ロンドン、パリ旅行記

37歳の誕生日、夜10時に離陸。
14時間のフライトでパリのシャルル・ド・ゴール空港に朝4時過ぎに到着した。
荷物を受取り、バスに乗り込む。
バスの大きな窓から少しずつ夜が明けていくのを景色と共に、じっと眺めていた。
バスの速度はすごく早いのに、広い空はゆったりと流れる。
朝陽が昇ると共にパリ市内に入る。ホテルに着いて荷物を置き、一日目の観光が始まる。

3月25日、ヴェルサイユ宮殿−白鳥の散歩路−エッフェル塔−凱旋門−シャンゼリゼ通り
「ヴェルサイユ宮殿」でたくさん写真を撮っていたのに、なんとフイルムが回ってなかった! それに気が付いたのは「白鳥の散歩路」に着いてからだった。観光初日にこんなマヌケな事をやってしまって、 私は目茶苦茶落ち込んでしまった。でも同じツアーの人が何枚か焼き増しして送ってあげるネって言ってくれたのは、とても有難かった。
この日、一日で覚えた単語は、ボンジュール、メルシー、パルドン、エクスキュゼモア、でした。 たった4つだけだけど、日本でも、こんにちは、ありがとう、ちょっとすいません、ごめんなさい、の言葉はとても大事だと思うし、パリの街中で何度も耳にしてると、とても穏やかな雰囲気を感じて笑顔になれる。 それから、マダ〜ムと呼ばれるのに対して、ちょっと恥かしいけどなんかすごく嬉しかった。
それと、フランス人女性は颯爽としていて、個性的な感じにとても惹かれた。

コンシェルジェ 3月26日、ルーブル美術館−コンシェルジェ−ノールダム寺院−オルセー美術館
「ルーブル美術館」は、ほっっんとに大きすぎて、一日で全部は周れないし、半分も観れてないのに超〜疲れた!でも、美術館の入口がガラス・ピラミッド型でオシャレだし、まさかそこからエスカレータで地下に降りていくなんて全然知らなかったからちょっと緊張したけど美術館全てが美しかった。
「ノートルダム寺院」は残念ながら建物の下の部分が改築中だったけど、中に入ったらステンドグラスがとても美しかった。
私の興味をそそったのはシテ島のマリー・アントワネットの独房、「コンシェルジェ」だった。怖がり屋さんのくせに好奇心旺盛な私だけど、もっと詳しく歴史を勉強しないとなぁ〜と痛感した。
そして楽しみにしていた「オルセー美術館」では大好きなモネの絵を時間が許す限り堪能した。
モネの絵は、陽と風を感じる。ずっと観てても飽きなかった。

チュルリー公園の葉っぱ 3月27日、オペラ座−ヴァンドーム広場−コンコルド広場−テュルリー公園
「ヴァンドーム広場」にある「ホテルリッツ」や、ズラリと並ぶ高級ブランド店には全然興味がなかったけど、最後の「テュルリー公園」はのんぴり出来て落ち着けた。それで、樹の葉を一枚失敬して押し花にした。
。。パリの匂いがするといいなぁ。。
午後、シャルル・ド・ゴール空港〜ヒースロー空港へ。
短時間のフライトは耳抜きが大変だった。それで友達に教えてもらった秘策を試してみたら左耳だけ抜けた。でも右耳が抜けず痛かった。夕方5時過ぎにホテルに着いた。夜、ホテルから直ぐ近くのウエストミンスターブリッジまで出て、そこからビッグベンと国会議事堂を見に行った。満月が出ていた。ビックベンと満月は相性が良い。 夜空に鐘が鳴り響いて、満月が一層輝いた感じがした。

3月28日、ロンドン、ハイド・パーク
朝、とても天気が良かった。早くから出かけたつもりが、地下鉄の時計を見て驚いた。パリとロンドンの時差は1時間で、ちゃんとチェックしておいたのに私の時計は遅れていた。訊くと、今日からサマータイムに入ると言う事で、たった1時間だけど、なんかちょっと損した気分になった。
それからフレディの家を見に行った。壁にたくさんのメッセージが書いてあると思っていたけど、きれいに全部消してあって、ドアの緑色も綺麗で艶がかかっていた。 静かな住宅街の中にあり、鳥のさえずりが心地良かった。私は静かに手を合わせて、1礼した。

それからケンジントン・マーケットの前を通り、憧れのハイド・パークへ向かった。ハイド・パークに入る前、お店でLionというチョコレートバーを買った。(すんごくおいしい♪)
ハイドパークは想像を遥かに超えて、めちゃくちゃ広かった! お天気も良くて、緑が美しく、芝生に入って行くと、リスさんがいた。
“リスさん”って呼んだら、こっちを振り向いた。かっわいい♪
偶然にも今日(28日)は日曜日。まさに♪Lazing on a Sunday Afternoon♪だった。 (細かく言うと、まだお昼前だったけどネ。そこから改築中の「ロイヤル・アルバート・ホール」の方に向った。

ロンドンは、まだちょっとしか観てないけどパリと違って行き交う人や雰囲気が、なんか「東京」みたいだった。街中で若い女性とぶつかった時、ごめんなさいと言っても、振り向きもせず喋りながら去っていったし、個性的な女性はまだ一人も見かけない。 田舎者の私だからかも知れないけど、どっちかと言うと、パリの方が好きかなぁ。
その後、ケンブリッジに向った。

リバプール・ストリート駅〜ケンブリッジへ
車窓から リバプール・ストリート駅で電車を待つ間、またちょっと人間観察をしていたら素敵なレディを見かけた。 70代くらいの女性でモスグリーンのコートに同色の帽子(つばには小花が付いてて)、ツヤの良い杖と、 こじんまりしたバッグを持ち、綺麗にお化粧をしている。どこへ行くのかなぁ?と思いつつ私は電車に乗り込んだ。

疲れていたのか、乗ったと同時に30分くらいは寝てしまってた。 ふと窓の外を見ると、すっごくホッとした。だって、すごい草原なんだもん。 馬や羊が放牧されてて、見渡す限り美しい緑が続いていた。
ケンブリッジの駅に着くと、なんと、さっきの素敵なレディが降りてきた。 そのまま駅前からバスに乗って、レディは行ってしまったけど私も歳を積み重ねた時にモスグリーンのコートが似合うといいなぁ〜とか思いながら、タクシーでホテルに向った。

ホテルに着いてから、ライブの時間まで休む事にした。
6時15分、ケンブリッジ・ジャンクションへ。ロジャーのライブを観に行った。 その日は興奮冷めやらずで、遅〜くに就寝。

3月29日、ケンブリッジからキングス・クロス駅へ
目が覚めた時、すでに8時を過ぎていた!私は急いで支度をして、10時15分発のキングス・クロス駅行きのノンストップの電車に飛び乗った。ケンブリッジは、もっとゆっくり時間をとって再度訪れたいと強く思った。

テイト・ギャラリー 、ヴァージン・メガストアー、HMV
その日泊るホテルは、なんと偶然にも「フレディの家」の裏にありました。 でもちゃんとホテルより高い壁があって、覗けない様になっていました。
さて、本日のスケジュールのメインである「テイト・ギャラリー」へと向かいました。
私が楽しみにしていたのは、Richard Daddの『he Fairy Feller's Master-Stroke』だったのだけど、 その絵が置いてある同じフロアーに、なんと、私の大好きな絵が置いてありましたっっ! FairyがK-13の時にトップに使った画で、ゴンドラに乗った美しい女性の絵なんだけど、覚えてらっしゃる方、 いらっしゃいます?・・・私は最初にそれを見て以来、一目で惹かれてパソの壁紙にまでしてましたが、 ここでホンモノと出会えるとは思ってなかったので、驚くやら嬉しいやらで、当然の如くその絵に引き込まれてしまいました。んでもって、これがすごい大きいんですよ!もぅ感動!感動です。 近くに寄って見たり、少し離れて見たり、いろんな角度から見たり・・・。 で、イスに座ってじっくり見てたら♪Nevermoreの曲が頭の中に流れてきました。 なんかイメージがピッタリなんです。ちなみにこの絵画のタイトルは「The Lady Of Shalott」。(うーん、素敵なタイトル!)Tennyson's Poemから連想して、John William Waterhouseさんが描かれたものです。 (この詩も読みたい!訳されて日本に出てるといいな。)
その後私はこの絵のポスターも買いました。勿論、ラージサイズ!!
それから、もう一つ私が強く惹かれたのはThomas Gainsborough作の、通称 Blue boyと言う『Edward Richard Gardiner』です。 この画家の名前、“トーマス”とタイトルの“エドワード”って名前でピンときた方、 萩尾望都のファンですか?(^^)・・・私は26年程前にポーの一族を読んで、エドガーにベタ惚れしたヤツです。 トーマの心臓も勿論です。でもまぁこの絵とは全く何の関係ないのかも知れませんが、 この絵には妙〜に惹かれてしまいました。そしてタイトルを読む前に、通称ブルー・ボーイのこの絵を見た瞬間、エドガー・ポーツネルが見事に重なりました。(もう少しでかぶりつきそうになったよ(^^;)

感動の余韻を感じながら今度は「ヴァージン・メガストアー」と「HMV」を覗きに行きました。 ここって、むちゃくちゃ“東京”って感じ!(田舎者です)
さて、そこでその日発売のロジャーのCDシングルを2枚買いました。 そして何故か「スージー・クアトロ」の珍しいCDも買いました。
実はロンドンに着いた初日の夜、ホテルでテレビを見ていたら『グラム・ロック・ベスト10』という番組があっていて、それの8位だったかな?スージー・クアトロが入っていたのでした。 超懐かしくて・・初めて見る当時のスージーのライブなんかも流れてきて、食い入る様に見てしまいました。 それで急に欲しくなったんです。 ちなみに、2位は大好きなマーク・ボランが入ってました。珍しいボランをたくさん観る事が出来ました。 そして1位は・・ね。・・・なんだったっけ?・・うん?・・忘れた。ごめん。
それからブラブラ歩いてたら、可愛い髪飾りをアクセサリー・ショップで見つけたのでいくつか買いました。 それから早目の夕食だったけどレストランに入りました。 それまで、ずっとジュースだったけど、とうとうこの時、カクテルを注文しちゃいました。 いい気分だったけど、顔が赤くなったので恥かしくなった。周りの人達は、すごい量を飲んでるのになぁ。 たった一杯なのに、顔がまっ赤になってるのが気になって私はすぐにホテルに戻った。

3月30日、セント・ジェームス・パーク、バッキンガム宮殿
「セント・ジェームス・パーク」は、とても美しかった。
最初に見たのは背の小さいチューリップ。見事な枝垂れ桜。そして黄色い水仙たち。 (真ん中の花びらが、こっちを見てる感じがして可愛かった)
芝生の緑の中に、すごく小さな白い花も見つけた。花を追ってたら、ここでもリスさんと出会った。 でもハイドパークのリスさんと違ってとても忙しそうだった。。。相手にしてくれなかった。(ちぇっ)
公園内の路を歩いてたら、向うから馬に乗った警官が来てたのでカメラを構えてたら、私のとこで止まってくれた。やさし〜。すぐに、一人の外人さんに撮影を頼み、恐る恐る馬の首に手を置いたら馬もカメラの方を向いてくれた。それから「バッキンガム宮殿」に歩いて行った。そしたらすごい観光客で溢れかえってた。 (どこからこんなに集まるんだ ? )
宮殿近くのお土産屋さんに入ったら、ポスター売り場にQueenのポスターが一枚あった。グレイテスト・ヒッツ IIのビデオの表紙のヤツだった。買わなかった。
ロンドン塔、タワーブリッジ〜テムズ川を船に乗って〜ビックベンへ
最後はロンドン塔に行った。でも、幽霊は怖いので中には行かなかった。
そしてそこから船に乗った。でもこれが、めっちゃ寒かった! だけど船から見る「タワーブリッジ」はとてもカッコよかった。
船内ではテープ放送でテムズ川沿いから見えるいろんな観光名所の説明が流れてきた。 私は夢中でそれらを見てたけど、終点のビッグ・ベンに着く頃には、私のホッペは超〜ちべたかった!

ホテル近くまで帰ってから、冷えた身体を温めようとカフェに入った。
そこで一服して最後の最後にやっておきたい事が一つだけ残っていたので 身体が充分温まってから店を出た。
2.3軒先のスーパーに入って、カゴ付きのかわいい花の鉢植えを見つけた。
それを持って、宿泊してるホテルの裏側に歩いていった。
そして、すっかり見慣れたグリーンのドアの片隅にメッセージを添えたそれを置いた。

私なりの感謝の意を表して深呼吸してから、ローガン・プレイスを後にした。
ヒースロー空港 〜 シャルル・ド・ゴール空港 〜 成田空港。
シャルル・ド・ゴール空港を夜11時40分に発ち、成田空港には3月31日の夜7時に着いた。
帰宅したのは10時30分ごろ。不思議とその時はあまり疲れは感じていなかった。
でもすぐに、お風呂に入って、久しぶりに肩までお湯につかったら・・・やっぱコレだよ!コレ!
はぁ〜〜いい湯じゃ〜♪ついつい、長湯してしまいました。


出発前に、いろんなアドバイスをメールして頂いた皆様、どうもありがとうございました。
お蔭様で、とっても充実していてとっても楽しい旅が出来ました。 by Sweet

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1999年4月記載
2001年7月改訂