2024年2月、クイーン+アダム・ランバート来日決定!
その第一報は、2023年、猛暑続きの8月1日に届いた。
正直、嬉しいと思うより先に驚いた。
今回は札幌公演を含む初のドームツアーだという。ハッキリ言って映画人気ももぅ下火だし、もし空席が目立ったりしたら・・・。
それに、東京公演2日間のチケットが前回の熾烈な争奪戦と違ってすんなり当選した事でも、その後のチケットの売れ行きが心配だった。
しかしその年の大晦日、NHK紅白歌合戦にクイーンが出場した。これはかなり宣伝効果があったと思う。(多分)
そして待ちに待った2024年2月、来日の第一報はブライアンのインスタで知った。もぅ来日記者会見などは古いのだ。時代はSNS。小まめに更新してくれるブライアンに感謝。
手作りうちわ(きゃ~♪ロジャーVer)を持って、いざ東京ドームへ!
2月13日、澄み渡った青空にドームの白い屋根が良く映えていた。
これまで、名古屋、大阪、札幌とブライアンがステージで、すっ転ぶ事もなく、無事にドーム制覇してきた事に安堵していたものの、
この日いざ会場に着いたら、ウキウキワクワク、ズキズキソワソワが止まらなくて何故か緊張もしていた。
しかも東京初日の13日は、会場で座席案内板を見て初めて、花道のすぐ隣だと分かり、一緒に行ったFairyと開演前から大興奮!
(興奮し過ぎて、13日は手作りうちわを出すのを忘れてしまった)
『THE WORKS』裏ジャケの歯車とミニチュアロボ?!
東京初日は開演時間ピッタリに会場が暗くなった。みんな一斉に立ち上がる。ドキドキは最高潮!
大好きな♪Machinesが聞こえてきた。
中央の巨大スクリーンに輝くクイーンのクレストロゴの中から、何やらミニチュアのロボが次々に湧いて出てきた。そして縦横無尽によじ登っていく。
その動きが妙~に人間っぽくて、ずっと目でそれを追った。それと♪Machinesでフレディの声が流れてくるのがすごく嬉しかった。
人も音も密!
観客ももちろん「密」だったけど、音もすごい「密」で隙間がない。
目の前で重厚サウンドと大スペクタクルが次々と展開されていく。左右のスクリーン、中央のスクリーン、メインステージ、
そして花道の先のサブステージと4つも観るところがあって、ボーッとなんてしていられなかった。
だけど1つだけ、♪A Kind of Magicの演出には見惚れてしまった。
中央のスクリーン映像にはあのアルバムジャケットの中のイラストたちが総出演していてワクワクしたし、ほんとに魔法が散りばめられていく感じがして
楽しくて仕方なかった。そしたら隣でFairyが「もはやディズニーランド」って(笑)。(ううん、ディズニーより楽しかったわ♪)
ベスト3発表!
今回の東京ドーム公演の中で個人的に特に良かった曲、ベスト3を発表♪
第3位は、♪I'm In Love With My Car
ドラムはもちろん、一昨年のソロ・ツアー(Outsider)でヴォーカルを鍛えたからか、ハスキーヴォイスが響き渡って最高だった。
演出も、実際に車を運転しているような映像がロジャーのバックにずっと流れていて楽しかった。
第2位は、♪Under Pressure
発売当時は苦手な曲、でもライヴで聴くとそれが逆転する曲の一つで、さらにこの日のステージではロジャーのタイトルコールから渋すぎた。
アダムとロジャーのハーモニーも心地良かったし、こんなに渋カッコイイ曲だったんだと体感できた。
第1位は、♪Tie Your Mother Down
最初、珍しくアダムがブルージーな歌い方で、3人でセッション始めたのかと思ったら聞き覚えのある歌詞・・・昔のライヴでは、この曲はもっと速くて、
思いっきり飛び跳ねていたけど、シニア世代となった今はこのくらいのリズムでちょうど良いです(笑)。そしてとても楽しめた。
ちなみに、今回の公演で特筆すべきは、ロジャーのヴォーカルだ。最初から最後まで秀逸だった。
QUEEN+ADAMに絶対不可欠!
それがこの3人のミュージシャン。
1人目は、スパイク・エドニー。見た目はグランドピアノのように見えるけど、それは外装だけ。実際は2段構成のキーボードで、曲ごとにプログラミングしているとの事。
いろんな音がたくさん聞こえてきて、曲に厚みをくわえているのが感じ取れた。
2人目は、超ハンサムなタイラー・ウォーレン。ヘドバンかと思うくらい頭をブンブン振りながら、スティックを華麗にくるくる回しながら、しっかりロジャーのドラムをサポート。
それでいてレコード音源そのままの高音コーラスパートを歌っていた。
3人目は、茶目っ気たっぷりのニール・フェアクロー。彼もベースを弾きながらのコーラスが抜群に上手い。
司令塔はスパイクだと思うけど、この3人のコーラスワークは鉄壁だ。そして最後まで超~控え目だった。
※写真は3人のインスタより拝借しました。
アダムを楽しもう!
これまでアダムの苦手な部分は意識的に避けてきたけれど今回初めて悟った。「アダムを楽しまないと損」だと。(はぁ?って言わないでね。)
瞼の上に目を描いているような厚塗りアイメークも、内股の小走りも、下ネタ系の腰ふりも、早口なお喋りも、観客に歌わせるタイミングの悪さも、
必要以上に高音で伸ばしまくる歌い方も、ぜーんぶひっくるめて「アダム・ショー」だと思えば、かなり面白いぞ♪と。
たとえば、アダム独特の発音で始まる♪Don't Stop Me Nowを、あの歌い回しまで真似できたら、立派な宴会芸 きっと楽しいだろうなと今更ながらに気が付いた。
ちなみに、歌が上手いと感心したのは、♪Teo Torriatte、♪Who Wants to Live Forever、♪Is This the World We Created...?の3曲。
アダムの優れた歌唱力に惹き込まれました。
2024 PROGRAMMEより
今回のプログラムは4年前のそれと同じページ数で、構成もほとんど一緒だった。
でも掲載している写真は今回の方が私は好きだし良いなと思った。
特に、2ページに渡ってのスタッフ全員との集合写真には見入った。ザッと見ただけでも50人は軽く超えている。
総勢どのくらいだろう?・・とにかく皆とても良い顔をしている。
そしてプログラムの最後には、今回のツアーについてのビルボード誌のコメントが書かれていた。
“The show must go on without Freddie, but Queen and Adam Lambert have made it one hell of a show to remember.”と。だけどこの集合写真を見たら・・・
“ショーはフレディなしで続けなければならない、でもクイーンとアダム、そしてツアースタッフ全員のおかげで思い出に残る素晴らしいショーを作り上げた”と、言えると思った。
これが最後になっても、悔いなし!
♪We Are The Championsで大団円を迎え、紙吹雪が舞う中、メンバー全員が花道の前まで歩いてきた。
ロジャーはゆっくり歩いてくるので一番最後に皆の列にたどり着いた。
そんなロジャーをブライアンが左手で優しく迎え入れてくれた。(私はなぜかこのシーンがスローモーションのようにして今も強く印象に残っている。)
♪God Save The Queenが聞こえてきた。
まず最初にスパイクとタイラー、ニールの3人が爽やかにお辞儀をした。
次にアダムが礼儀正しいお辞儀をした。
そして最後にブライアンとロジャーがお辞儀をした。その瞬間、二人の年齢を実感した。
なぜならその時二人とも膝が曲がったままだったからだ。(横から見ていたから尚更そう見えた)
そしてそれは「これが最後かも・・・どうだろう?」という言葉通りの姿に感じた。
だけどもしこれが最後になったとしても、充分すぎるほどの幸せをもらったから悔いはない。
あるのは、胸いっぱいの感謝だけ。
遠い日本に来てくれて、ありがとう。
※追記 ギャラリーページをアップしました。