産院は選ぼう!どこにしよう?

突然ですが、私は血液型がRHマイナスです。
これを知ったのは19歳になってからでしたが、“ふ〜ん、珍しいネ”で済ませられなかったのが妊娠と出産でした。
マイナスの母親が妊娠した場合、お腹の子がプラスだと母親の血液に抗体が出来る心配があり、同時にお腹の子に黄疸を引き起こしてしまうおそれがあると聞かされたのでした。
そして出産が増す毎に子供への影響も大きくなり、その安全性は、1人目が100%とすると、二人目は80%、3人目は60%の確立になるそうです。 でも初産直後に、抗免疫注射を母親に接種することが一番重要であって、 流産や中絶の経験がある女性は、医師にちゃんと報告する事が大事なのだそうです。
しかも抗免疫注射は出産後72時間以内でないとダメらしいので、プラスかマイナスかを知っておく事はとっても重要です。

と言う事で前置きが長くなっちゃいましたが、長女の妊娠が判った時、もしそんな場合でもすぐに対応処置が出来る様に小児科もある大きな総合病院を選びました。 っと言っても本当は小さい時からこの病院に来てたからって事だけで、なんとな〜くで決めてしまったんです。
私は毎月妊婦検診に通っていながら、その病院の診察室と会計窓口と大きなホールの行き来だけで、 分娩室とか、出産で肝心な事(母子同室とか)には全然気にしないで呑〜気に構えてました。
それが実際、陣痛がきて私が寝かされたのは狭〜い部屋に一つだけある簡易ベッドの上。
そこは“分娩予備室”と呼んでたけれど、どう見てもリネン室だった。 。。。いや倉庫だ。いや納屋だ!
そんな狭〜い部屋の壁には備え付けの棚があり、シーツがたくさんあって、時々陣痛の痛みと不安に耐え兼ねて泣きそうになる私を横目で見るだけで、さっさと新しいシーツを取って無言で出て行く看護婦達。 初産で心細い私。後で聞いた話では、夫が付き添いたいと申請したら看護婦に断られたそうです。
結局、10時間かかって出産。そのままさっさと新生児室に連れていかれた長女。私は6人相部屋に運ばれ、その夜、産熟熱にうなされていたのに、看護婦に「授乳の時間よ」と足元を突ついて冷たく起こされた。 しかし40度近くの熱と疲れ果てた身体に頭がもうろうとしてたので、 “すいません、起きられないです〜”と言うと、「若いのに、しょーがないわね」と、またもや冷たく言われた。

次の日の夕方、 やっと熱も下がり、部屋の人に挨拶をすると、6人相部屋のこの部屋には普通出産の人も帝王切開の人も妊娠中毒症の人も居て、まさに相部屋だと言う事がわかった。
母子別室なので、きっちり3時間おきに皆で新生児室に移動しての授乳。これがとてもイヤだった。 新生児は皆一緒って扱いに、機械的な感じがして、少しでも長居しようもんなら看護婦さんに注意された。 (最初、母乳の出が悪くて他の人達より時間がかかってた私)
食事は配膳で味気なくマズイ。 シャワーは退院前に一回だけとなっていて狭くて古いシャワー室だった。 相変らず看護婦は厳しく流れ作業の様な対応に退院するまでの1週間がとても苦痛でした。

その苦い経験を踏まえて・・・次は個人病院を選んだ私。
あんな総合病院なんか、二度とイヤだと思った私は、二女を妊娠した時に育児雑誌(全国誌)にも掲載紹介された個人病院を選びました。 当然、小児科はないけれど、 市内でも3本の指に入る有名な小児科医がいる小児科病院と携帯していると聞いて決めました。それに今度はちゃんと院内も調べました。
病院の建物は大きいとは言えないけれど設備が凄かった。 まず分娩予備室は広くゆったりしていて、BGM付きで付き添いも(当然)OK。部屋は個室で、 新生児と同室。食事は最上階のレストランでとり、専用の美容院まで付いている。 おまけに妊婦の為のプールも完備している。
二女の陣痛は予定日より4日早くきた。私が寝かされた分娩予備室は、まさにホテル部屋でベッドも広い。 旦那も付いていてくれたけれど長女と旦那の母親も一緒だったので、 一端長女と母親を自宅に送ってUターンして来るからと言って出て行った。
一人になっても居心地の良いこの部屋で経産婦の余裕も見せていた私。しかし、それから10分もしない内にすぐに分娩室へ。
二女は下りてくるのが早かった。旦那が急いで戻って来たが既に産まれた後だった。 “超特急だねぇ〜”と先生に言われた。それから、産れてすぐの二女を抱かせてくれて記念写真まで撮ってくれた。ただあまりにも早い出産だったので後産(子宮が元に戻る収縮)の痛みに苦しんだが 個室は快適、シャワー・トイレ付きなのだ。

次の日、二女を早速部屋に連れてきた。
新生児ベッドから自分の広いベッドの隣りに寝かせる。 授乳も何がなんでも3時間おきなんて決めず、 赤ちゃんの状態を見て授乳する事が出来る。 しかも、産まれたてのいろんな表情を見る事ができて嬉しい。
食事の時間、新生児室に二女を預けて、最上階のレストランに行く。そこは広くてピアノが置いてあり、生演奏付きで食べる料理は豪華なフルコース!
こんなに至れり尽くせりだったのに、料金は長女を産んだ総合病院とほとんど変わらなかった。 まさに天国と地獄みたいだった。産院は、じっくり見て選ぶべきだったと親バカは痛感した。


二人目を出産した後、旦那の母に
「実は私、RHマイナスなんですけど無事に産まれて良かったです」と言うと、
「えっ!!」と、えらく驚いた声と表情をされてしまい、続けてこう言われた
「まぁ〜!まぁ〜!昔はね、マイナスの女は嫁にするなって言われててね〜・・」と悲惨な話をいくつか聞かされてしまいました。
私、平気な顔してたけどね・・・
・・・“マイナスの女”って表現、結構キツかったな。。

BACK NEXT