ私映画観てない、しかもアルバムも持ってない。
でもこのときは何とかなるだろうと思って軽い気持ちでOKのメールを送った。
とりあえずCDは持っていなくちゃねって思って買った、でもしばらくは封も開けなかった(爆)その後リハまでに2回位は聴いたと思う(笑)
そしてスタジオでリハをすることになり、集まっていまちさんから曲の構成について説明を受けた、が、しかし、何がなんだかさっぱりわからない、題名と曲が全く結びつかないのだ。でもそれは私だけではなかったのでちょっと安心した。

みなさんの超レポにもあるように、その後音源を送っていただいたのでなんとか構成がわかるようになった。
で、早速CDを聴きながら歌ってみる、全く歌えない。
まずフレディの声が高い、高すぎる。そしてクイ−ン版“生麦生米生卵”が口が廻らない。(フラッシュのテ−マの Every man Every woman Every child ~の部分)
でも引き受けた以上やるしかない、でもできなかった。

次のリハでみんなの演奏で歌ってみる、やっぱりあの部分がどうしてもうまく歌えずみんなの足を引っ張っている。
練習が終わってみんなでお茶しているときに、みんなに言ってみた、あそこがどうしてもできないと。
そしたらSweetさんが「あの部分は聴こえたままをカタカナで書いておいたらいいんじゃない」ってアドバイスしてくれた。
目からウロコだった。
そうだ、歌詞どうりじゃなくても自分のアドリブで歌えばいいんだ、フレディだってアドリブ得意だったんだし。
家に帰って早速聴こえたままを歌詞カ−ドにカタカナで書いて歌ってみた、何回か練習しているうちに歌えるようになった、ありがとうSweetさん。
そしてこの曲を何回も歌っていると咽喉が痛くなると言った私にソルジャ−さんが、「それはお腹から声を出していないからだよ、お腹から声を出せば大丈夫」とアドバイスしてくれた、そしてそれも練習した、うん、何回歌っても咽喉が痛くならない、これなら大丈夫だと確信した、ありがとうソルジャ−さん。

何回かリハを重ねていくうちに、とりあえずは形になってきた。
でもみんなの演奏がどんどん上達していくのに比べ、自分の歌はなんかしっくりこなかった。その理由がなんなのかわからなかった。
そしていまち監督からメ−ルが来た、私の歌についてのかなり辛辣な内容のメ−ルが。
その中で私が一番印象に残った言葉がある。「歌にも起承転結がある」
そうだ私の歌には抑揚がなかったんだ、だから一本調子に聴こえるんだ。
その日からCDを聴きなおして、歌い方に強弱をつけそしてバラ−ド部分は訴えかけるように歌う練習をした。
すばらしいアドバイスでした、ありがとういまち監督。

8月31日の最終リハでいまち監督からだいだいはOKだけど、細かい部分の指摘を受け、また練習した。
そしてついに本番の日が来た。

みなさんも言っておられるように、この「The Hero~Imachi Director’s cut」はすばらしい作品です。
最初構想を聞いたときは正直“何じゃこりゃ”って感じでした。
でも練習していくうちに「これをクイ−ンのメンバ−が聴いたら褒めてくれるんじゃないか」と真剣に思うほど好きになりました。
この曲の演奏に加われた事、そしてボ−カルをさせていただいた事、本当に光栄に思っています。
心の底からみなさんに感謝しています。
Sweetさん、ソルジャ−さん、さつきさん、ドロたん、そしていまち監督、本当にありがとうございました。











実はあと2曲歌わせていただきました、92年のフレディの追悼ライブバージョンの「Somebody To Love」とブライアンバ−ジョンの「Too Much Love Will Kill You」。

実は「Somebody To Love」はかなり早い段階からエントリ−していたのだけれど、なかなか確定しなかったので全く練習してなかった。
確定してから猛練習したけど、やっぱ練習不足だった。
好きな曲なのでまた挑戦したいと思っている。

「Too Much Love Will Kill You」はアデリ−さんが私を指名してくれて2週間前に決まった曲だった。
フレディバ−ジョンはカラオケで何回も歌っているけれど、ブライアンバ−ジョンは歌った事がない。
正直すっごいプレッシャ−だった。しかもアデリ−さんのピアノの演奏に合わせて2人で歌うのだ。私の声の質とブライアンは全く違う。
でもアデリ−さん入魂の1曲、がんばらなければと思うがどうしてもフレディバ−ジョンになってしまう。
でも練習を重ねていくうちにブライアンバ−ジョンがどんどん好きになっていった。
本番はさつきさんがギタ−を入れてくれて言い出来だったような気がした(と思う)

最後にWWRUを主催してくれたjazzさん、ずっとお世話になりっぱなしだったドロたん、
本当にありがとうございました。
そして私達を温かく迎えてくれた北海道のみなさん、またお目にかかれる日を楽しみにしています。
今後共どうぞよろしくお願いします<m(__)m>
メンテ
WWRU4参加記 ( No.29 )
日時: 2008/10/14 15:21
名前: さつき

1.呼ばれる

まだ夏になる前だっただろうか。
イギリスの著名ロックバンド「クイーン」の熱心なファンである知り合いの女性、SWさんより一本のメールが届いた。
「スタジオで演奏するので来い。」
私は以前からこのバンドのの作品を非常に愛好していた。
このバンドのブライアン・メイというギタリストの作風や奏法に非常な魅力を感じるからである。
彼の演奏を真似てギターを弾き始めたのはいつだったか。もう思い出すのも難しいほどの昔だ。

彼女からの呼び出しは、内容としては以下、

私「楽器を持っていくのか?」
SW「スタジオには楽器を持ってくるものだ。」
私「それは弾けということか?」
SW「スタジオに楽器を持ってくれば弾くのが当然である。」
私「何を弾けばいいのか。」
SW「『Sleeping on the sidewalk』、『Somebody to love』、『Flash』などを希望する。」
私「近日中にどこかで演奏会を催すという意味か?」
SW「遊びの集まりなので心配にはおよばない。」

のようなやりとりであった。
Sleeping on the sidewalkは、ギターを始めた頃に一度、この曲を弾こうと思ったことがあり、
当時譜面も購入したのだが、いざ弾いてみると思いのほか難しく感じて諦めていた。
私の演奏予定の曲のうち、Sleepingは全編にギターが入る。そこで急遽、当時の譜面を見ながら練習すると、
そのころに感じていたほど難しくはなく、なんとか音が取れるようになった。

それ以外の事情はあまりよく飲み込めないまま、指定された日時に集合場所に行く。

「遊びの集まり」と聞き安心してしまったのがうかつであった。


2.弾く

スタジオには彼女のほかに黒いストラトキャスターを抱えているIMさん、ドラムセットに納まるSOさん、
歌詞カードをチェックするTAさんがいた。いずれも以前、クイーンの曲を歌うカラオケ大会に顔を出した際に
会ったことのある人物である。やや遅れてOMさん、KEさんが来場する。この二人も同様に顔見知りではあるが、
本日は「見学」とのことであった。

SWさんから言われた曲のうち「Sleeping on the sidewalk」は、SWさん自らドラム演奏兼ボーカル担当とのこと。
この曲は、本来はギターがボーカルを兼ねるとよいのだが、私は弾き語りができないという音楽人失格者なので、
やや恐縮しながら演奏をしてみる。SWさんはつい最近ドラムを始めたばかりと聞いていたが、
この曲での演奏はどうしてどうして長年ドラムをたたいているような落ち着いた演奏で非常に驚いた。
やはりクイーンの曲を長年聴いているだけあって、全ての音が頭に刻み込まれているからなのだろうと納得する。
ちなみにベースは、本来ドラマーのSOさんであった。
まだぎこちなさが残る演奏であったが、今後練習すればなんとか形になるだろうというような評価を得て完了。
その後はIMさんらの演奏などを聴く側に回り、3時間ほどのセッションが終了、会食を経て解散する。

スタジオ内および会食中に、「札幌」、「演奏」、「飛行機」、「同行」などの単語が聞こえてきた。
彼らは数ヶ月後に、札幌でクイーンファンの集いのセッションを行うのだという。
しかし、そのときは自分には関係のないことがらと思い込んでいた。


3.再び呼ばれる

前回のスタジオ入りから1か月ほど経ったころに、再びSWさんより同報メールが届いた。
文面には日時と前回のスタジオ名、「札幌」、「演奏」、「飛行機」などの単語が交じっている。
指定された日時に、前回行ったスタジオのロビーに私は立っていた。


4.ギター弾きの習性

今回は、ギターIMさんが特別に編集した「Flash」という曲を中心に練習をするという。
これを札幌のセッションで演奏する予定とのことである。私は前回の「Sleeping」を弾けばよいはずなので、
練習時間の後半まで見学を兼ねて待機することにした。

「Flash」という曲はアメリカ漫画を原作とした「フラッシュゴードン」という映画のサウンドトラックで、
アルバム全体が映画の流れに沿って作られている。このレコードが発売された当時、私自身はかなり気に入って聴き、
またギターで旋律をたどったりもした。ただ、ピアノやシンセサイザーも交じる複雑な構成の映画音楽なので、
自分のギター1本では大した真似もできず、旋律はもっぱら記憶の中に残るのみであった。

今回練習する「Flash」はギターのIMさんが原盤のアルバムの中の数曲を編集して、
オリジナルの構成にしているとのことであった。はじめにIMさんがその編集版(これは「IMカット」と呼ばれていた)を流し、
構成を確認する。原曲では中間部にある"Football fight"と"Vultan's theme"が前半に出てくるなど、工夫を凝らしている。
その後、その構成にしたがって各楽器パートが演奏するという段取りであった。

ギターはIMさん、ドラムはSOさん、ボーカルはTAさんだが、低音部を受け持つベースはなんと
先程Sleepingのドラムを演奏した「楽器初心者」SWさんであった。
聞くと、つい一二か月ほど前にベースを初めて買って練習を開始したとのこと。
この日の練習ではさすがにぎこちなさが残るが、後のセッション当日ではこれも経験豊かなベーシストのように弾ききり、
改めて彼女の才能に感心する。もし彼女が早くから楽器を弾いていたら、プロミュージシャンになっていたに違いない。
天才は身近にいるものだ。

ところで、この曲は実はもう一つキーボード・ピアノのパートがある。
担当者であるDOさんはセッションの当日に合流するとのことで、今回を含めた東京の練習には参加しない。
しかし、IMさんカットではキーボードパートが重要な役割を果たすように編成されている。
練習1回目の演奏を聞いていると、本来ギター担当のIMさんがキーボードのパートも弾いている。
不思議なことに、ギターが達者なはずであるIMさんの弾くキーボードパートがやけに拙い。
2回目の演奏を聴いても同様である。「きっとIMさんもキーボードパートがいないので、
今日、急に自分で音を埋めることにしたのでややてこずっているのだろう」と勝手に解釈し、
IMさんが本来弾くべきギター部分に集中できるよう、本日に限ってキーボードパートを弾いてもよいと申し出た。

空いている音があったら埋める。ギター弾きの習性である。そこにIMさんの深慮遠謀があるとも知らずに。


5.いつのまにか

IMカットの練習演奏はおおむね順調に進んだ。自分の申し出たキーボードパートも、以前の記憶が呼び覚まされて、
あまり問題なくギターで再現できる。特に、原曲でギターと絡むような部分は一人では再現できないだけに、
弾いていて大変心地よい。このような場だったら、練習の手伝いだとしてもなかなかよい機会だ、と感じていた。
浅はかであった。

練習後、夕食を取りに飲食店へ向かう道すがら、ボーカル担当のTAさんが「札幌に一緒に行きましょう。」と盛んに勧誘する。
札幌のセッションに参加せよ、という意味と分かる。
最近はすっかり飛行機も手軽な乗り物となり、東京から札幌に行くこと自体は大した手間ではない。
しかしながら、彼女の言わんとするところは当然、一緒にセッションで演奏せよ、ということである。
ギターを弾く者なら分かるが、バンドパートの中では意外なことに、持ち歩く荷物はギタリストが一番多い。
遠隔地の演奏の場合、現地でギターを借りることもできるが、やはり手になじんだ自分の楽器を使いたい。
その他にも、音色を作るエフェクター類、楽器・アンプなどをつなぐケーブル類など一式を揃えると、
飛行機の手荷物として持ち歩くには重すぎる。

即答はできず、歩きながら生返事をしていると、今回のFlash特別版を企画したIMさんの笑顔が目に入った。

私の参加が決まった瞬間であった。

その後の夕食の場では、Sleepinなど、参加した場合に弾くことになりそうな曲の構成や、機材の運搬方法など、
具体的な問題をあれこれと考えていた。
そして、この時はまだ自分がFlash・IMカットのキーボードパートをギターで弾くことになるとは思っていなかった。
しかし、この日の練習の後しばらくして、セッションに参加するならIMカットのキーボードパートを弾くように、との連絡が入る。
いよいよ参加本決まりの状態となった。

練習の時のサポート役なら気も楽だが、そうそうたるクイーンファンの集まるセッションで、
IMさんの思いが詰まったFlash・IMカットを弾くとなると責任は重大である。
メンテ
WWRU4参加記 ( No.30 )
日時: 2008/10/14 15:22
名前: さつき

6.励む

改めて、IMさんの制作したIMカットを聴きながら、くだんのキーボードパートを自分のギターで合わせてみる。
IMカットの冒頭は原曲ではアルバムの最後に置かれる"Hero"であるが、
そのイントロ部分のホーンセクションは何とかなりそうだ。ホーンの雰囲気を壊さないよう、
音が切れないように注意しなければならない。

今回のキーボードパートは、"Football fight"と"Vultan's theme"が共にIMカットの前半にあり、
イントロ部分も含めて、私の演奏が曲全体の出来の印象を左右するだろう。
IMさんが演奏する本来のギターパートを十分に盛り上げ、特に後半のギターソロで彼の演奏を最大限に際立たせるためにも、
担当するパートはエラーをしてはならない。ミスタッチはそれだけ聴く側の注意を引いてしまい、
本来注目してもらいたい華の部分の足を引っ張ることになる。

FootballとVultanについても、幸いそれほど難しくない単音弾きで済むので、
ミスタッチさえ気をつければ何とかなりそうである。とはいえ、本当に指先が曲を覚えるほどに練習するほどの時間は取れず、
少しでも雑念があるとすぐに間違えるような状態が続いていた。

IMさんと本来のキーボード担当のDOさんから「後半のギターオーケストレーションの音を入れてほしい」との依頼を受け、
さらに気が引き締まる。ブライアン・メイのトレードマークでもあるギターオーケストレーションとは、
複雑なコード展開を単音弾きのギターに分解して、何回も音を重ねて構成していくものである。
ステージの生演奏ではほとんど再現不可能な奏法で、実際、ブライアン本人もステージでは再現はあっさりと諦め、
たいていの場合、普通のコードを弾いている。

しかし、IMさんはじめ、この曲に参加する人たちの思いを感じると、こういう点をできる範囲で再現することこそ、
趣味の音楽としての楽しみと言うべきである。結果的には大した再現度ではないにしても、
なるべくそれらしく聞こえるような音を入れるようにした。

IMカット以外に、先程触れたSleeping on the sidewalkをはじめとして、We will rock you "fast"、
Going back、手を取り合って、Too much love will kill you、愛という名の欲望などのギターも担当することになり、
こちらの練習も平行して行うことになった。


7.Going back

これらの曲の中で、特にGoing backはクイーンがデビュー直前に「ラリー・ルーレクス」という名義で発表した、知る人ぞ知る曲で、
メイドインヘブンのアルバムにもSEのように部分的に取り込まれている。
余談になるが、当時私は、このSE的に使われた曲が何であるか知らず、
Going backというタイトルが分かっただけでその全体は聴いたことがなかった。
いつか全体を聴いてみたいと思っていたのだが、なかなか耳にする機会がなく半ば諦めていたところ、
たまたま行ったイギリス旅行の時に、ロンドンのレコード屋でこの曲が含まれたCDを発見し、すぐさま購入、
宿泊していたロンドンの駅前旅館の屋根裏部屋で感動しながら聴いた思い出がある。

Going backはそもそもアメリカのデュオであるGerry GoffinとCarole Kingの人気曲で、
The byrdsやDusty Springfieldが1970年前後にカバーしている。ラリー・ルーレクスのGoing backも
同様の時期にカバーされたものであろう。

YouTubeなどで見る限り、バーズやスプリングフィールドのカバーはどちらかというとフォークソング的なものであるが、
ラリー・ルーレクスの演奏はピアノが前面に出た印象的なアレンジである。
順当なら、ピアノ・ベース・アコースティックギター・ドラムがあれば一番いいのだが、
今回は参加者の都合でボーカルをSWさん、アコースティックギターをIMさんが担当することになっていた。
「伴奏がギター1本ではさすがにさびしい」と、SWさんが音の隙間を埋めるように依頼してきたのだが、
ギター音を入れるとすればピアノの部分しかない。結局、印象的なイントロ部分、
ピアノソロの部分あたりを、コードを崩した形で入れて、
大目に見ればなんとかそれらしく聞こえなくもない、というSWさん・IMさんには非常に申し訳ない仕上がりとなった。


8.予想外の慶事

今回のセッション参加を決めようとしていたとき、予想外の出来事が起きた。旧友の結婚式の招待を受けたのだ。
日取りはセッションの翌日午前中、場所は都内である。結婚式は慶事であるし、
セッションも参加者への奉仕となれば喜ばしいことには違いない。どうにかして両立できないかと、
この後しばらく嬉しくも悩む日々となる。

SWさんを通じてセッション主催者のJAさんに訪ねると、やはりセッションは当日夕方から深夜までとのこと。
前日の深夜札幌にいて、翌日の午前中に都内にいるにはどうしたらよいか。
このように制約が強い中でスケジュールを立てるのは、パズルのようでもあり面白い。

仮に、前夜、札幌発最終の飛行機で東京に戻るすると、札幌には午後8時ごろまでしかいられない。
さらに羽田に着いても時刻的に自宅に戻れないので都内に宿泊しなければならず、
かかる費用からみるとあまり効率的ではない。

一晩という時間を利用して夜行列車も考えた。寝台特急「北斗星」は札幌を午後5時過ぎに発車し、
上野に翌日午前10時前に到着するのだが、これではそもそも夕方からのセッション自体に出られず、
また式の開始時刻にも間に合わない。
札幌を午後10時に出発する青森行き夜行「はまなす」という列車がある。
これに乗ると八戸で新幹線の始発に乗ることができ、翌日午前中に東京に着くのだが、
残念ながらこれも式にはタッチの差で間に合わない。もっとも間に合ったとしても、
札幌のセッションは午後9時過ぎに中座することになり、やはりあまり良い案ではない。

結局、最後に残ったのは、セッション当日の夜は札幌に宿泊し、翌日朝の始発の飛行機で羽田へ向かい、
羽田から都内へはタクシーを利用してぎりぎり間に合うはず、という綱渡り的なスケジュールであった。
全てが順調でも、式の開始時間まで10分程度の余裕しかないため、式服は札幌に持ち込み、
札幌を発つ時に式服に着替えていないといけない、という厳しいスケジュールである。

しかし、友人の結婚式と札幌のセッションを両立するにはこれしか方法がなかった。


9.デモと最終練習

8月下旬、前回の練習の翌週、再び都内スタジオに集まり短時間練習する。
この日は、今回のFlash・IMカット演奏の企画を立てた、クイーンファン重鎮KIさんがセッション当日札幌へ来訪することができないため、
彼にIMカットを含む当日の演奏曲をお聞かせするという場を兼ねた練習であった。
この日は平日の夜だったので、KIさんへの「デモ」を兼ねた練習も短時間で終了した。
私が本格的に練習に参加したのが前の週であったのだが、
わずか1週間で全体の演奏はもちろん、特に練習開始間もないベースのSWさん、ボーカルのTAさんの腕前が
驚異的に上がっていたのには大いに驚いた。

この1週間後、東京での最後の練習を行った。練習はスタジオを5時間取り、IMカットを中心に、
セッション当日に演奏する他の曲も時間が許す範囲で調整した。この日は、見学者としてDAさんもスタジオに来られ、
様々なコメントを頂いた。IMカットは、先週よりもさらに上達し、ほぼ完成版と言える出来であった。
セッション当日まで2週間、油断すると当日のほうが腕が落ちる恐れさえあるかと密かに心配する。
特にベースSWさんの音は、全楽器の中で一番格好よく聞こえる。当日までにこちらもよほど精進しなければいけない。

練習では、自分の担当の他の曲も一通り調整した。
TAさんがボーカルを担当し、現地でキーボード担当のADさんが合流するToo much love will kill youは、
そのままでは原曲のギター部分がないと聞き、またもや習性が頭をもたげ、当日までにギター部分を追加することにした。


10.油断

最終練習も特に問題なく終わり、後はこのままの演奏で当日に臨めばよい、と考えたのは安直であった。
練習後の二三日は他の用事などが立て込み、練習をする時間が取れなかった。
その後でおもむろに練習してきた曲を弾いてみると、数日前の出来とは打って変わって、ミスタッチが頻発する。
特にIMカットは曲構成も間違う始末である。これはいけない、と、その日からは毎日、短い時間でも必ずギターに触れるようにした。

最終練習後に曲を練習していると、スタジオにいたときに調整しておけばよかったことがあれもこれもと浮かんでくる。
これは札幌でのセッション当日のスタジオリハーサルでなんとか調整をしようと思う。


11.出発準備

今回の札幌行きは、東京のメンバーの中で私だけが参加決定が遅れたため、行き帰りや宿泊などの予約はあとから行った。
セッションの日取りは秋の3連休なので、宿泊もかなり混雑している。
結局、同じホテルは取れずに札幌駅そばのビジネスホテルとなった。先に触れたが、翌日は早朝の飛行機に乗る。
そのためには札幌駅の始発列車に乗る必要があるので、駅のそばはかえって好都合である。
ただし、セッション会場やその前のリハーサルスタジオにはやや遠くなってしまった。
幸い、行きの飛行機は他のメンバーと同じ便が取れ、座席も彼らのすぐ前の席となった。

普段の旅行と違って、今回は自分の楽器を運び込むことになる。
ギターというのは寸法が大きい上、それほど頑丈なものではないから、長距離の運搬は必然的に手間がかかる。
このあたりは同じく楽器を運んだSWさん、IMさんもいろいろと大変だったようだ。
私は結局、手持ちのハードケースに入れて宅急便で往復させた。
ギター以外のエフェクターやケーブル類も持ち込む必要がある。今回は翌日の結婚式式服も札幌に持ち込む。
さらに現地で移動する際に、ハードケースにギターを入れて持ち歩くよりは普段使っているソフトケースを使ったほうが楽だろう。
このソフトケースも含めて、別の段ボール箱に式服、エフェクターも含めて一式を詰めてこれも発送する。
メンテ
WWRU4参加記 ( No.31 )
日時: 2008/10/14 15:24
名前: さつき

12.出発当日

出発は土曜日、集合は午後3時前、空港行きモノレールの改札である。
いつもと違って行き帰りに使わないものは大部分、宅急便で送ってしまったので随分と身軽な出立ちとなった。
モノレール乗り換え駅のJRのホームに下りると同じ電車から降りたIMさんと出会う。
IMさんはハードケースに入れたギターを持っていて、手荷物預けでそのまま飛行機で運ぶとのこと。
集合場所へ行くと、すでに他の3人、SWさん、TAさん、SOさんが待っていた。
最近は東京の電車はJR・私鉄を問わず、たいていSuicaやPasmoという電子カードで乗り降りできる。
ところが空港行きモノレールは私鉄にもかかわらずJRの子会社という事情から、
Suicaは使えるがPasmoは使えないという珍しいシステムになっている。他の電車ではSuicaでもPasmoでも通れるのだが、
Pasmoしか持っていないメンバーは、わざわざ券売機で切符を買うという大変不便なことになった。

ホームに上がるとすでに快速空港行きが入っている。そそくさと乗り込むとすぐに発車した。
モノレールに乗るといつも見る湾岸の景色を見ながら15分ほどでターミナルビルの地下駅へ滑り込む。
モノレールを降り、エスカレーターで出発ロビーへ上がる。IMさんのギターをはじめとした手荷物を預け、
搭乗手続きまでやや時間があるので一旦地下のコーヒー店でしばし休憩する。あまりゆっくりはできなかったが、
札幌での予定などの話もしながら、予定時間に合わせて搭乗手続きに向かった。

搭乗手続きと荷物検査も滞りなく、改札前まで向かうとほどなく搭乗開始となった。
搭乗改札が始まると、他の4人の姿を見失ったので、とりあえず一人で先に搭乗する。
数分後に4人は私の後ろの席に着いた。

搭乗機は定刻に出発した。離陸時はいつもながらの加速だが、真後ろに座っているSOさんの気配を感じる。
振り向いてみるとSOさんの顔がかなりこわばっていた。後で聞くと、飛行機の加減速は苦手とのこと。
確かに、飛行機は無事に着陸するまでは気が気ではない。
行きの飛行機は私も含めて全員が中央列の座席だったので、残念ながら窓外の景色は楽しめない。
午後の西日が差し込む時間帯に、私の席の列の左端の窓だけがブラインドを下ろさず、しばらくは強い西日に晒された。

東京から1000km以上離れている札幌だが、羽田からの飛行機は正味1時間少々で日没直後の千歳空港に到着する。
あまりにあっさりとした行程なので、北の大地に到着したという実感には欠けるが、これも時代の流れなのだろう。
暮れかかった機外の滑走路に水溜りが出来ている。少し前まで雨が降っていたようだ。翌日の天候が気になる。

預けた手荷物を受け取る。IMさんのギターを含め、手荷物コンベアからはなぜかほとんど最後に荷物が現れた。
ターミナル地下駅から出る札幌行き快速列車の時刻が近づいて少々気がせく。快速に乗ったのは発車間際だったので、
5人まとまって座れる席はなく、同じ車両に適宜分乗した。私も窓側に一人座っている席の通路側に座る。
IMさんはギターケースを置く場所が座席に見つからず、とりあえずデッキに荷物と一緒に立つ。
快速列車は40分ほどで札幌駅に着く予定だが、千歳空港を出て地上に出ると、既に周囲は暗く、
駅と駅の間は東京ではあまり見られない暗闇である。SWさんは北海道には初めて来るとのことだが、
北海道ならではの雄大な景色を見るのは翌日までお預けとなる次第。

途中の駅で私の隣の席が空いたのでIMさんを呼びに行く。IMさんはギターケースを網棚に載せるが、
ケースの幅が広く少しはみ出してしまう。列車の揺れで落下すると大変だから、札幌までしっかり監視する必要があり、
IMさんは大変だな、と思ってIMさんの顔をのぞくと、すでにうたた寝をしていて、結局私が札幌まで網棚を見上げていた。


13.札幌に到着

快速は定刻通り札幌駅に到着した。途中までの静かで暗い景色とは対照的に、ホームやコンコースの照明はまぶしく、
多くの人々が行きかうのは東京と同じである。
この日はこの後、道内から参加のDOさん、主催者のJAさんらを交えての歓迎会が市内で行われる。
会場は札幌から地下鉄で2駅ほどの市内繁華街の居酒屋とのことだが、予約の時刻までは30分ほどしかない。
私の宿だけ他の4人とは別なので、居酒屋現地で集合することにして駅のコンコースで一旦別れる。

幸い、札幌市内は雨はそれほど降っていなかったようだ。地図で見た通りにホテルまでの道をたどる。
予約した宿は駅から歩いて数分のビジネスホテルである。
最近知名度の高い、全国に数百店舗を展開している有名なビジネスホテルチェーンなので、立地も便利だが、
あまりホテルのあるような場所でない所に建っていることもある。
今回の宿も、某航空会社系の立派なホテルの裏の細い路地に少々遠慮がちな看板が見えた。

建物に入りフロントでチェックインする。送ったギターとダンボールの荷物は無事に着いていた。
2つの荷物を一つずつ部屋に持ち込む。部屋はこざっぱりとして、
やや不釣合いに豪華なフロアスタンドなどもあるがまずまず快適である。
気づくと廊下の照明なども凝ったもので、全体として目に見える部分は豪華な造りである。
ただし部屋の窓の外は隣の商業ビルの窓、廊下の端の窓からは、別の隣接ビルがわずか10cmの間隔で建っているのが見える。

目に見えないところがどうなっているのかは分からない。
しかし、深夜のフロントも若い女性一人で行わせているあたりを考えると、非常口の場所だけはよく確認しておこうと思う。


14.前夜祭

予定の時間までほとんど余裕がないので、荷物を置くのもそこそこに、集合場所に向かう。
地下鉄駅の入口もホテルからすぐなので確かに便利な立地である。有名なゴムタイヤ地下鉄に2駅乗り、
駅の出口からは徒歩1分ほどで目的の居酒屋に着いた。

予約名を知らせて部屋に案内されると、すでにDOさんともう一人、当日ベース担当のYOさんが到着していた。
二人とも初対面なのでまずは挨拶する。DOさんは見るからに才媛、YOさんは非常ににこやかな青年である。
DOさんについては、店に入るときに訪ねた本名の予約名が頭に残っていて、
ネット上のハンドルネームをしばし忘れてしまい、そのことを彼女に告げると怒られてしまった。
実を言うと、私はハンドルネームを含め、変名やニックネームで呼び合うのはあまり好きではない。
DOさんはFlash・IMカットのキーボードを担当し、
ベースのYOさんとは、セッションでは手を取り合ってを一緒に演奏するので、
他の参加者が到着するまでその話などで盛り上がる。

私が到着してから20分程で他の4人とセッション主催者JAさん、キーボード担当のADさんが相次いで到着。
JAさんはリーゼントとサングラスの似合う礼儀正しいロックンロール青年、ADさんははきはきとした明るい女性であった。

私以外はお互い数年前からの知り合いとのことで、これまでのクイーンファン活動について話題に花が咲く。
私はその部分の経験を共有していないので、それらの話題に聞き耳を立てながら美味な料理を味わうのに精を出す。
特に、生で食べられるトウモロコシの盛り合わせには驚いた。

東京にいるときはたいてい車を利用するので、ほとんど酒を飲む機会はないのだが、
この日はあとはホテルに戻るだけなので久しぶりに少し飲んだ。とはいえあまり酒には強くないので、
あまり量を飲むと翌日に響く。ビール少々と焼酎お湯割り2杯程度で切り上げる。

翌日のこともあるので、この日は場所を変えての2次会は予定しないというはずだったのだが、
やはり来たほうも迎えるほうも気分が高揚したのだろう、1時間だけだがカラオケ店に移り、翌日の喉慣らしを行った。

午後11時ごろには解散し、ホテルに戻る。シャワーを浴びて、
部屋に運んだだけのギターと荷物をほどいて中身を点検する。
特に問題がないので、ギターをソフトケースに移す程度で就寝する。
メンテ
WWRU参加記 ( No.32 )
日時: 2008/10/14 15:25
名前: さつき

15.札幌観光

翌日はDOさん引率で午前中、市内著名地点をほんの少し回り、午後早くリハーサルスタジオに入る予定である。
集合は10時、他の4人の宿のロビーとなっているが、7時前に目が覚めた。前夜の酒がまだ少し残っている。
このままだと時間が余るので、ホテルの簡単な無料朝食を取った後、部屋に戻って演奏予定の曲を一通り復習する。
札幌のホテルの部屋で自分のギターを弾いている、というのはちょっと不思議な感覚である。
まだまだ満足の行く出来ではないが、セッションはすでに今日、じたばたしても始まらない。
適当なところで練習は切り上げた。

朝食を取る時にはホテルの前にタクシーが待っていたので、待ち合わせ場所へはタクシーで行くつもりで、
集合時間の20分程前にロビーへ下りると、タクシーは見えない。路地から大通りへ出ても拾えそうもないので、
急遽地下鉄と徒歩で行くことに変更し、地下鉄の入口へ急ぐ。
電車はそれほど待たず、下車してからも迷わずたどり着けたが、集合時間よりは5分ほど遅れてしまった。

持ってきたギターや荷物を一旦IMさんの部屋へ預け、身軽になって同行者と小観光に出発する。
午前中の観光には東京からの4人と私、ADさん、引率のDOさんの7人である。
聞くとDOさん、ADさんともに札幌在住ではないとのことであったが、慣れた場所を行くかのように案内してくれる。
今回のルートは12時の昼食までの2時間なので、結局、徒歩で大通り公園から時計台を回り、
バスでビール園をのぞいてタクシーで昼食店に戻る、というものであった。

天候は前日とは打って変わって本当にすがすがしい快晴となった。
午前中なので日陰に入るとひんやりするほどだが、日向に出ると陽の当たっている面だけが暑く感じる。
湿度も低く、北海道らしい快適さと感じる。
大通り公園を歩くと、公園の西の端に山が見える。スキージャンプの大倉山らしい。
そのまま東の方向に歩き、テレビ塔の手前で時計台が見えた。私は札幌には数回来たことがあるので、
時計台もそのたびに見てきたが、この日のように爽快な空の下での時計台は初めてだ。
現在の時計台は三方を高層ビルに囲まれて、多少窮屈そうだが、背後に空が見える角度で見上げると
なかなかの威容を感じる。建物内部が展示館になっているので、時間があったら入って見てみたいところだが、
今回は外観のみで引き上げる。本人も気にしていないようなので問題ないが、
初札幌のSWさんには少し申し訳ない気もする。

時計台の前のバス停に向かって、次の目的地であるビール園行きのバスがやってくるのをDOさんが発見する。
非常に良いタイミングである。全員急いでバス停に行き、来たばかりのバスに乗り、
10分少々でビール園に着いた。
このビール園も、丁寧に見て回ると軽く半日は費やせるようなところだが、
今回は非常に急いで回り、ビール試飲のできる博物館の中を行く。
お目当てのビール試飲はビールやジュースなどが格安で試飲できるようになっていて、
100円でビールをグラス1杯かジュースのペットボトル1本、400円を支払うとビール3種類が飲めるという。
IMさんやSOさんは3種類を試していたが、私は残っていた酒気がようやく抜けてきたので、
北海道限定の炭酸ジュースを試した。今時の炭酸飲料にしては甘みも炭酸も強い。

予約している昼食の時間まで15分ほどとなったので、ビール園からタクシー2台に分乗して昼食の店へ向かう。
入った店は本来は高級なカニ料理屋なのだそうだが、昼食時はランチメニューとして格安豪華なメニューがあるという。
ここで、前夜も同席いただいたYOさんと合流する。YOさんはこの日に使うベース持参である。
同席者の希望で楽器を披露となり、取り出されたのは明るい空色のギブソン製のベース。ベースに関心がある人たちは
一様に歓声を上げ、特にベース初心者SWさんは、「弾きやすい!」と盛んに感心していた。
私も少しだけ触らせてもらったが、確かに弦長も短く、弾きやすそうである。
ただし、自分はもっぱらギターばかりをいじってきたので、いきなりベースを持っても、
フレット間隔の感触がことなり、左手の指は空を切るばかりであった。

料理は、かにしゃぶを含めたなるほど豪華版で、値段と比べても十分に満足できるものであった。
会食者全員、ひょっとしたらこれで札幌に来た目的は果たした、と思ったかもしれない。とはいえ、本番はこれからである。


16.直前リハーサル

昼食の場所は今朝出発したホテルに近い。全員そのまま徒歩で荷物と楽器を取りに行き、
こちらも至近のリハーサルスタジオへ歩いて向かう。スタジオはデパートの上層階の楽器店に付属している。
エレベーターでフロアに上がり、スタジオに入ってみると予想外に広い。
このリハーサルは9名で行うので、窮屈でないのはありがたい。

リハーサルは2時間である。参加人数が多いと必然的にリハーサルを行う曲の数も増える。
作業は効率的に行うようにする。めいめい楽器の準備をしていると、ボーカル担当のHEさんが到着する。
道東から来られたとのことで、陸路の場合は東京からの飛行機よりも時間がかかるとのこと。
改めて北海道の広さを感じるとともに、彼の熱心さに感じ入る。

リハーサルは、スタジオに入った参加者が受け持つ曲をなるべく多くこなすようにした。
大一番のFlash・IMカットは、ここで初めてキーボード担当のDOさんを交えての演奏となる。
冒頭と最後に2回行ったリハーサルでは、私以外のメンバーの格段の進歩と、キーボードの調和が確認できた。
その他の曲も問題なく確認作業が進む。私がギターを入れる予定のToo much love will kill youは、
ADさんのキーボードに合わせて、間奏をアコースティックギター風の音色で入れてみる。
TAさんのボーカルも熱が入る。あまり上手くなければギターは省略する手はずであったが、
幸いなことにADさんの了解が出てほっとする。

2時間のリハーサルは瞬く間に終了した。セッション会場へはここから市電を使って20分ばかりである。
時間に多少の余裕があるので、リハーサルスタジオ近くの喫茶店でしばし休憩する。
同行者の何人かは、モンブランのケーキとアイスコーヒーのセットを注文する。
初めはおおよそ人数分注文しようとしたが、用意できるのがその半分しかないとのことで、
適当に分け合って食べることにする。
しばらくして出されたケーキをみると、普通のモンブランとは全く異なった形で、しかも大きい。
大きなアイスクリームを固く焼いたケーキで挟んであるようなものだった。
この大きさなら2人に1個で十分、と、取り皿をもらって分け合って食べた。

喫茶店を出る。
セッション会場の「らぐたいむ」へは、リハーサルスタジオのあるデパートの前の市電乗り場から
電車に乗って10分程である。まだ午後5時前だが、私たちが乗り込んだ後もかなりの人が乗車し、
結構な満員電車となって発車する。
会場の最寄りの停留所に到着し、立っている人たちを少しかき分けるようにして下車する。
らぐたいむは本当に停留所の真横にあった。
メンテ
WWRU参加記 ( No.33 )
日時: 2008/10/14 15:26
名前: さつき

17.らぐたいむ

地上から狭い階段を降りると部屋の入口がある。カウンター越しにマスターが立っているので、
お世話になります、と、めいめいに挨拶する。主催者のJAさんもすでに待機していて、
こちらも前日のお礼も兼ねて挨拶を交わす。

会場のらぐたいむ店内は、確かに広い店ではない。
フロアに椅子を一杯に詰め、カウンター席も入れて30人ぐらいが入れるだろうか。
部屋の入口の横がステージとなっているが、床の高さは客席と同じである。
ステージの一部は地上からの階段の裏になっていて、ドラムセットはこの部分にはまり込むような形で置いてある。
ドラマーからはやや視界が限られるようだ。もちろん楽屋などはないので、
出演者も観覧者も同じ空間でわいわいと交流することになり、楽しそうだ。

セッション開始までに1時間ほどの時間があるが、私の演奏はセッションの1曲目からなので、
早速自分の楽器や機材などをステージに並べ始める。
しばらくすると、他の参加者も三々五々会場に到着する。
10年ほど前に私と一緒にクイーンのコピーバンドでベースをやっていたことのある友人のHIさんも到着した。
HIさんは数年前からは札幌在住で、会うのは2年ぶりだ。現在は趣味のジャズバンドのベースを弾いていて、
毎週のようにどこかでセッションをやっているとのこと。元気そうな笑顔を見られるのは嬉しい。


18.セッション開始

いよいよ、セッションの開始である。参加者は全部で30人ほどだろうか。
曲ごとに、演奏を担当する人だけがステージに出て、そうでない人は客席で楽しむ。
1曲目はクイーンのライブではお馴染みの「We will rock you」、アップテンポのオープニングバージョンである。
ボーカルは主催者JAさん、フレディ・マーキュリーばりの上着でマイクの前に立つ。
鼻の下のひげも含めて、フレディ・マーキュリーの雰囲気がよく出ている。
リーゼントの髪型を今日だけオールバックにしたら、さらに似るのではないだろうか。

自宅から宅配便で札幌まで持ってきたギターは、有名なブライアン・メイ自作ギターのコピーモデルである。
黒いストラップで肩にかかったギターを見つめながら、演奏開始を待つ。
演奏は、クイーンの「The day at the races」というアルバムのオープニングSEに続いて開始、という手はずである。
これは前夜の飲み会の席でJAさんから聞いていた。ところが、このオープニングSEは、オリジナルのアルバムでは
「Tie your mother down」という曲に続いているのである。このアルバムを聴いて30年近く経つ私にとっては、
このオープニングSEが始まると、自然にTie your mother downのイントロを弾いてしまいそうになる。
このときも、この段取りを聞いてオープニングSEを頭の中で思い出すと、次に浮かぶのは
We will rock youではなく、Tie your mother downになってしまう。これは大変だ。

いよいよ演奏開始である。オープニングSEの前にステージにスモークが焚かれて雰囲気を増す。
聞きなれたThe day at the racesのオープニングが流れる。やはり一瞬、指先の神経がWe will rock youを拒否して
Tie your mother downを弾く体勢になる。
結局、予想より一拍遅れて、よろけるようにWe will rock youのイントロを弾き始めた。かなり動揺しているのが分かる。

とはいえ、イントロの繰り返しを続けるうちに、普段の調子が戻ってきた。
この曲はそれほど難しい曲ではないが、さすがクイーンの曲というべきか、間奏部のギターなどはかなり凝った部分もある。
私が弾くと、いつも出だしは快調だが、後半はスタミナ切れになりそうになる。
JAさんが軽快に歌い、間奏部に入るためのブレークの部分では、ベースのMIさん、ドラムのKOさんとのタイミングも
うまく合った。ギターが中心になる間奏部は、いろいろなパターンを4小節ごとに繰り返すという形式である。
それぞれのパターンは単純だが、それらを全部つないで演奏するのは結構な手間である。

あっという間に間奏部も終わり、曲のエンディングに入る。最後を締めくくるコード進行もなんとか間違えずに済み、
ベースとドラムとの最終音も合って、ようやく終了した。ミスタッチはあまり無かったとはいえ、
やはりJAさんのボーカルやベース・ドラムの迫力にはかなわない。ギターの出来としては甘く見て75点ぐらいか。

2曲目はGoing backのギターも担当する。これもSWさんがボーカルを担当するが、
伴奏はアコースティックギターにIMさん、私は原曲のピアノ部分をエレキギターで担当する。
元々、ピアノの演奏をギターでまかなうので、あまり大したことはできない。
イントロの開始が私のテンポで決まるので、速くなり過ぎないように注意して演奏を開始する。
隣でIMさんの的確なアコースティックギターのカッティングが聞こえる。SWさんのボーカルも始まり、
妙に焦った気持ちになる。後半のピアノ間奏の部分は、結局、はじめの予想通りと言うべきか、
あまり締まりのない仕上がりとなった。間奏後に再びボーカルが入るタイミングがずれなかったのは幸運だった。

続いて3曲目のSleeping on the sidewalkという曲で、これもギターを担当する。
この曲は東京から同行したSWさんがドラムとボーカル、本来はドラム担当のSOさんがベース、という3人構成で演奏するブルース曲である。
構成が単純なだけにそれぞれのパートがきちんと役目を果たさないと、曲のまとまりに欠ける。
しかし、原曲もおそらくスタジオで「一発録り」をした、ブルース調の曲なので、
アドリブ的な展開をしても問題ないと安心していたのはうかつだった。
ドラムとボーカルを担当するSWさんの意気込みに水を差さないように、と思って緊張していたのかもしれない。
出だしのリフ部分で早くもつまづく。前半部分でやや立ち直ったものの、ギターソロではやはり散々な出来となって、
冷や汗をかきながら終了。SWさん、SOさんには申し訳ない。


セッション開始から3曲連続で演奏し、出来についてはやや後悔しながら一旦ステージを降りる。
自分の席に戻ると、他の参加者からねぎらわれるが、出るのは照れ笑いになってしまう。
聴いてくれていた友人のHIさんに感想を求めると、演奏自体はともかく、音量がやや小さかったとのこと。
ステージでの各楽器の音量バランスは、常に困難がついて回る。
今までも、これからも、ずっと課題として残る部分だろう。

この後数曲は、他の参加者の演奏を聴く。一様に落ち着いている演奏で、感心する。というより、さらに正確に言うと、
やはり緊張していて、他の人の演奏まで気が回らない、というほうがいいだろう。

再び出番が回り、今度は「Too much love will kill you」という、ピアノ主体の曲である。
キーボードを弾くのはADさんである。彼女はこの曲について猛練習を重ねて来たので、
私が追加を申し入れたギター部分で足を引っ張らないように注意しないといけない。
キーボードのイントロが始まり、TAさんのボーカルが始まる。2番を歌い終わった直後からギター間奏が入る。
1ヶ所、オリジナルと違う音になったが、なんとか形になったのでほっとする。ただし、ギターの音色の色気としては、
ブライアン・メイ本人の演奏には足許にも及ばない。エンディングにもギターが入る部分があり、
これも問題なく弾いていたが、最後の1音については、色気を出してハーモニクスを出そうとして失敗してしまった。
ADさんには申し訳なく思う。この曲もやはり緊張していたのだろう、ADさんのノーミスの演奏は、
ほとんど耳に入れる余裕がなかった。
メンテ
WWRU参加記 ( No.34 )
日時: 2008/10/14 15:28
名前: さつき

19.IMカット

さて、この曲が終わると、次は東京から来たメンバーで練習を重ねた「Flash・IMカット」である。
当日のリハーサルで初めて音を合わせたDOさんのキーボードも加わり、成功を祈るばかりである。
冒頭でも触れたが、この曲に関わるのは
ギター・IMさん、ドラム・SOさん、ベース・SWさん、ボーカル・TAさん・キーボード・DOさん、
それにサポートギターの私である。この曲への熱意が並々ならぬことは、
IMさんがフラッシュゴードンのイラストの入った揃いの黄色いTシャツを作ったことでも伺える。
演奏メンバー全員がこれを着て演奏したのだが、Tシャツの黄色は、某テレビ局のチャリティ番組を思い出さなくもない。

全員の準備ができ、いよいよ演奏開始となる。
はじめにスモークがたかれ、原曲のアルバムの冒頭にある、映画に出てくる「悪の帝王」と部下の会話のSEが入る。
このSEの最後にかぶせてIMさんが帝王の高笑いを入れるのだが、その部分のSEの音は、そのままだとかなり秒数が短く、
うまく笑い声を入れられない。そこで、あらかじめ私が原曲から抜き出しPCで加工して、最後の部分の秒数だけを引き伸ばしておいた。
さて、実際にSEが流されると、引き伸ばしておいても秒数が足りず、IMさんの高笑いの前にSEが終了してしまった。
すぐその後にIMさんの高笑いで無事演奏は始まったが、少し拍子抜けで、意気込み十分のIMさんには申し訳ない。

高笑いを合図に、SOさんの力強いイントロドラムが始まる。
彼のドラムは非常に演奏を高揚させるので、常に気持ちよく演奏に入れる。
1小節目のギターをIMさんが入れて、2小節目からは私やベースもついて入る。
イントロでは早速ギター2本のアンサンブルとなり、IMさんのコードと私のホーン音がうまく混ざった。

TAさんのボーカルが入ると、力強く快調なドラムにのせてギター2人のバッキングとなる。
ベースも的確に鳴っているのに驚く。わずか1ヶ月前に始めたとは思えない演奏で、私のギターのスピード感よりも勝っている。驚くほかはない。

TAさんのボーカルが終わると、次のFootball fightという部分に入る。
この部分の、本来はキーボードの弾く主旋律を私が弾く。直前のリハーサルまでは、たびたびミスタッチをしていたが、
これもなんとか無事に終了する。ほっとする間もなく、IMさん、TAさんのセリフの後に、
Vultan's themeのホーンセクションとそれに続くキーボード旋律を再び担当する。
ホーンセクションは、やはり焦っていたのか、少し速めに弾いてしまっていた。キーボード旋律はなんとか無事に完了した。

この曲で私の弾く主旋律的な部分はこれで終了し、後半はIMさんのギターのバックで、音に厚みを加える役目なので、
やや安堵しながら、音を入れるタイミングを待つ。

IMさんが十八番のギターソロを入れ、そのバックでコードアルペジオを入れる部分に差し掛かる。
ここのギターソロがIMさんの一番弾きたかったところで、思い切り弾ききってほしい、と思った矢先、
IMさんのギター音が聞えない。どうやらギターからケーブルが抜けてしまったようだ。
ケーブルを差し込む数秒間、ソロ部を代わりに弾こうかと一瞬思ったが、
この部分のソロはIMさんに全面的に任せていて自分はそれほど練習していなかったのでとっさの対応ができない。
私もどうしようかと慌て始めた瞬間、IMさんはケーブルをつなぎ直し、無事に演奏を再開した。
IMさんの演奏が途切れた時間は、このときには随分長く感じられたが、後になってビデオ映像を見てみると、
ほんの数秒、もちろんその間のソロ演奏の音は聞えないわけだが、他のパートも含めて全体が盛り上がっている部分なので、
曲としてはそれほど違和感がないのがよかった。
ただ、それにしてもIMさんにはやはり残念に思う。次の機会には万全を期して雪辱を期待する。
そのための助力なら喜んでしたいと思う。

この後のギターソロ部分は問題なく終わる。それにしてもIMさんのギターは安定感がある。
詳しくは知らないのだが、やはりよほどのギター歴があるのだろうと感心する。
曲は最後のボーカルの繰り返し部分に差し掛かる。TAさんの声量ある発声、DOさんのキーボードの色づけ、
SWさんのスピード感、いずれも衰えない。さらにSOさんのドラムの力はますます大きく、最後まで盛り上がる一方である。
エンディングのボーカルの掛け合いにはTAさんとIMさんが入る。
最後のコーラスの1音だけは、私が最上部の声を出す。この時は、1音だけを発声するために、
TAさんのマイクに顔を突っ込む。声自体は予定通り出たが、後から映像を見ると、
いきなり突っ込んできた私をTAさんがよけているようにも見えて恐縮する。

演奏が終わった。DOさんが口上を述べる。拍手が起こる。IMさんはじめ、演奏した全員が満足げである。
IMさんは、先程のケーブル抜けを悔やむような、ちょっと複雑な笑顔であったが、もちろんいい表情である。
私もメンバーの手伝いができたと思うと、安堵と嬉しさがじわじわと湧き上がる。

この曲の演奏後は、私の出番はしばらくないので、楽器を片付けて客席に戻る。
カウンターにいる友人HIさんの隣に座り、頼んだジンジャーエールを一気に飲む。
他の参加者の演奏が始まり、心地よい音が響くが、なにか抜け殻のような気がして、あまり耳に入らない。


20.手を取り合って

数曲の後、再び担当するのは、日本語歌詞の入った「手を取り合って」である。
これは、TAさんが猛練習したキーボード、にこやかなYOさんのベース、道内遠方より参加のHEさんのボーカルである。
ドラムは先程のIMカットでも大活躍の、東京組SOさんである。

前半のベース高音弦でのアンサンブルは私が担当する。ゆったりした曲調なので、それぞれの演奏部分の区切りで、
タイミングがずれないように各パートとアイコンタクトを取るが、特にYOさんは常ににこやかな笑顔で視線を返してくれる。
こういう瞬間がセッションの醍醐味である。
歌の2番では、ここにもブライアン・メイ得意のギターオーケストレーションが入る。この曲の音は特に重厚・荘厳で、
これがあるのとないのとでは曲の印象がかなり異なる。東京での練習の時に、TAさんから、
ここの音をぜひ入れてほしいと依頼されたのだが、ギター1本での荘厳なギターオーケストレーションはどうやったらいいか困っていた。
結局、この日も使用したエフェクターをいろいろといじり、
時間のごく短いディレイ機能で複数のギターが鳴っているような効果を出し、
自分ではなんとかそれらしく聞えるような音にした。

ギターオーケストレーションの部分も終わり、サビの部分に入る。
曲調に合わせて、SOさんのドラムも腰のあるしっかりした音ながら、非常にしっとりとした演奏である。
ここで、HEさんのボーカルに合わせて、SOさん、コーラス隊としてSWさんとIMさんによるコーラスが絡む。
オリジナルと同様非常に重厚なサビに聞こえる。
特にドラムのSOさんは、オリジナルでも入るドラムのロジャー・テイラーの高音部を出していて、大変に効果的である。
参加者は才人ばかりだ。私もすこしコーラスに合わせて声を出してみたが、多分大いに外れていたはずである。やや自己嫌悪を感じる。


21.愛という名の欲望

私の最後のギター担当曲「Crazy little think called love」の番になる。
ここでも再び、「天才」SWさんが登場、
今度はなんとクイーンのライブでのフレディ・マーキュリーよろしく、ギターを弾きながらボーカルを取る。
とはいえ、ギターも練習開始1ヶ月ではあるので、コードのカッティングのみとなり、
念のため、私も要所要所でサポートのカッティングを入れた。ギター間奏はロカビリー風で、
それらしい味のある演奏にするにはやはりなかなか難しい。
後半からエンディングは、ギターとキーボードの掛け合いになる。キーボードはADさんが担当だが、
掛け合いの練習は当日の直前リハーサルで1回行っただけなので、それほどうまく噛み合ったわけでもなかったが、
これもセッションの楽しさと解釈して特に問題なく終了した。

ここからは、客席に戻り、他の参加者の演奏を拝見する。
大部分がギター演奏のある曲なので、自然とギター担当者の方に目と耳が向かう。皆さんやはり達者な人ばかりである。
特に、演奏中の「雰囲気」という部分は大いに見習うべきである。ロックギターは、見ても格好いいものでないといけない。

どの曲もすばらしい演奏で、全てを思い出すことも難しいが、Stone cold crazyのギター・ボーカル担当氏は、
ギターの腕もさりながら、早口のボーカル歌詞を全て、ご本人曰く「ラとリとルで」こなした、というつわもので、
このような解釈もあるのか、と目から鱗の感を得る。大いに楽しかった。
また、中東風の曲調で有名なMustaphaは、ライブでは再現不可能と思えるボーカルと演奏を楽々とこなす人達に目を見張る。
特にボーカルのMEさんはフレディ・マーキュリーが乗り移ったかのような声量で圧倒された。
そもそもこの曲の歌詞は基本的に英語ではないし、歌詞自体も公式に発表されていない。
インターネットでは、聞き取りによる歌詞が掲載されているようだが、それにしても完璧な歌唱だ。
友人のHIさんやその周囲にいた人達も驚いていた。


メンテ
WWRU参加記 ( No.35 )
日時: 2008/10/21 15:48
名前: さつき

22.終幕

自分のギター演奏はようやく完了した。ある種の心地よさは感じる。セッション曲は残り1/3程度あるが、
あとは観客として楽しむことができる。とはいえ、体力的にはかなり消耗しているのか、
各曲がどんな演奏だったかあまり思い出せない部分もある。このあたりからセッション最後までの数曲は、
ブライアンメイ・ギターズというメーカーのブライアン・メイ公認のコピーモデルを弾くMUさんが登場する。
髪型や、ちょっとうつむいて演奏するスタイルまで本人そっくりである。
セッションの終わりから2曲目は、最後の曲とメドレーで歌われるWe wiil rock youである。
セッション開始の1曲目で私が弾いたバージョンとは異なり、有名なドラムリフに乗せて、アカペラ的に歌う曲である。
偶然ながら、歌の1番、2番、3番を、東京からメンバーである、IMさん、SOさん、私が担当することになり、
短いながらもボーカルを取ることになった。IMさん、SOさんが朗々と歌い終わり、私の番になる。
Flash・IMカットでの心地よい疲労なのか、ちょっと力が入りすぎたのか、少し声が裏返ってしまった。

最後の曲である、We are the championsは、ボーカルが先程、驚愕の歌唱を見せてくれたMEさんと、
東京メンバーの天才・SWさんの才女二人である。お二人とも参加者と一緒に悠々と歌いきり、
録音のGod save the Queenが拍手の中に響き、セッションは無事終了した。
この後も「アフターセッション」と称して、クイーン以外の曲でさらに盛り上がる企画があるとのことだが、
私は翌日早朝の飛行機に乗るため、このあたりでおいとますることになる。


23.帰途

企画・司会のJAさんや会場であるらぐたいむのマスターのご挨拶があり、
また、東京メンバー代表として、IMさんとSWさんも短い挨拶をした。ドラム担当のSOさんの大活躍も賞賛を受けた。
私は友人のHIさんと帰り際に、JAさんから参加者の皆さんに紹介され、少し照れくさかった。

店内の階段を上がり、HIさんとらぐたいむの前に出ると、ちょうどタクシーが止まっていて、2人で乗車する。
IMカットでキーボード担当のDOさんや東京組のTAさん、SWさんらが見送ってくれた。

途中の地下鉄の駅でHIさんを降ろし、ホテルに到着する。
明日は札幌駅を6時発の始発列車に乗る必要があるので、荷物のまとめを急ぐ。
ギターをソフトケースから取り出して、緩衝材を巻きつけ、ハードケースに移す。
エフェクターやケーブルも箱詰めする。宅急便の伝票を貼りつけて壁際に置く。
その他の、帰路持ち帰る荷物は別にかばんに詰め直す。明日は友人の結婚式に出るので、
ホテルを出発する時から式服を着ていく。明朝にすぐ着られるように、式服はハンガーに吊るしておいた。

翌朝、5時前に起床する。シャワーを浴びてから式服に着替え、一旦フロントに宅急便の荷物を預けに降りる。
フロント担当の女性も眠そうな顔をしている。
部屋に戻り、荷物を確認して、慌しかったこの2日の空気を残した部屋を出る。

ホテルの前の大通りは、札幌駅前とはいえ、祝日の午前6時前なので人も車も全く見えない。
涼しい空気の中を駅に向かって歩く。数分後、駅に着くと、始発前とはいえやはりにぎやかである。
ホームに出ると、さらに多くの人が列車を待っている。千歳空港行きの始発列車がホームに滑り込む。
この列車は札幌の手前の駅から運転しているので、すでに乗客がかなり乗っていたが、札幌駅でホームの客と入れ替わった。
私も列の後について乗り込むと座席は空いていて、うまく座ることができた。

札幌を出ると、早朝の市街地をかすめ、森林の多い景色となる。街と街の間が原野になるのは北海道の特徴である。
45分ほどで千歳空港に到着した。札幌で乗った乗客は大部分が空港まで一緒であった。
前日に飛行機会社のネットワークトラブルで大混乱、というニュースを聞いていたので心配していたが、
今朝は朝から平常運行ということで、搭乗した便も、苦労して考えた「綱渡りスケジュール」通りに出発、
何事もなく東京に着陸した。急いで友人結婚式会場へ向かうと、ほぼ予定時刻通りに到着し、友人の晴れの門出を祝う。

北海道の空気が少し残った荷物と、結婚式の引き出物の袋を持って、家に帰ったのは午後であった。

何度も繰り返した練習と、札幌のさわやかな秋風、あっという間のセッション、綱渡りのスケジュールと結婚式、
いろいろな光景が一つに混ざりながら、早めに就寝する。

夢の中でセッション曲をまた弾いていたことを覚えている。
メンテ

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