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◆ 子カバ次女のプロフィール

◎九州生まれの関東育ち。
0歳で関東に引越しした為、次女だけは九州弁が全く通じない。

◎顔が旦那の弟にそっくり。
出産直後、皆に疑われたが旦那の母親に似てるからだと落ち着いた。(当たり前だぁー!)

◎少食、スリム、背が低い。
3度の飯よりお菓子好き。しかし全く太らない。現在150cm40kg。

◎寂しがり屋で甘え上手。
2歳半までは私から決して離れなかったし、強請る時の上目使いは天下一品。

◎ずる賢くて要領すこぷる良し。
典型的な「妹」タイプで、長女の苦労には私も頭が下がる。

多分、結婚は長女より次女の方が早いだろうな、とは思っていた。
思ってはいたけど、私が結婚した年齢より4つも早く嫁ぐとは思わなかった。

結婚が決まる前、
「もしかしたら、何年か先に、彼よりもっと良い人と出会うかもしれないよ」と、
いろいろ心配して忠告したけど、
その時に子カバが言ってきた言葉で結婚を決定付けたのでした。

お母さんはそう言うけどさ、それは、もしかしたらでしょ?
そうやって、ずーっと何年も出会いが無いかもしれないし、
今の彼より良い人と出会えないかもしれないでしょ?
だったら、私は今の彼に賭ける! あとで後悔したくないから!!


それは、強い意志を何がなんでも貫き通すような眼差しだった。


ちっ☆、その性格、私に似たな。


“お得なブライダルパック”って、ほんとにお得?

結納を済ませ、式場と日にちも決まり、結婚式に向けて準備が始まった。

結婚式はなんと言っても花嫁が主役!
新郎である彼は、子カバがやりたいようにやっていいですよ、と言ってくれたが、
子カバはまだ結婚式に出席した事が一度もない。何をどう決めていけばいいのかさえわからない。
年齢的にも、子カバのお友達も結婚式に出席するのは初めての人たちばかりであり、
逆を言えばそれは、子カバの結婚式が今後そのお友達が結婚するときの見本にもなると言える。
私は早速、最近の結婚式情報を得るために、結婚情報誌「ゼ○シイ」を購入して詳しくチェックした。

式場側のブライダル・コーディネーターと一回目の打ち合わせ。
ちょっと緊張しながら、担当のコーディネーターさんに御挨拶を済ませたらいきなり、
"お得なブライダル・パック"というパンフレットをいくつか見せられた。
「おぉ!これは安い!」と喜んだのもつかの間、その中身を一つ一つチェックしてみると、
全て最低限のランクであり、魅力的に掲載されているものは別料金のオプションになるのだった。

しかし、コーディネーターさんの、"一生に一度"とか、“お目出度い席”というセリフには、
サイフの紐を緩めるマジックがある!
まだこの時点では現代のブライダル産業というものを把握していなかったけど
これから見積書を完成させていく上で、
目出度い事とは言え、ビジネスライクになる必要があるなと気を引き締めた。


2回目の打ち合わせ以降、いろんなパッケージプランを見ていて感じたのが
どれもがオリジナル性に欠けるという事だった。
子カバも、「ここに書いてある中から選べばいいんでしょ?」と、よく訊いてきたが
私としては、高い金払ってランクを上げても
それはまるで芸能人の結婚式でウェディングケーキの高さだけを競争してるみたいに思えた。


「見栄えより、印象に残るアンタらしい結婚式の方が良いと思わない?」と子カバに提案したら
パッケージプランではなく、結婚情報誌の記事から子カバがやってみたい事をチョイスしてきた。
それによって、担当のコーディネーターさんには無理を言ったり、かなり値切ったりもしながら、
できるものは全部手作りにしようと考え、母娘三人、結婚式に向けて結束した!



あ!おとーさんは費用をヨロシクね〜♪


ウェディング小物を手作りしよう!

手作りしようと決めたのは、
節約を兼ねたブーケ、ブートニア、髪飾りで、オリジナル性を兼ねたのが、ウェルカムボードと、ウェルカムマスコット。
そして、従来の進行企画にプラン外の企画を2つ設定して、それに必要な物も安く用意した。

最初に取り掛かったのはウェルカムマスコット
子カバは「リラックマ」が大好きで、子カバの部屋にはリラックマのぬいぐるみが所狭しと置いてある。
その手持ちの中から2匹(と言うのか?!)用意して、ドレスとタキシードのキットを購入してきた。
しかしそのキットは、当然、手持ちのリラックマ用ではないため、採寸して型紙をとる必要がある。

私は洋裁が得意というほどでもないけど、思い切りの良さには自信がある!
なので、採寸と型紙作りは、ほとんど勘でやった。(勘かよ!)
ミシンと手縫いでタキシードとドレスを縫い上げた。
しかし上手く出来たものの、これだけでは面白味がない。

少し考えて・・・新郎がプロのキックボクサーだったので、グローブを作ることにした。
すぐに長女にボクシング・グローブのイラストを書いてもらった。
そのイラストを見ながら、私がまた勘で(笑)、型紙をとる。
グローブの縫い目は手縫いが適していて、意外と簡単に出来上がった。
ついでに、新郎が試合開始前にお守りとして頭に巻いていた物も作って縫い付けた。
(グローブとその小物は新郎が特に喜んでくれて嬉しかった)

翌日、ケースを購入してきて、ケース内の飾り付けも仕上げた。かかった日数は3日。費用は全部で4000円くらい。





成功するかどうかは、やってみなくちゃわからないっ!

次に取り掛かったのがブーケとブートニア、そして髪飾りだ。

そもそも、ブーケを手作りするなんて、生まれて初めてだし、何の知識もなかったから
もし途中で失敗すれば、節約どころか、材料費が無駄になって、逆に高くついてしまう危険性は大いにあった。
だけど、「やってみたい!作ってみたい!」という強い好奇心と、
「出来るかどうかは、やってみなきゃわからない!」という負けず嫌いの性格が手伝って
今回、ブーケとブートニア、髪飾りも初挑戦した。

最初は材料選び。
造花はとても安いけれど、それであれば式場でレンタルしているものと同じになってしまう。
でも生花になると、式の前日に制作しなくてはいけなくなる。それは初心者にはあまりにも無謀というやつだ。
それで最終的に選んだのが、「プリザーブドフラワー」だった。

「プリザーブドフラワー」は見た目も触感も生花と同じ。
ただ、特殊な液体を加工してあって、「枯れない生花」といったところだ。カラーもいろいろ種類が多い。
私は作りたいブーケの形や色をイメージしながら、次の日早速、材料を買いに行った。

お店で「プリザーブドフラワー」を初めて見る。
これが結構な値段する。バラ1輪が1000円近くする!しかも大輪でなく、小さめのが。
でもそのお店ではまとめ買いすると、かなりの割引があったので助かった。

パラとアジサイとカスミ草をプリザーブドフラワーで購入して、葉や小花などは造花にした。
その他、ブーケスタンドとブーケカバーも購入して、材料費は全部で、20000円以上かかってしまった。
でもそれでもオーダーするより安い。



しかし費用に2万もかかると、失敗するわけにはいかない!←これ結構プレッシャーになった。


プリザーブドフラワーって・・・"Who Wants To Live Forever"


初めてプリザーブドフラワーを箱から取り出す。
手触りは生花と全く同じなので、取り扱いに細心の注意を払う。
とても綺麗だ。しばし見惚れて、手順に従って下準備からスタートした。

まずはバラの花びらの根元に針金を左右から通して、
その針金を茎に巻きつけなければならない。
この作業を全部のバラに施していったのだが、作業していて、ふと思った。
プリザーブドフラワーは美しい瞬間のまま命を止められてしまったんだなと。
そして、変な話だけど、針金をバラの根元に突き刺すという行為が
もの凄く残酷な感じがして、心が痛んだ。

花の命は短いけれど、自然にまかせて枯れていくのが一番良い。
それは人間にも同じことが言えると思う。
朽ちていく姿が醜いのではなく、
朽ちるのを恐れる事こそ醜態なのであって自然には逆らえないもの。

自然に逆らったプリザーブドフラワーのその美しさは、とても痛々しくて、針金を通す手が時々震えてしまった。
プリザーブドフラワーって、美しくて切ない花だなと思う。

さて、そんなプリザの花を無駄にするワケにはいかない。下準備を終えたら次はいよいよホルダーに花を挿していく。
ここでは、配色や形のバランスをうまくとっていかないといけない。
ここで最も必要なのはセンスだと思う。
ドキドキしながらも度胸をつけて、一本一本慎重にホルダーに挿していった。

私が作りたかったのは、ラウンドブーケという丸い形だったが、
子カバが、「少し下に垂れているセミキャスケードタイプがいいな」と言い出し、
急遽、余っていた材料をかき集めて完成させた。
続けて、新郎用のブートニアも同じ白とピンクのバラを二本使って作成。
ブーケとブートニアの制作時間は6時間ほどで完成した。

そしてその日、最後に取り掛かったのが髪飾り。
髪飾りも市販で買うととても高い。
作成前に参考までにと、大手スーパーでそれらを覗いてみたら、
大したものでなくても、5000円くらいの値段が付けられていた。
髪留めピンに造花がペーパーテープで巻きつけられているだけなのに
・・・これなら私にも出来そう。

さて、その日、ブリザーブドフラワーの大・中・小のバラを使用して、
アレンジしやすいように、5種類に分けて作成した。
この髪飾りは、実は和装用で、和装といっても白無垢や色内掛けではなく、
子カバが選んだのは、「オーガンジー和装」というやつ。

それは、白無垢の代わりにオーガンジー(内掛け)を羽織るのだが
見た目は和風だけど、ドレス生地のような軽い素材でできている。
重いかつらも使用せず、自分の髪を結い上げるので半洋風でもある。
そもそも子カバは身長が低いし小柄なので、大きなかつらが似合わなかった。
オーガンジー和装は身体が小さい子カバにとってはラクな和装だし、現代風とも言える。

ということで、バラに何か和風ぽいアレンジを加えたいなと考え、
そこで思いついたのが、祝儀袋に付いてる「水引き」だった。
結納のときに頂いた水引きが凄く綺麗で、袋共々とっておいたので、
それを自己流で加工して、バラに添えて完成させた。
このアイディアは自分でもとても気に入ったので、
叔母からいただいたご祝儀のそれも利用して長女(振袖)の髪飾りも作成した。
ちなみに、私は「黒留袖」なので、そんな髪飾りは不要だと言われた・・・ちぇっ☆

実は、この髪飾りを挙式前日の「ヘアー・リハーサル」の時に持参したのだけど、
実際にヘアーをセットして、これらを付ける際、
美容スタッフが花びらの方を手で持って、花びらごとガシガシ押し付けてやがった!
私は驚いて、「それプリザーブドフラワーですから!」って言ったのに、
髪飾りの位置確認を何度も繰り返し、その度にかなり乱暴に扱われて、最後までヒヤヒヤさせられた。
まぁ、後でちゃんとその美容室のリーダーさんに苦情として釘をさしておいたけどね。

次はウェルカムボード
ここはイラストが得意な長女の出番だ!早速、子カバと新郎の横顔写真をもとにして似顔絵をデッサンしてくれた。
これがまた、二人の特徴をよく捉えていて、そっくりに描いてあり、我が子ながら感心した。
イラストはその後、立体的に見えるようにデザインされて、最後に専用紙にプリントアウトして綺麗な額に入れた。
かかった費用は額代のみでした。



ウェルカムボードは、二人の似顔絵がそっくりなので掲載できませぬ。あしからず!


幸せな風景

結婚式が近づくにつれて、手作りの物がどんどん完成して並べられていく。
それらを見ながら子カバが聞いてきた。
「ねぇ?お母さんの結婚式の時もいろいろ作ったの?」
「まさか!式場側の言われるままだったよ〜(苦笑)」

世間知らずだったこともあるけど、これがやりたい等の要望は出しちゃいけないと思っていた。
それ以前に、決められた一般的な内容に従ってやるものだと思い込んでもいた。
まぁ、当時は今みたいないろんなオプションもなかったからだけど、
その事をいろいろと話していたら、子カバが突然
じゃ、お母さんが好きなクイーンの曲をBGMに使っていいよ♪」と言ってくれた。
「え!うそ?ほんと?いいの?いいの?」・・・マジで飛び上がるほど嬉しかった!!
自分の好きな曲を結婚式で流せるなんて・・・・しかも娘の結婚式で・・・幸せすぎる(嬉泣)
子カバに感謝しながら、早速、BGMのリスト作成に取り組んだ。

BGMは「披露宴のシーン別」と「歓談中」の2種類を作ろうと決めた。
二つのリストを作る段階で、クイーン友達のアドバイスをもらったり、
パソコン内で音源を並べ替えては取り消しを繰り返して結構悩む日々を送っていた。

ある日、子カバたちに、「ねぇ、このクイーンの曲はどっちがいいと思う?」と聞くと、
長女が即座に「こっちの曲の方が・・」ときちんと理由をつけて返答してきた。
「ほぅ、クイーンをよくわかってんじゃん♪」と言ったら
「当然よ、何年クイーンを聞かされてきてると思ってんの〜」と笑いながら答えた。
「そぉだよ〜お姉ちゃんも私もお腹にいる時からだもんね〜」と満面の笑みを私に向けてきた。
その時の子カバの笑顔に、一瞬小さい頃の顔とダブって見えた。
あどけない笑顔だ。
その時私は、なんとも言えない気分になった。

上手く言えないけど、
結婚を間近に控えた次女がいて、それを心から楽しみにしている長女と母の私がいて、母娘3人で笑い合える。
そんな風景は、単純で、よくある風景なのかもしれない。
だけど私にとっては、そうではない。
若い頃、とてもとても羨ましくて、とてもとても憧れていた風景だ。

子カバが自分と重なり、
長女が亡き姉と重なり、
そして自分の亡き母親の存在をそこに思い浮かべる。
二人がもし生きていたら、あの時、こんな風に母娘3人で笑い合えたんだろうなぁって思うと、
なんでもないこの風景が、ものすご〜〜く幸せに感じる。
自分の家族でそれを経験できた私は嬉しくて嬉しくて、堪らなかった。



なんでもないような事が幸せだと思える。そしてそれはとても恵まれているのだと感謝せずにはいられない。


「披露宴のBGM集」と「歓談中BGM集」のリスト♪
結婚式のBGMが1週間ほどで完成♪ 以下がそのリストです!
披露宴のBGM集

【 新郎新婦入場 】
純恋歌 (邦楽。選曲はもちろん新郎!)

【 ケーキ入刀 】
I Don't Want to Miss a Thing
迷ったけど結局エアロスミスの定番で。

【 乾杯 】
Wedding March(FLASH GORDONより)
友達にマイナー調の部分をカット・編集してもらった。

【 新婦お色直し中座 】
You're My Best Friend
子カバとの思い出が詰まったクイーンナンバー。

【 新郎お色直し中座 】
Take a Look Around(選曲は新郎!)

【 キャンドルサービス 】
I Was Born to Love You
メジャー過ぎて最後まで迷ったけど雰囲気を優先した。
Somebody to Love
長女が選んだクイーンナンバー。
Girls Just Want To Have Fun
子カバも好きなシンディ・ローパー。私の影響だけど。

【 お手紙 】
Voyage
子カバが好きな浜崎あゆみの曲だそうで。

【 花束贈呈 】
Teo Torriatte
一番悩んだ。でも出席者の評判No1でした!

【 お開き 】
Lifetime Respect(邦楽。選曲はもちろん新郎!)
Las Palabras de Amor
クイーンのこの曲、雰囲気バッチリ!
Don't Stop
締めはクイーンでなく、大好きなマックのナンバー。
歓談中のBGM集

Friends Will Be Friends Will Be... / クイーン

Great Pretender / フレディ・マーキュリー

More Than A Feeling / ボストン

Piano Man / ビリー・ジョエル

Don't Ask Me Why / ビリー・ジョエル

New York State of Mind / ビリー・ジョエル

My Life / ビリー・ジョエル

Honesty / ビリー・ジョエル

Just the Way You Are / ビリー・ジョエル

Every Breath You Take / ポリス

Dreams / フリートウッド・マック

Rhiannon / フリートウッド・マック

Sara / フリートウッド・マック

Seven Wonders / フリートウッド・マック

Little Lies / フリートウッド・マック

Running Through the Garden / フリートウッド・マック

Material Girl / マドンナ

Into the Groove / マドンナ

La Isla Bonita / マドンナ

She / エルビス・コステロ

これらは記念に残しておきたいと思い、
CDケースのデザインを私が作成したあと、旦那が音源をCDに落としてくれて印刷もやってくれた。

結婚式の前日。ブライダルエステは自宅で!

結婚式の前日、午前中に手作りした品物を会場に全て持ち込んだ。
午後からは、Mikanんちの親戚全員が九州なので、前日のこの日にほとんどの親族が上京。
(義兄だけが当日の朝一番の飛行機で来ることになっていた)
何人かは初めての東京ということで、羽田まで迎えに行ってホテルまで案内した。

その日の夜。家族4人での夕食。
一日中出歩いていて疲れていたけど、この日の夕食だけは外食にはしたくなかった。
4人で乾杯する。でもその後はいつもと変わらない団欒となった。
私も明日から子カバがこの家からいなくなるという実感もなく、頭には明日の事しかなかったわけで・・・。

実はこの日、やらなくちゃいけない事があった。
それは、以前、式場の中にある美容室での打ち合わせの時に、
美容スタッフからいきなり「ブライダル・エステコース」というのを強く迫られて・・・・

ブライダル・エステって聞いた事はあったけど、その美容スタッフの説明で驚いたのが
「当店のブライダル・エステコースは6回のコースまでありまして、
1回コースですと、2万3千円ですが、6回コースですと、6万5千円とかなりお得です♪」と言われた事だった。

・・・・・おそるべし、ブライダル産業!!
私はお得感より先に、そのムチャクチャな値段設定に憤慨した。
たかだか、産毛処理に2万3千円だと?ふざけやがって!と思い、
しつこく何回コースにするかを迫ってくる美容スタッフに
「結構です!うちでやりますから」とキッパリ断って帰ったのでした。
なので、前日の夜は、子カバと一緒にお風呂に入って、"自宅エステ"(笑)をやることになっていたのでした。

ってことで、ちょっと贅沢なシェーバーを買ってきて、子カバたちのうなじから背中まで綺麗にしてあげた。
ついでに自己流でエステっぽくフェイスマッサージもしてあげた。
続いて、お風呂から上がったら、今度はネイル。

子カバは長女と違って、美容関係にはとても詳しく、そしてその辺の美容員よりはるかに上手い!
「あの美容室のネイルデザインのサンプルでいくと、私のは8000円コースってとこかな♪」と、
子カバがネイルアーティストのごとく、自分に似合うデザインで念入りに仕上げた。
なるほど。しかもオリジナリティに溢れている。さすがだ!
私も長女もそれを見習って、時々子カバにアドバイス受けながら、それぞれ自分で仕上げた。

ついでに、色気が全くない長女は化粧が大の苦手なので、当日の朝、子カバに長女のメイクをお願いした。
花嫁が当日、姉のメイクを仕上げてから式場に出かけるというのもなんだけど・・・。(^^;



3つ違いで小さい時はよくケンカしてたのに、私が嫉妬するくらい凄く仲が良い姉妹です。


結婚式当日に起こったハプニング!

結婚式当日、朝5時に起床。
私は朝食と、子カバのために小さなおにぎりを作った。

子カバは早速長女のメイクにとりかかってくれた。
「今どき20代の女性でこんな眉毛のままでいる人って、お姉ちゃんくらいだよ」と、
一度も眉毛の手入れをしていない長女に皮肉を言いながらも、綺麗に素早く仕上げていく子カバ。
ありがとう子カバ!これで長女のメイク代も浮いたよ〜。(笑)

朝7時、子カバは私達より一足先に会場に出かけた。
その一時間後、私と長女はヘアーセットのために近所の美容室へ。
ヘアーが完成して旦那が運転する車で会場へ向かう。・・・予定どおりだ。
と思っていたら、突然私の携帯が鳴った!

たった今、羽田空港に着いたんだけど、娘が衣装を忘れてきちゃって」と、電話の相手は義兄。
そして衣装を忘れた娘とは、姉のたった一人の忘れ形見である姪っ子だ。(今年22歳)

聞けば、前夜、衣装にシワがつかないようにと、スーツケースに入れずにハンガーに掛けておいたそうで、
それを当日、うっかり忘れてスーツケースだけ持ってきたらしい。
それもどうやら寝坊したらしく、飛行機に慌てて飛び乗ったからだという・・・・おいおい、頼むよぅ(--;

いろいろと考え抜いてから、車中から携帯で会場に電話をかけた。
が、朝早い時間帯に担当者がまだ来ていないとの事で、折り返し電話をもらうことにした。
しばらく待つ。・・・イライラ、そわそわ。
電話が鳴る!担当者にワンピースでも何でもいいから何かレンタルできないか訊いたら、
急なので2種類ほどしか用意できないが、それでも良ければレンタル可能との事。
よかった!この事をまた義兄に電話で話す。

しかしその時、義兄が乗り継いだ電車が「各停」だと判明。「急行」であれば30分で着く距離なのだが
挙式まであと1時間弱しかない・・・間に合うのか?!
私は心配でたまらず、何度も電話をかけて降車駅から会場までの道案内をした。

ほどなく、私らは会場に到着。すぐに長女と二人で着付け室に向かった。
この時子カバは既に綺麗な花嫁姿で控え室にいて、旦那は写真をとりまくっていた。
私は姪っ子が心配で何度も携帯電話をチェックしていた。

挙式まであと10分となったところで、義兄と姪がやっと到着!急いで会場が用意してくれた衣装に着替えさせる。
しかしそこで、「では、そろそろお時間ですので挙式会場へ」と案内するスタッフ!
慌てて、「すみません!あと5分ほど待ってください」とお願いして、姪っ子の支度にバタバタと駆け回った。

私は着物の下に何枚もタオルを入れられているせいもあって、暑くて額には汗をかいていたが、
自分の化粧直しをする時間もなかった。
姪っ子の支度を超特急で済ませて、待ってもらっていたスタッフや新郎側の列席者に頭を下げながら、
やっと挙式会場の神殿へと向かったのでした。



神前挙式は実家が神社なので懐かしくもあり、慣れている分、呼吸を整えるには都合が良かった。


いよいよ、披露宴へ!

挙式が終わり、集合写真を撮影したあと披露宴へ。

それまでの汗がすっかり引いたと思ったが、披露宴会場に行く前に、新婦の母としてやる事があった。
花嫁介添え人のところに出向いて薄謝を渡し、よろしくお願い致します!と深々と御挨拶したあと、
今度は司会者と会場のキャプテン、それから受付を担当してくれた子カバのお友達にも薄謝を渡して御挨拶。
これが結構、階を忙しく駆け回ることになった。着物に草履だと歩幅が小さいから尚更だ。
その後、やはり一度も化粧直しする時間もないまま、披露宴会場の席に着いた。


司会者が「それでは新郎新婦の入場です」というと、会場が静まり返った!
その時、私は初めてこの日一番緊張した。
それまでかなり汗をかいていたし、走りすぎて着物も着崩れしているのではないかと思ったりしたが、
この瞬間、そんな自分の身なりなど、どーでもいい!
子カバさえ、子カバが一番輝いていれば何も望むものはない!そう思って、最高にドキドキした瞬間だった。

「うわぁ〜」という溜息にも似た声が会場を包む中、新郎新婦が登場して、ゆっくりと高砂の席に向かう。
それを会場の一番隅のテーブルから、思わず身を乗り出して子カバの姿を目で追った。
子カバが途中でつまづいて転んだりしませんようにと、バカな心配までするこの親心。
私の母なら笑いながらも、わかってくれるだろうか・・・・。


やがて新郎新婦が無事に高砂の席に落ち着く。主賓の方の挨拶など、司会者が流暢に進行していく。

乾杯のあと、私はお酒を手に、新郎側のテーブルに出向いた。
親族全員にお酌しながらご挨拶まわり。しかし新郎側の親族はうちの倍以上で、誰が誰やらの状態だった。
しかも新郎はプロのキックボクサーだったので、その関係者のテーブルには
現役のチャンピオンやコワモテの方がズラリと並んでいて迫力だった。

一方、うちの新婦側はというと、子カバの幼稚園時代から仲のいい友達や小、中、高、大学の同級生が
全員で30名以上出席してくれたおかげで、若いピチピチギャル(死語?)の華やかさに満ち溢れていた。
新郎側への挨拶まわりで少し気疲れしていた私に気を遣ってくれたのか、
私の友人として出席してくれたクイーン友達であるMさんが、
「こんなに沢山の若いお嬢さんに囲まれたの初めてよ♪若いエキスをいっぱい吸い込んでおかなきゃ(笑)」
と言って和ませてくれた。


そうそう、ウェディング・ケーキは、
子カバが大好きなリラックマをデザインしてもらった。
このケーキを司会者が真面目な声で、
ケーキの一番上には、
リラックマ、コリラックマ、黄色いトリが飾られています

と説明したときは笑えた。
"黄色いトリ"が名前だとは知らなかったから。^^;

ケーキ入刀の後、このケーキはカットされて
「デザート・ブュッフェ」と一緒に出されたけれど、
写真の「リラックマ、コリラックマ、黄色いトリ」だけは、
ちゃっかりと子カバがストックしてしまっておいたらしい。
・・・誰も取りゃ〜せんって!

余興が始まった。
子カバのお友達グループ10人くらいが登場してきて、替え歌とダンスを披露してくれた。
その歌詞の中で、
身体は小さいけれど態度はデカい!でもいつも皆が頼れるリーダ〜♪」という一節に、
誰に似たんだか・・・と苦笑しながらも、子カバがどれだけお友達に大切にされているかが伺えて、
また、一生懸命に皆でダンスを練習したであろうお友達全員に対して、感謝の気持ちで一杯になった。
お友達は子カバの大切な宝物だ。

披露宴も終盤。
いよいよ両親への花束贈呈がきた。
つい20数年前に花束を渡した自分が、もう花束を貰う側に立つとは・・・

子カバが手紙を読む前の司会者がいろいろと話す言葉で、既に私の涙腺は切れていた。

子カバが手紙を読み始める。
「おとうさんへ・・・、おかあさんへ・・・」、
そして次に、なんと長女にまで、「お姉ちゃんへ・・・」と感謝の言葉が続いた!


子カバが、お姉ちゃんの事も忘れずに、Mikanんちの家族全員に感謝の気持ちを表してくれたことに、
私はまたしても感激し、そして、そんな我が娘を、誇りに思った。





Mikan ! 我が子育てに 一片の 悔いなし!

↑北斗の拳のラオウ調で。^^;


完!


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