Q: なぜ、「JAZZ」というタイトルなのか?
今月のテーマに入る前に・・・。↑上記の質問は、おそらくこのアルバムを手にした時に、
誰しも少しくらいは疑問に思ったのではないでしょうか?
リリース当時や、1979年の来日時にも、クイーンのメンバーが、同じ質問を受けていた記憶だけはあるものの、その明確な答えまでは私は覚えていません。
ただ、アルバムを聴けば、ぃゃ、聴くまでもなく、音楽の「ジャズ」ではない事はすぐに分かりますけどね。
さて、前置きはこのくらいにして・・・
今月のテーマに挙げた「ALL THAT JAZZ」は、1979年にアメリカで公開された映画のタイトルで、"フォッシー・スタイル"と呼ばれるボブ・フォッシー振付によるクールなダンスがとても魅力的です。ちなみに、ライザ・ミネリの「キャバレー」もフォッシー監督作品です。
(↓映画「ALL THAT JAZZ」より、 個人的に一番好きなシーン♪)
ここで言う「Jazz」は、俗語で「狂騒、興奮、活気」といった意味で、“all that jazz”は「あれもこれも、何もかも」という意味だそうです。
そうすると、クイーンのアルバム「JAZZ」には、アラビア風ロック?!とかウエスタンとか、カントリーとか色々とミックスされているので、“あれもこれも、何もかも”に当てはまると思いますし、女性がヌードで自転車レースという発想とその状況は、“狂騒、興奮、活気”という言葉がピッタリだと思います。
一方、このアルバムはスイスの「Montreux Jazz Festival/モントルー・ジャズ・フェスティバル」が行われた間にレコーディングされた事から、
その影響を受けていると言われています。
※ちなみに、「Monterey Jazz Festival/モントレー・ジャズ・フェスティバル」はアメリカのカリフォルニア州で開催されているジャズ・フェスティバルです。
(↓1978年開催の「Montreux Jazz Festival」)
当時のインタビュー記事でロジャーが、「僕はこのアルバムで、ジャズ・ドラマーみたいなドラミングをしているんだ」と答えていました。 その時は私にはそれがどの曲なのか分かりませんでしたが、いま考えると、それは、「ドリーマーズ・ボール」かなと思います。それも、リミテッド・エディション盤に収録されている「アーリー・アコースティック・テイク(1978/8)」。