温泉 & スキー旅行
お正月にスキーに出かけたのは今回が初めてであり、スキー歴は5年。
しかし滑った経験は4回しかない。厳密に言うと、私と二女が今回5回目で、旦那は初体験、経験が5回以上あるのは長女だけ。長女は「スキー合宿」も経験していて、 何度か友達と出かけたりしてたので、私ら他の3人からしたら、コーチ兼先生になるのである。

出かけた先は、長野県野沢温泉スキー場。
1ヶ月程前にインターネットで「厳選、安いスキー宿」というページを見つけて、載ってた写真の雰囲気だけで、宿をネット予約した。ゲレンデにも近いし、 正月三が日にかかわらず、1泊2食付で@七千円だった。それに、もし、天候が悪くても温泉で楽しめる様に選んだスキー場だった。
がしかし、宿に着いてみてびっくり。・・・相当に古かった(--;ネットで見たのと全然ちがう!(掲載写真は一体何年前の写真だ?) 建て増しに建て増しを重ねた様子で、旅館の玄関から部屋まで、まるで迷路みたいな廊下を歩いていく。しかも部屋のドアのカギが中からしかかからなかった。 (やっぱりねぇ〜お正月に7千円じゃぁねぇ〜、そうよねぇ〜〜) それに、着いたその日は雨だった。諦めて温泉巡りをしようかと決め兼ねていたら、少しずつ雨が上がり、午後にはすっかり止んだ。
早速準備して、ゲレンデへ。
午前中の雨でスキーヤーは少なかったけど、とりあえず滑走OKで、すぐリフト券売り場に行った。 値段表を見ながら、半日券か回数券か、どちらにしようか迷ってたら、見るからに20代前半のおネェーさんが近寄ってきて、 「これ、1日券なんだけど、1000円で買ってくれないかな?」と言ってきた。
えっ? 1日券って言ったら、6000円もするのに・・・しかも、2枚。突然のラッキーな話に、ちょっとポカンとしてたら、 おネェーさんが、早く買ってよ! と言わんばかりに「1枚5千円も得する事になるのよ、おネェーさん! わかる?」と言った。
オネェーサンに"おネェーさん"と言われて、またもや嬉しくなった私。
「じゃ、すみませ〜ん」と言いながら支払い、2000円で1日券を2枚獲得したのだった。
ラッキ〜〜♪
早速、一番近くにあったリフトに乗ろうとしたら、旦那はビデオを撮るからと言うので、3人だけで向かった。 リフトから見下ろしたそのコースは、平坦に見えたが、いざ、リフトから降りて見てみると、かなりの急斜面コースである事に気が付いた。
「ちょっと、もしかしてココ、中・上級者コースじゃん?」と言うと、長女が「多分」と応え、二女は無言で下の方をジッ〜と見つめていた。
(ひゅぅぅぅうう〜〜)私ら3人は、固まっていた。それは決して寒いからではなかった。またリフトに乗って降りるわけにもいかず、 滑って降りるしかないんだ!"と意を決していたのだ。
まず、長女が斜面が緩やかな箇所を先導してくれた。でも私らにとっては緩やかとは絶対言えない斜面である。 1メートル進んでは止まり、50cm進んでは止まり、の繰り返し。足腰の筋肉がつりそうになる。時々、あまりの急斜面に止まりきれず、転んだまま何メートルか滑り落ちる。 二女が泣き出しそうになる。(こっちだって泣きたいわい)しかし、自分だけが頼り、とにかく降りるしかないのだ。 そんな決死隊の私達のすぐ側を、すごいスピードで滑ってく人が何人かいた。
「こんなコースに入ってきた私達が悪ぅござんした、だから頼むからすぐ側でカーブしていくのはやめてくれー!」と心の中で叫びつつ、 私と二女は、何度も転げ落ちる。
なんとか数箇所のジャンプ棚を避けながら、亀の様に降りる私達。何度も勇気をふりしぼり、2時間近くかけて、やっと降りた時、二女と私は共に涙目だった。
。。。ホントに死ぬかと思ったよ〜〜。。。

旦那は待ちくたびれたらしく、ベンチで2缶目のビールを開けていた。(もはや、スキーをやる気は無いらしい。)
軽く昼食をとった後、今度は初級者コースを目指して、3人でゴンドラに乗った。すると、グングン山上まで登って行き、かなり標高が高いとこまで登っていった。 同時に暗雲が立ち込めて、ゴンドラから降りた時には、吹雪になっていて、既に視界は1メートル先がやっとの状態だった。 「うっそ〜!ちょっと、どーするぅ?」と、子カバ達が"止めようよ"と言ってくるのを期待しつつ聞くと、 「これ以上ひどい吹雪にならない内に早く行こうよ」との返事。
えっ?・・・そんな!! 既にこんな吹雪じゃん。どうしよう、長女だけを頼りに、私と二女がこの吹雪の中を決行するには あまりにもキケンかも知れない・・・。コースに向かいながら迷い、滑り降りる間際になってストップをかけた。そして引き返して、ゴンドラで降りた。判断は正解だった。 その直後に物凄い吹雪になって、滑走不可能となったからだ。山での無理は絶対禁物よね。うん。

ゴンドラから降りて時計を見ると、4時を過ぎていて、少し薄暗くなっていた。が、すぐ隣りに、「ソリ専用ゲレンデ」の看板が見えたので、 二女を連れてソリ滑りを楽しんだ。それを見ていたホロ酔い状態の旦那は、「これなら出来るぞ!」と言って、初めて滑った。(スキーじゃなくてソリでだけど) しばらく遊んでから、帰る支度をしていたら、突然救急隊のサイレンが耳に入った。最初に滑ったあの急斜面のゲレンデに向かって行く。その先を見てみると、 誰かが倒れたままで、それを囲む5.6人の人が何やら叫んでいた。やっぱし、かなり危ないコースだったらしい。

さて、宿に着く頃には、すっかり日も暮れて、すぐ温泉に行った。 しかし・・・お湯が、とんでもなく熱かった!45度以上はあったんじゃないかな。 私はなんとか入ったけれど、とんでもなく熱い。ちょっとでもお湯が揺れたら、息も吸えない状態だ。小さな子供は絶対無理で、幼児を連れたお母さんは、 桶に湯を半分入れてから水を入れて子供にかける作業の繰り返しで大変そうだった。二女も3分と入ってられなかった。もし小さな子供がドボンっていきなり入ったら、 絶対ヤケドするって。

翌日、天候は晴れ渡り、青空が見えた。すぐにゲレンデに出て、昨日の吹雪で諦めた山頂にある初級者コースに向かった。天気が良いから、ゴンドラからの眺めも絶景だった。
ゴンドラを降りてから、もうひとつ山頂に行くリフトに乗る。着いた先は、これぞ初級者コース!って感じで、雪質も滑りやすいスノーパウダー。 本当になだらかなコースで、2キロほどあり、ゆっくり楽しく3人で滑る事が出来た。(旦那は今日も滑る気など無いらしい)

快適だったそのコースが終わると、今度はそこから林間コースを通って、麓まで降りる事にした。しかし初級者コースとは思えない急斜面が何ヶ所かあった。 でも二女は、少し自信をつけたのか、度胸良く滑り降りていく。私は、真下に二人を見下ろし、脚が震えた。
「早くしてよー、先行っちゃうよー」の声に「置いてかないでよー!!」とアセる私は、スキーを楽しむと言うより、度胸試しの様な状態に、笑みなどない。 緊張の連続で、ひたすらボーゲンで降りた。
スピードが出るとすぐ転んで止まる私に、長女がいろいろアドバイスをしてくれたが、上手く止まれない。そんなだから、 いつになったら上手く滑る事が出来るのかわかんないけど、スキーは大好き。翌日、全身筋肉痛と、たくさんの青アザに思い知らされたとしても・・。

思いっきりスキーを楽しんだ後は、温泉巡りをして、の〜んびりしてから、帰宅の途についた。 帰宅した後は、また違う大きな山が待っていた・・・そう、洗濯の山なのだった。(--)

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