QUEEN DISCOGRAPHY
FLASH GORDON (Original Soundtrack)
SIDE 1
1. Flash's Theme
■Words and Music by Brian May
*誠に勝手ではございますが、このアルバムの収録曲に関する私(Sweet)のコメントは、 ライヴで演奏された曲、及びシングル・カットされた曲だけに限らせていただきます。すみません。
と言う事で、いきなりミン皇帝の不気味な声からスタートするこの曲は、♪ドンドンドンドン・・・・・♪というリズムに、 これから何が起こるのか、ヒジョ〜〜に期待感を持たせてくれます。(ホンマかい!)、正直言いますと、 ホントは彼等のライヴを観た時に、それがオープニングで会場に流れてきて、これから何を魅せてくれるのだろうか?と言う期待感で エラく興奮したのでありました。それに映画の中では感じられなかった視覚的興奮も充分感じました。でもだからと言って、 このアルバムで聴くこの曲も嫌いじゃないですよ。ハイ。
映画はあまり面白くないものの、このサウンドトラック自体は結構ワクワクさせられるので好きです。 また何回も映画を見たわけではないのに、このアルバムを聴くと、(一曲一曲で)映画のシーンが鮮明に目に浮かんできます。 そこで思い出されるのが『QUEENU』。 どちらも、物語の展開に合わせ曲調を変化させつつ、その場面場面で効果音的なサウンドを多用しています。 つまりこの『FLASH』と『QUEENU』は“展開のワクワク感”と“場面の描写的サウンド”という点で、多くの共通項を持っていると思えるのです。 もちろんそこから生まれる感動の度合いは違いますが、それ以外は使用されている楽器が異なるくらいで、やっていることに大きな差異は無いように感じるのです。 このタイトルトラックも「Seven Seas Of Rhye」同様、ドラマティックで尚且つカッコよく、そして美しいという、 QUEENの様々な魅力を盛り込んだ曲だと言えるでしょう。 というわけで長々書きましたけど、まずはミン皇帝の“earth”から正しい“アォー”の発音を学ぼう!

Flash 英国盤7 Flash  日本盤7 【シングル履歴】
◎U.K. Release Date : 24 November 1980
△Highest Position on U.K. Chart : No.10

邦題は「フラッシュのテーマ」。
アルバムから唯一のシングル・カットだが、シングルは別ヴァージョン。

【リミックス】1991 Remix by Mista Lawnge, 9.5

2. In The Space Capsule (The Love Theme)
■Words and Music by Roger Taylor
邦題は「フラッシュ・ゴードン愛のテーマ」。
ギターからがこの曲で、その前のセリフはまだA-1だったのですね。 ライヴにおける「Get Down, Make Love」やロジャーのティンパニ・ソロを思い出させます。
3. Ming's Theme (in the Court of Ming The Merciless)
■Words and Music by Freddie Mercury
邦題は「ミン皇帝のテーマ」。
大胆なシンセの導入ですが、使い方は『THE WORKS』以降のアルバムよりはよっぽど面白いです。 曲と言うより効果音に近いですが、最後はかなりドラマティックで、そこにフレディらしさを感じます。
4. The Ring (Hypnotic Seduction of Dale)
■Words and Music by Freddie Mercury
神秘的な雰囲気がたまりません。 次がアップテンポな曲だけに短いながらも必要不可欠な曲で、こういう曲があるからこそアルバム全体がとてもドラマティックな仕上がりになるのでしょう。
5. Football Fight
■Words and Music by Freddie Mercury
A1のシングルB面。
この曲は好きです。これはサウンド的にとても受け入れ易かったから。それと映画でこの曲が流れたシーンが面白かった!?ので、 しっかり覚えてます。
TVヒーロー系の曲調とタイトルからか、どこかB級な印象を受けますが、 ブライアンならではのスピード感溢れるカッコいい曲です。 シンセ・パートを全てギターで演奏していたら、かなりの人気チューンになっていたでしょう。 余談ですが、ブラックタイガーのテーマ曲として使われてました。
6. In The Death Cell (Love Theme Reprise)
■Words and Music by Roger Taylor
邦題は「死の独房」。
この頃のロジャーによるシンセの使用法は独特のムードがあります。 ピコピコといった“点”の使い方ではなく、 『FUN IN SPACE』同様あくまで流れを意識した“線”、さらには空間を意識した“面”や“球”といった使い方です。 前者はドラムやベースの代用(つまりはリズム)、後者はシンセ独自のサウンドということを考えると、後者の使い方が理想的だと私は思います。 ロジャーやフレディのソロ作品が、QUEENの作品以上にシンセに頼るのは、後者の役割をも果たすブライアンがいないからでしょう。
7. Execution of Flash
■Words and Music by John Deacon
邦題は「フラッシュの処刑」。
ジョンらしからぬ曲、と言いますか“曲かいなコレ?”と突っ込もうとした瞬間に、とても厳粛なムードに入ります。 次の曲と合わせて一曲といった感じです。いいですねぇ。
8. The Kiss (Aura Resurrects Flash)
■Words and Music by Freddie Mercury
短いながらもフレディ美学が前面に押し出されたなかなかの曲で、もっと注目を浴びてもよさそうな曲であります。 その美しさは「Breath Away」にも「Free Love」にも負けず劣らず!?
SIDE 2
1. Arboria (planet of the Tree Men)
■Words and Music by John Deacon
邦題は「森林惑星アーボリア」。
またもやジョンの作品は曲らしからぬ曲。人気(ひとけ)の無い、何やら不気味な雰囲気が漂います。
2. Escape From The Swamp
■Words and Music by Roger Taylor
A-2同様の曲調。 サウンドトラックだけに、ロジャーのワンパターンも「主題の反復」という言葉と共に思わず正当化してしまいそうです。
3. Flash To The Rescue
■Words and Music by Brian May
シングル盤「Flash」でお馴染みのセリフも飛び出し、いよいよクライマックスへと向かいます。
4. Vultan's Theme (Attack of the Harwk Men)
■Words and Music by Freddie Mercury
邦題は「鷹人間バルタンのテーマ」。
空の上のシーンだけに、このシンセの音は適していると言って良いのでしょうが、妙に安っぽく聞こえてしまいます。 まあ、バルタンそのものが安っぽかったので構わないのですが...。
5. Battle Theme
■Words and Music by Brian May
邦題は「宇宙戦争のテーマ」。
映画を観てて、この曲が聞こえてきた時は思わずブライアンが出てくるのかと思ってしまいました。 それは真っ赤なウソですが(^^; そのくらい、ブライアンのカラーが濃くでてる感じです。
これは個人的意見ですが、ブライアンって、 こういうサントラとか大好きで、それは彼がいろんな事を演ってみたいのもあるだろうけど本質的には彼は彼のレスペで、どこまで音が出せるかってのが 一番の目的で、しかも未だにそれを追求し続けているんじゃないかと思いますし、同時に彼はレスペの世界を樹立する為には何年だって、 何だって演るって感じがします・・・。だって彼、蟹座だし。(どーいう根拠だよ、それは!)
ギターが全面に出ている分ライヴ向きな曲で、実際1981年前後のライヴでは演奏されていました。
6. The Wedding March
■Arranged by Brian May
このアルバムの中では最もつまらない曲ですが、音楽でストーリーを語る以上は欠かせない曲でしょう。
7. Marriage Of Dale And Ming (and Flash Approaching)
■Words and Music by Brian May and Roger Taylor
邦題は「デイルとミン皇帝の結婚」。
確かに4曲前あたりから盛り上がって来てはいるものの、本当のクライマックスはこの曲から。 この後何度か登場するキレ味抜群ジャストタイムのコーラスがカッコいい!
8. Crash Dive On Mingo City
■Words and Music by Brian May
邦題は「ミン・シティへ急降下」。
で、前の曲で盛り上がって来たと書きましたけど、それでもまだもったいぶっている感じがQUEENらしいです。 冒頭の遠くから響いてくる来るちょっと古めかしいギター・サウンドがいいです。
9. Flash's Theme Reprise (Victory Celebrations)
■Words and Music by Brian May
邦題は「フラッシュのテーマ」。
イェ〜イ、ハッピー・エンドのシーンですね、鷹人間による立派な鷹文字も 目に浮かんできます・・・映画もサウンドも強烈な印象を残してくれます。
とてもロマンティックな曲です。サウンドトラックという作業自体が、ブライアンに向いているのでしょう。
10. The Hero
■Words and Music by Brian May
この曲はこのアルバムの中で一番好きな曲です。そしてこれも、ライヴで聴きましたが、 サントラ盤としての曲と言うより、Queenらしい曲で耳に馴染んできました。とってもカッコいい曲・・と言うか、これを歌ってた“フレディが”カッコ良かったな。(ぼそっ)
この映画の音楽がインストゥルメンタル中心に作られたのは正解だと思わせる曲です。 それほどまでにフレディの歌は力強く、また聴く者の心を奪ってしまいます。 その点でフレディの声は、映像あっての音楽(=サウンドトラック)には不向きだと思います。 画面より音楽にばかり心が奪われたのでは、あまり映画に集中できないですからね。
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