これで、委員会?続編

長女(中学)の専門委員になってから早8ヶ月が過ぎようとしている。
前回企画した講習会の開催準備に関しては“先生第一主義”の方針で講習会は開催され、無事に終了した。

別に文書を作成する事は何でもない、私が理解出来なかったのはその内容に関してだった。 何も考えずに先生の指示通りに作成すれば良いのだろうが、自分の性格からしてそれが出来なかった。 納得いかない部分に関して何度か委員長にかけあってみたが、全部黙殺された。 それならばと、私は直接先生に訊こうとしたが、委員長が「それは駄目!絶対に委員長の私を通してくださいよ」と強く言われた。 他の委員さんたちに賛同を求めたら、皆どっちでも良いわという顔をしていたが決定権は委員長にある。 委員長は「○○先生の言う通りに作成したらそれで良いのよ」と言う。益々疑問は湧きまくった。

「プリントを作成する」というのは、ただ単にワープロが出来ればそれで良いのか?いや、正確に言えば 「できる」じゃなくて「ワープロを所持」していればそれでいいのか?
持ってるソフトにもよるが、いろんな工夫次第でレイアウトも素敵に仕上げられるのに、参加を呼びかける文章に対しても 毎年同じ様な内容に仕上げる事が無難だと思っている委員長は私の出したアイディアに首を縦にふることはなかった。 ・・とても残念に感じた。

さて夏休みが終り、委員会の会議は毎月1回と予定されていたが、実際は月に3.4回は呼び出される。 しかもその大半の時間は井戸端会議に付き合わされる。委員同志の交流を深める為にもある程度は理解できるが、 しかし先月の会議はあまりにもダラダラしすぎていて、私は一喝してしまった・・・

その日の会議開始は夕方6時半だった。しかし皆が席について話し合いが始まったのは7時。 ここで、一人遅れて入ってきた、「ごめんなさいね、私ケーキを焼いてきたの、皆さんで召し上がって」と言う。 皆さんはそのケーキの賛辞に忙しくなる。レシピを訊ねる人も出てくる。近所のケーキ屋の話も出てくる。 無論会議どころではなくなる・・・。
一通り話が終って、さぁ次回の講習会について、と委員長が話しはじめるが 前回も言った通り、この委員長が恐ろしく主題から外れる話が長い。しかもどういう訳か、自分の名字を連呼する。
例えば委員長の名前がタチバナハナコさんとすると、“タチバナは先週忙しくしてまして・・”とか、 “そういう事はタチバナにおまかせくださいね”とか“その日はタチバナは渋谷におります”と、こういう話し方をするのである。 「私」「自分」という風には絶対言わないのだ。・・・変わってるなと思うのは私だけだろうか? 選挙とかではよく耳にするが、私はそういう人は初めてだし驚いたし、名前を連呼する事で自分を売ってる(アピール) 様に感じた。(別にこんなとこで名前を売らんでも、アンタは既に委員長じゃないか・・・)

そんな委員長の日常の話が織り込まれて肝心の会議は一向に進まない。時間は開始から2時間が過ぎようとしていた。
元々、講習会準備担当は学期ごとにグループ班を決めていたので、今回の講習会担当班とそうでない班とに分かれて やった方が話は決め易いと思っていたが、委員長が中々それを決めてくれない。
9時半をまわったところで、私の隣りに座っていたおとなしい人が、「さっきの問題点は一体どうするのかしらね? ○○さん(私の名前)、ちょっと委員長に聞いてみてくださる?」と言ってきた。と同時に数人が委員長の話とは別の話で ざわついてきた。どうやら委員長の話に飽きてきた様子。しかし相変らず委員長は自分の娘さんの話を続けていた。
私は委員長の話が少し途切れたところで大きな声で言った、 「すみませんけど、さっきの問題点についてまだ解決策が出されてませんよね?・・」と。 委員長は「あらごめんなさいね、ハイハイ・・」と話を元に戻して問題点について意見を求めた。 ・・っと、そこまでは良かったが、誰かが意見を言った後にまたしても話題を横道に外したのだ。

・・・このヤロー!いい加減にしろよな!・・・というセリフをグッと呑み込んでから、私は立ち上って言った。 「あのぅ、もう10時を過ぎてますよ。3時間半も経っているのにほとんど何も決まってませんよね? 委員長の話を中断してしまってすみませんが、今回担当の班とそうでない班とに分かれて、さっさと各自の仕事を決めて、 なんとか11時には終了させませんか?」
そう言った後、委員長の顔を見たらムッとしていた。 しかし皆が「そうね、そうした方が早いわね」と言い出したのでホッとした。 そして私はロの字に並べてあったテーブルを崩して班ごとに集まれる形をとって念を押す様にもう一度言った。
「さっさとしましょう!さっさと」

・・やれば出来るじゃん・・・。
班別になってから担当の仕事も振り分けられ、生じていた疑問の解決も早かったのだ。 しかも11時前に終了した。

公民館を出て、暗く肌寒い中を皆して家路に帰る途中、委員長がポツリと言った、 「ねぇ、今度さぁ皆でなんかおいしいものでも食べにいかない?」と。
すると一人が言った、「あらいいわね、温泉とかも行きたいわねぇ〜」と。
また誰かが言う、「そう言えば○○屋の定食が美味しいらしいわよ・・」と。


・・・オマエら、ひとりで勝手に行きやがれ〜〜〜っっ!・・・

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