SHEER HEART ATTACK

5つの魅力


日本では、シングル「キラー・クイーン」の発売は、3枚目のアルバムがリリースされた後でした。これは、シングルが先だった英国と米国とでは順番が逆です。

にも関わらず、当時のラジオ番組 ( オールジャパンポップ20 ) で、まだ発売前だった「キラー・クイーン」が 75年1月の第2週にチャート32位を記録しています。

これは、日本のクイーンファンがいち早くクイーンの3枚目のアルバムにハマっていた、とも考えられます。

今回は、その3枚目のアルバム、日本では「クイーンⅢ」というサブタイトルが付けられた『シアー・ハート・アタック』の魅力を5つ紹介させていただきます。

   
 

魅力1. 歌い出しが早い!

おそらく、皆さんも薄々感じている事と思います。
全体的に、曲がスタートしてから歌が始まるまでが短い、という事に。

ご存じ「キラー・クイーン」の歌い出しはスタートから僅か2秒です。
ちなみに、「輝ける七つの海」の歌い出しは20秒で、「キープ・ユア・セルフ・アライブ」に至っては、36秒でやっとフレディの声が流れてきます。

そこで、『戦慄の王女』、『クイーンII』そして『シアー・ハート・アタック』の3枚のアルバムの歌い出しまでのタイムを計ってみました。
以下は、インストを省く全曲の歌い出しまでの合計タイムのグラフです。

※タイムが長かった曲順に色分けして積み上げグラフにしています。


予想通り、『戦慄の王女』が全9曲で4分26秒もありました。
その半分以上を占めたのは「Liar」の1分25秒。そして「The Night Comes Down」の1分12秒です。

逆に、予想していたほど長くなかったのが『クイーン II』。全10曲で2分49秒。最長は「Some Day One Day」で33秒でした。

そして『シアー・ハート・アタック』は全13曲もありながら2分11秒です。
それもそのはず、「In The Lap Of The Gods」、「Dear Friends」、「Bring Back That Leroy Brown」、「In The Lap Of The Gods(Revisited)」の4曲は、0秒。つまり、スタートと同時に歌やコーラスが始まります。

ちなみに、最長は「Brighton Rock」の33秒です。
これは、セカンドの「Some Day One Day」と同タイムですが、感覚的には「Brighton Rock」の方が短く感じませんか?(その理由は魅力2に続く)

   
 

魅力2. ココがカッコイイ!

“カッコイイ”という言葉がこのアルバムの代名詞と言っても過言ではないと思いますし、それを強く印象付けているのが、 A面1曲目の「Brighton Rock」です。

さぁ、♪「Brighton Rock」を聴きながら、想像してください。

あなたは今、遊園地が併設されたカーレース場に来ています。
響き渡るストリートオルガンの演奏。
聞き覚えのあるメロディの口笛。そしてレース場から聞こえるブライアンのギター・リフは、まるでスタート直前の空ぶかし状態。

0:22秒で聞こえる声の主は、ジェニー?
0:25秒で聞こえる声の主は、ジミー?

0:28秒、ロケットスタートを狙うギター。
しかしスタートと同時に勢いよく飛び出してきたのは、ロジャーのドラム。 おっと、その後ろにピッタリ付いていくのはジョンのベースだ!
ここまでで、33秒。33秒もあるのに、それを感じさせないこのスピード感!

一番の山場は、1:35秒~2:35秒。 ギター、ドラム、ベースが抜きつ抜かれつのバトルを展開する。 続く、2:40秒~3:09秒ではギターとドラムがお互いの出方を計りながら競い合う。まさに、ココがこの曲の肝であり、最高にカッコイイ!

3:15秒では一転。ピットインしたかのようなギターソロ。
しかしここで自慢のディレイマシンの登場だ。緻密な計算と正確な指使いで仕上げていく。それは200m先にいても分かる。

60秒後、ギターが再びコースに入ると、すかさずベースとドラムがその横を駆け抜けていく。 最終コーナーをまわったら、あとは雪崩のように突き進むだけ。
そしてフィニッシュは、3台同時のゴ~~~ル!!!

タイムは、5:11秒。
このアルバムの最長曲にして、最速です。


   
 

魅力3. ココがスッキリ!

このアルバムのサウンド自体がもぅスッキリ!なんですが、 その中でも、聴いているとなぜか、毎回スッキリする部分が、以下の3つです。

「Brighton Rock」でのフレディの歌声。
0:52秒のココ↓
I'll weave my 「 spell 」 この、「すぺ~~~る」のところ。裏声から地声に変わるターニングポイントみたいな感じで耳に心地良いスッキリ!
でも二番の、"I'll say farewell"は、ちょっとちがう。


「Now I’m Here」でのロジャーが叩くシンバル。
この曲はハイハットのタイトな響きもシンバルを叩くタイミングも凄く気持ちがいい。 特に最高なのは、ラストの4:01秒。
" Go, go,go, Little Queenie" のあと、3:57秒では叩かずに溜めておいて、4:01秒のところで思いっきり叩く、この一打が絶妙のタイミングで超~スッキリ!


「Misfire」でのロジャーが叩くティンバレス。
カンカラッカンカン”という響きの部分。
当時は、ティンバレスという楽器名は知りませんでしたが、響きだけは昔から知っていました。 TV番組「サザエさん」で。(←エンディング曲ね)
この“カンカラッカンカン”のリズムに合わせて指でテーブルの端を叩く。それが上手くいくと、また上機嫌のスッキリ!

   
 

魅力4. 名曲の裏に佳曲あり!

今では、永遠の名曲と謳われる「キラー・クイーン」ですが、そんな名曲の裏には、佳曲が集結しています。そう、LPレコードで言うところの"SIDE 2"(B面)です。


ここでちょっと、先に書いた「魅力1」のグラフを思い出してください。
『シアー・ハート・アタック』には、スタートから歌い出しまで、0秒の曲が4曲あると書きましたが、それらはすべて、SIDE 2の収録曲たちです。

ちなみに、SIDE 2の中で、歌い出しまでが一番長い曲は「Stone Cold Crazy」です。(意外でしょ?) それだけこの曲もまた、それを感じさせない魅力があります。

さて、SIDE 2は、「In The Lap Of The Gods」で幕が上がり、「In The Lap Of The Gods(Revisited)」で幕が下ります。
実際、初来日公演でも「In The Lap Of The Gods」はメドレーでの幕開けとして、また「In The Lap Of The Gods(Revisited)」は本編最後の曲として演奏されています。

また、デビュー前からライヴ演奏されていた「Stone Cold Crazy」は別格としても、「Bring Back That Leroy Brown」もメドレーの結びとしてライヴ演奏されています。と言ってもほとんど演奏だけで歌っていませんが、スタジオ盤同様にとても楽しい気分にさせてくれます。

ちなみに、シングルカットされた「キラー・クイーン」と「ナウ・アイム・ヒア」は、 どちらも、"SIDE 1"で、またそれぞれのB面も、"SIDE 1"です。

という事で、『シアー・ハート・アタック』は、SIDE 1が名曲集、SIDE 2が佳曲集、という括り方もアリ!でしょう。

   
 

魅力5. 眼福!

(誰が何と言おうと)クイーンはメンバー全員が、ハンサムです。
その容姿はバンドの武器です。それを最大限に利用したこのアルバムジャケットは、(誰が何と言おうと)最高に魅力的です。

デビュー・アルバムでは、裏ジャケットの写真は画質が粗い上に小さすぎました。
セカンド・アルバムでは、ジャケットが暗すぎてよく分かりませんでした。しかし、サード・アルバムのジャケットは違いました!


※ ↑50年経ってボロボロですが タイトルが右寄せなのが日本盤 です。

4人全員がセクシーすぎて、ドキドキ~★
ブライアンは口が、フレディはズボンのチャックが、半開き~★

しかもこの時のライナーノーツの裏には、これまた麗しい4人の写真がたくさん。メンバー4人の直筆サインまでコラージュされています。
これを、“眼福”と言わずして何と言う!

『シアー・ハート・アタック』は、(誰が何と言おうと)眼福のアルバムです!

っと、今さら熱く語ったところで、釈迦に説法だということは重々承知の上です。
どうも失礼しました。



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