SIDE 1 |
1.
We Will Rock You |
■Words and Music by Brian May |
通常よりも早いテンポで演奏されるいわゆるファスト・ヴァージョン。
「Dead On Time」の雷音から、このファースト・ヴァージョンでスタートするなんて、さすがブライアン!
やっぱりアンタが大将〜・・じゃなくて、とってもコンサートのオープニングに相応しいと思います。しかしブライアンって人は静と動を上〜手く表現出来る人なんだなぁ〜と関心します。
間奏で聴けるブライアンのソロもいいけど、その手前のジョンのベースが好きです。
挑発的な曲調&内容なので、オープニングにはピッタリですが、欲を言えば、もっとロジャーの声が聞こえてきて欲しかったです。
【シングル履歴】アメリカや日本ではA面としてシングル・カットされた。
英国では大ヒット・シングル「Crazy Little Thing Called Love」 のB面に収録。
【オリジナル】『NEWS OF THE WORLD』
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2.
Let Me Entertain You |
■Words and Music by Freddie Mercury |
可愛い〜♪何がって、フレディのMCの後のレスペ。
まるで、“ノッてるかい?”って言ってる様な♪キュイ〜ンって音が可愛い〜♪それに続いて、スタート部分は今度はカッコいいときたもんだ。
1曲目と同じく早いリズムにのって、フレディの口だって、まわるまわる!
この曲はレコードでもライブでも最高です。
冒頭の低音は足から頭に向かって振動を走らせ、まさに日頃運動不足の方も身体を動かざるを得ないでしょう。
『JAZZ』発表時のツアー以外でも、もっと取り上げて欲しかった一曲です。
【シングル履歴】
A1の日本盤シングルB面。英国ではシングル「Save Me」 のB面に収録。
【オリジナル】『JAZZ』
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3.
Death On Two Legs |
■Words and Music by Freddie Mercury |
この曲が始まる前のMCでフレディがご丁寧な曲紹介(ノーマン氏を“ゲス野郎”みたく罵った言葉)を言っちゃったもんだから、
その部分に消去音(電子音)が入ってます。当時はこんな電子音入れるくらいなら、始めから全部カットしてほしいと思ってましたが、
これが聴き慣れてくると、そのピーピーピーってのが何故か、リズム・カウントみたいに聞こえてしまう。(ぁぁ、慣れってコワイ)
ちなみに、ここからメドレーになります。
ライブ向きな要素も持っているのですが、あまりにもスタジオ録音の出来が良いので、凝った作りの再現は難しいですね。
それでもアップテンポ2曲の後のこのイントロですので、何かが始まりそうな緊張感が走るという点では効果的な曲だと思います。
ライヴにおいて確かに流れは大切なのですが、QUEENの場合ピアノで始まる曲を途中で上手く取り入れ、敢えて流れを断ち切ったりします。
観客はフレディがピアノの前に座ると、何の曲を演奏するのか想像しますから、常にステージに集中してなくてはなりません。
ポップコーンを買いに行ってる暇もないということですね。
【オリジナル】『A NIGHT AT THE OPERA』
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4.
Killer Queen |
■Words and Music by Freddie Mercury |
メドレー2曲目。ロジャーの高音ヴォーカルが光ってます。
でも個人的には、コーラスでのロジャーの声にかき消されそうなブライアンの声を聞き取るのが楽しかったりします。
いつの時代のライヴでも、この曲のイントロが流れると、“さあ、この曲を覚えているかい?”といった感じに聞こえます。
ヒット曲が多くなるに連れ、ライヴ向きとは思えないこの曲の演奏回数は減りましたが、
メンバーにとって忘れられない曲であると同時に、古くからのファンにとっても特別な存在なのでしょう。
【オリジナル】『SHEER HEART ATTACK』
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5.
Bicycle Race |
■Words and Music by Freddie Mercury |
メドレー3曲目。ベース音が妙に心地良い。これもロジャーのハスキー&パワフル・ヴォーカルが効いてますが、
ここでも(歌ってないようでちゃんと歌ってる)ブライアンの声を聞き取るのが楽しい。
ライヴ向きとは思えませんが、ヴォーカルの掛け合いはステージ上でも見せ場となります。
と言っても実際見たことはありませんが・・・。(いいかげんなコメントだなぁ。)
【オリジナル】『JAZZ』
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6.
I'm In Love With My Car |
■Words and Music by Roger Taylor |
ドラムを叩きながら、これだけ歌えるなんてスゴイ!それにやっぱりこの曲はライヴの方が断然カッコいい〜。
途中に入るフレディの“Oh Yeah〜”は、個人的にこの曲で欠かせないほど重要な“合いの手”になってます。ちなみにメドレーはここで終り。
この曲はライヴでこそ本領発揮!
ロジャーのヴォーカルが非常にロック向きであることが一目(聴?)瞭然です。
またスポットライトの当たらない場所で弾かれるフレディのピアノも、とても効果的です。
【オリジナル】『A NIGHT AT THE OPERA』
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7.
Get Down, Make Love |
■Words and Music by Freddie Mercury |
これ・・・個人的に好きじゃない。途中のサウンドは視覚的要素があって初めて映えるものであって、
レコードで聴いてると、それは聴くに耐えない。・・まぁ、オリジナルも苦手だけどさ・・。(ぼそっ)
スモーク&ライトを駆使した曲なので、やはり映像を見ながら聴いた方がいいですね。
それでも、一音一音がハッキリしているせいか、惹き付けられる曲ではあります。
『THE GAME』発表以前ではこの手の“間”がある曲が少ないだけに、取り上げられる理由がよく分かります。
【オリジナル】『NEWS OF THE WORLD』
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8.
You're My Best Friend |
■Words and Music by John Deacon |
う〜ん、救いの曲だ。アルバムでもそうだけど、ライヴでも和やかな感じがしてきます
・・が、和やか過ぎて、なんとなくこの曲はライヴ向きではない様な感じもする。
ライヴでヒット曲を取り上げるのは、どんなアーティストでも同じことですけど、この曲はライヴには向かない気がします。
人気の『OPERA』からいくつか選曲せざるを得ないのは分かりますが・・・それなら「Sweet Lady」が良かったなと。
【オリジナル】『A NIGHT AT THE OPERA』
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SIDE 2 |
1.
Now I'm Here |
■Words and Music by Brian May |
冒頭でのレスペなんですが、♪ジャンジャンジャンジャン...って早いリズムで弾きながら、ふっと
♪チャッチャッ♪って高い音が入るところが大好きです。こういうちょっとしたアクセントや、レスペの音色が変化していく部分が楽しい。
そして最後の最後、♪キィュッ♪って音で締めくくってる音なんてまるで、レスペが決めのポーズをとった瞬間みたい。
(どこまでも聴かせてくれるヤツだぜ)
ライヴの定番(ライヴで最も演奏回数の多い曲ではないでしょうか)。
このアルバムの中では、観客の熱気が最もよく伝わって来る曲です。
フレディの観客との掛け合いも、時と共に変わるものですね。ラストのドラム・ソロが最高です。
【シングル履歴】B3のシングルB面。
【オリジナル】『SHEER HEART ATTACK』
【他のライヴ】『LIVE AT WEMBLEY'86』
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2.
Deamers Ball |
■Words and Music by Brian May |
ロジャーの叫び声に近いヴォーカルが何ともスゴイ。それにこの曲でのブライアンって
とってもノッてる感じで楽しそうな雰囲気が伝わってきます。
う〜ん、もしかしたらこのアルバムで一番好きかも知れません。
何て言いますか、1950年代いやもっと古く1920年代のニューヨークを思い起こさせるレトロ感があるのです(えらく幅があるぞ!)。
それにしても懐かしいなぁ・・・・(生まれてないだろ!)。
それは僕みたいなお金持ちしか入れない高級クラブだったなぁ・・・(まだ続けるか!)。
もちろん他の激しい曲があるからこそ、良く聞こえるんですけどね。
ナマで聴いたみたい曲です。
【オリジナル】『JAZZ』
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3.
Love Of My Life |
■Words and Music by Freddie Mercury
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この曲は、このアルバムが発売されてからオリジナルよりこのライヴ・ヴァージョンの方が幅広く浸透して、
強く印象付けた気がします。それだけこの曲はこのアルバムでの一番の収穫!?だったのかもしれません。
カラオケに行った時、この曲をついライヴ・ヴァージョンのキーで唄ってしまうファンの方って多いのではないかと想いますが、
個人的には、この曲は元々はピアノ曲であると言う事を忘れないでほしいです。
この曲のライヴっていったら、私の中ではいつでもこの『LIVE KILLERS』の演奏を真っ先に思い出します。
後の南米ツアー以降、観客の大合唱の場となりましたが、ここではフレディが通して歌います。
【シングル履歴】
◎U.K. Release Date : 29 June 1979 △Highest Position on U.K. Chart : No.63
英国ではアルバムから唯一のシングル・カット。
【オリジナル】『A NIGHT AT THE OPERA』
【他のライヴ】『LIVE AT WEMBLEY'86』
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4.
'39 |
■Words and Music by Brian May |
この聴き所は勿論、コーラス・ハーモニーでしょう。“よっ、さすが元聖歌隊のロジャー!”
中盤の見せ場です。
最近はライヴ途中でアコースティック・セットを持ってくるアーティストが多いですけど、
QUEENはかなり前から取り入れていたことになりますね。
ライヴでは涙よりも熱気優先の私ですが(もちろん両方あればベストですが)、この曲はとても感動的です。
この曲も出来れば映像が欲しい!
【オリジナル】『A NIGHT AT THE OPERA』
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5.
Keep Yourself Alive |
■Words and Music by Brian May |
冒頭の♪ゥィーン..ガシャガシャガシャ♪って鳴らす乾いた感じの音色、個人的に大好きなレスペの音色です!
そしてそれを弾きながら♪チャララ〜ン・・♪のメロディ部分を入れるのって、先程の「Now I'm Here」でのアクセントと似てますが、
その二つの音色を絶妙なタイミングでもって、すんごい早いリズムで弾いてるブライアンの指関節ってぇ〜のは、もしかして一本一本、はずれるのかい?!
この曲はライヴの方が断然好き!特にイントロがカッコいい。
スタジオ盤のボコボコ・ドラムは、音自体は好きなんですが、スピードがない分、今一つノレないのです。
しかしここでは、イントロから煽られっぱなしです。
【オリジナル】『QUEEN』
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SIDE 4 |
1.
Bohemian Rhapsody |
■Words and Music by Freddie Mercury |
オーディエンスの♪ムスターファ♪の掛け声で、この曲の冒頭部分を
フレディが歌いますが、スッとボヘラのピアノ・メロディに切り替わります。個人的には「ムスターファ」の続きを聴きたかったなぁ〜。
これから頂点へ上り詰める時代だけに、
この時点ではこの曲は、バンドにとってもオーディエンスにとっても、まだ数年前の大ヒット曲として受け止められているような印象をこの演奏からは受けます。
会場全体から涌き出る特別な思い入れみたいなものを感じるようになるのは、「Live Aid」以降ということになるでしょう。
それでも発表された当時、ライヴ中盤にメドレーで演奏されていたことを考えますと、大分格上げされたことになります。
【オリジナル】『A NIGHT AT THE OPERA』
【他のライヴ】『LIVE MAGIC』 『LIVE AT WEMBLEY'86』
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2.
Tie Your Mother Down |
■Words and Music by Brian May |
最高潮に盛り上がってる所でこの曲。このタイミングで座って聴いてる冷静な人は、もはや居ないでしょう。
もし居たとしても、きっと立ち上るタイミングを外してしまって内心とても後悔してるはず。それくらいこの曲はライヴで一番楽しめる曲だと思います。
公式に発表されているライヴ・アルバムの中では、同曲中、最も早いテンポの演奏ではないでしょうか。
フレディがこの曲を歌い慣れているということは、何の気負いも無く(良い意味で)あっけらかんとしたその歌い方から伝わってきます。
このアルバムにおいてノリの良さでは、文句無く一番!
【オリジナル】『A DAY AT THE RACES』
【他のライヴ】『LIVE MAGIC』 『LIVE AT WEMBLEY'86』
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3.
Sheer Heart Attack |
■Words and Music by Roger Taylor |
なんともクレージーな曲だこと。こりゃスピーカーも倒せば、スパンコールのタイツも脱ぎたくなるわな。
演奏している当人達にとっては、
「Jailhouse Rock」や後の「Saturday Night's All Right For Fighting」に近い気分でこの曲をプレイしているのでしょう。
暴れる場として使われる曲という点で、アンコールに適した曲と言えます。
【オリジナル】『NEWS OF THE WORLD』
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4.
We Will Rock You |
■Words and Music by Brian May |
これはライブの臨場感を楽しむ曲だと思います。自分対Queenじゃなく、オーディエンス対Queenとして
会場全体の雰囲気を感じ取れる瞬間だと思いますし、彼等の演奏と共に彼等の人気や実力も実感できるんじゃないかと思います。
今みたいに多くのライヴ映像が見れない時代においては、
ライヴで一体何が起きているのかを、ファンが知る手段はライヴ・アルバムしかありませんでした。
その点で言うとこの『LIVE KILLERS』はあらゆる事を教えてくたはずです。
ここでファンが合唱するんだ、ここで手を叩くんだと。
もちろんそういったことは教えられるものではありませんし、会場に行けば自然と身に付くものなんでしょう。
しかしそれでも全く影響が無いとは言えません。
今だからこそ、この「We Will Rock You」での大合唱には誰もが何ら驚きを感じませんが、
当時ナマで見たことの無いファンにとっては、この演奏を聴いて多いに興奮させられたことでしょう。
そして自分もその場に参加したいと願ったに違いありません。
それほどまでに迫力ある演奏を、ここでは聴かせてくれます。
【オリジナル】『NEWS OF THE WORLD』
【他のライヴ】『LIVE MAGIC』 『LIVE AT WEMBLEY'86』
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5.
We Are The Champions |
■Words and Music by Freddie Mercury |
この曲は、年月が経つと共にバンドが成長すると共に受ける印象が違ってきます。
実際この当時にライヴでこの曲を聴いた時は、“ぁぁ、そろそろライヴも終りかぁ”って気持しか湧いてきませんでしたが、
レコードで聴くとなると、これを楽しむ(聴く)時代によって、かなり違ってきてました。
それと個人的にはハッキリ言って、この曲だけは、Queen以外のバンドが演っても何の魅力も感じません。
『WEMBLEY』の演奏とはちょっと違った雰囲気ですが、
なかなかいい演奏です。感動の度合いでは甲乙付けがたいものがあります。
『WEMBLEY』では“チャンピオンだ!”がそのままの意味でピッタリなのですが、
ここではまだ“チャンピオンだ!”と言い切るほどにビッグにはなってないせいか、
“さあ、これからも見ててくれ、本当のチャンピオンになるまで俺達はやるぜ!”みたいな闘志が伝わって来るのです。
それは既にアメリカという大きなターゲットを前に、着々と力を付けて来たバンドの自信の現われでしょう。
このことは、力を振り絞って“Keep on fighting”と歌い上げるフレディから特に強く感じられます。
また“I thank you all!”も“みんな有難う”に違いはないのですが、
『WEMBLEY』の“感謝してるよ”と言ったニュアンスの歌い方ではなく、
“これからも応援頼むぞ!”と言ったニュアンスで歌われているように聞こえます。
つまりは、ヨーロッパを後にアメリカへ向かう、いわばQUEEN壮行会みたいなステージなのです。
【オリジナル】『NEWS OF THE WORLD』
【他のライヴ】『LIVE MAGIC』 『LIVE AT WEMBLEY'86』
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6.
God Save The Queen |
■Arranged by Brian May |
“また近いうちに会おうね〜”と言うフレディのセリフで、この(中心の絵柄がジョンの)赤盤は“おしまい”。
あのぅ、どうでもいい事ですが、アナログでは聞こえませんけどね、CDではラストに“何かを落っことした物音”って入ってますよねぇ?・・
“でじたるりますた〜”ってのは、そんなとこまで聴かせてくれるわけ?
というわけで普段あまり聴かないこの『LIVE KILLERS』、
演奏曲目で言えばこの3〜4年前、または2〜3年後のツアーの方が好きな私ですが、
改めて聴き直してみると中には(特に中盤のB面&C面には)ものすごく良い演奏もあったということです。
映像を含め公式に発表されているライヴ音源のほとんどが80年代であることを考えますと、
ある意味このアルバムは貴重な録音ということになります。この曲には関係の無い話でした。
【オリジナル】『A NIGHT AT THE OPERA』
【他のライヴ】『LIVE MAGIC』 『LIVE AT WEMBLEY'86』
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