第四章 Archive Series今年3月、アーカイブ・シリーズとしてクイーンの特集雑誌が発売された。 74年〜77年当時に掲載された記事や写真などが再現・編集されていて、表紙のフレディもとても懐かしく、 このショットを初めて見た頃の自分を思い起こした。
「アーカイブ」とは「古(公)文書の保管所」の事を言うが、保管・保存するという意味に於いては、私はかなり無関心だった。
当時その雑誌(月刊誌)に掲載されていたほとんどのクイーンの写真はハサミで切り抜いてノートに貼ったり、 下敷き(学生文具)に入れて得意気にクラスの皆に見せてまわっていた。 そうする事で雑誌が切り抜きだらけになっても、気にもしなかった。「使い捨て」と言ったら怒られるだろうか？雑誌の付録のピンナンプやクイーンのポスターにしてもそうだった。 ポスターは当時レコード屋さんでレコードを買えばタダで貰えるものだったし、クイーンのレコードは年に一枚の間隔で発売されていたことで、 一年間愛用するカレンダーと同じ感覚だった。四季が終わる頃にはいくつもの押しピンの穴が出来ていて、ほとんどがそこから少しずつ破けていってた・・。
現在この雑誌を見ていて、それらを悔やむ気持ちはない。ファンの一人としてリアルタイムの醍醐味を存分に味わっていたから。 当時のクイーンを懐かしむだけでなく、その頃の自分をも懐かしむことが出来るから。それをとても幸せに思う。 そして、そんな自分にはこのアーカイブ・シリーズはとても有難く思った。