タイトル

終章 アントニオ猪木 vs モハメッド・アリ

1976年6月、「格闘技世界一決定戦」と銘打って、アントニオ猪木と、プロボクシング世界ヘビー級チャンピオンのモハメッド・アリによる試合が開催された。 しかし結果は両者にらみ合ったままで引き分けとなり、今世紀最大の茶番劇と評された。

さて、クイーンファンから救いを求めるはがきを受け取った大貫憲章氏は、 この「格闘技世界一決定戦」を例に出して、クイーンとツェッペリンを比較することが、いかに無意味であるかを説いてくれた。
それは、当時の「華麗なるレース」のライナーノーツで読むことができる。

おそらく何も知らずにそれを読んだ人は「なんのこっちゃ?」であっただろう。
もしくは、黙って見過ごしてきた男性クイーンファンは「新作と関係ないことを書きやがって...」だったかもしれない。

大貫氏は、そのライナーノーツの半分以上を使って書いてくれただけでなく、「日本のクイーンファンの感性は正しかったし、 その応援が、彼らを大いに奮い立たせたはずだ」と、クイーンファンを称賛するメッセージまで入れてくれたのである。 この時、クイーンを信じてきて本当に良かった! と心底思った。


しかし「オペラ座の夜」が歴史的名盤だと謳われるようになるのは、もっとずっと先の事。 かくいう私も「ボヘミアン・ラプソディ」が名曲中の名曲だと実感できたのは、もう少し大人になってからだった...

- あとがき -

この騒動を経験した私にとって「オペラ座の夜」と「華麗なるレース」の2枚のアルバムは、前者が事の始まりで、後者が終わりを意味するアルバムでもある。
その「始まりと終わり」の意味を持つ言葉に『阿吽二字』(あうんにじ)があるが、これは、二つのものが対になっていることを表している言葉でもある。