■アルバム最高位チャートのランク表
では、どのアルバムがチャート1位になったのでしょう。また、チャート順位が最低なのは、どのアルバムでしょう。
それらを一目で分かりやすいように、国別で表にまとめてみました。
表では各国の上位3番目まで、それ以下、そしてワースト1を、それぞれ色分けしています。
*日本でのチャート順位が不明のアルバムと、アメリカでは未発売のアルバムは外しています。
HIGHEST CHART RANK
考察
「クイーンは日本で最初に火がついた!」と言われていますが、日本のチャートで
デビューアルバム「QUEEN」は52位であること、初の1位獲得アルバムは「A Day At The Races」だけだったこと、
また、「A Night At The Opera」がイギリスでは初めて1位を獲得し、アメリカでも上位にランクされているのに対して、
日本では9位止まりである事などから、残念ながら当時の日本におけるクイーン人気はヒットチャートには反映されなかったと言えると思います。
またそれが良い意味で同じような事が言えるのが、日本のファンの間で時々耳にする「HOT SPACE」の不人気説です。
日本では6位にランクされている事で、その説が当時のヒットチャートに反映していないと言うことから、
チャートを見る限りでは説明が成り立たちません。
現在では初期の傑作と言われる「QUEEN2」に関して、イギリスでは5位、アメリカでは49位にランクされていますが、
日本でのチャートは不明でした。これは単にチャートに残らなかっただけなのか、或いは私の情報収集不足なのかも知れませんが、
もし後者であるとするならば、デビューアルバムが52位、サードアルバムが23位まで日本でランクされている事から推測すると、
セカンドアルバムは最低でも40位内にはランクされていても、おかしくはないだろうと考えます。
また、それら3枚のアルバムの日本での発売期間が最も短かった事と何かしらの関係があるのではないかと、
個人的には推測しています。しかし、単にチャートに残らなかっただけならば、私としては日本では当時、
セカンドアルバムが正しい評価をされなかったのだと解釈したい。
イギリスでは2位、アメリカでは53位にランクされた「Live At Wembley」が、
日本ではチャート順位がワースト1となった原因として、2枚組みCDで価格が高かったこともその一因ではないかと推測しています。
まとめ
3カ国の統計を比較してみて、気が付いたのは日本とアメリカの共通点です。
表の一番に下にある最高位チャートの平均値に大差がありません。また、ランクインしたアルバムが
全体的に同じような並びをしています。それらのアルバムを初期、中期、後期と分けて見た場合、
日本とアメリカでは初期後半から中期のアルバムが主に上位に集中しています。その点ではイギリスでも同じですが、
決定的に違うのは、イギリスでは後期のアルバムも上位(3位内)にチャートインしている事です。
この事から、クイーンのアルバムを最後まで追い続けていたのは、イギリスだったと言えるでしょう。