はがき大作戦
1976年1月
1枚10円だった官製はがきが20円に値上がりした。
たかが10円と言うなかれ、それまで100円で10枚買えたものが、半分の5枚しか買えなくなった。ラジオ番組宛に送るリクエストはがきの事である。
当時のクイーン・ファン・クラブ(日本)の会報で「リクエストを送ってクイーンを1位にしよう!」という呼び掛けがあった。
ラジオ番組にリクエストはがきを送ることはチャートのランキング点数も増やすことになる。再来日するクイーンのために「ボヘミアン・ラプソディ」と書いて送っていたが、本当は「グッド・カンパニー」の方が大好きだった。
そんなクイーンファンたちの努力の甲斐もあって、クイーンが再来日していた期間(だけ)は「ボヘミアン・ラプソディ」がチャート1位になった。
それまで首位を独占していたのは、BCRの「サタデー・ナイト」だった。
しかし、クイーンが日本を去った後、6月に発売された「マイ・ベスト・フレンド」は順調にチャートを駆け上がっていったが、1位だけは、BCRの「ロックン・ロール・ラブレター」に阻止された。
そんなクイーンとBCRは、アイドル・バンドとして音楽以外の雑誌にも、一緒に取り上げられるようになっていく。
当時の日記帳に、"外国人スターの人気ランキング"というのが書き残されていた。どうやら、76年6月号の雑誌「女学生の友」(後の「プチセブン」)を立ち読みしてきたらしい。
| 1位 | カーペンターズ |
|---|---|
| 2位 | オズモンズ |
| 3位 | デヴィッド・キャシディ |
| 4位 | ベイ・シティ・ローラーズ | 5位 | クイーン |
この微妙~なクイーン人気の雰囲気が伝わってくるだろうか?
もう一つ、同年7月号の音楽関連の雑誌に載っていたランキングも見つけた。
| 1位 | ビートルズ |
|---|---|
| 2位 | カーペンターズ |
| 3位 | クイーン |
・・・こちらも微妙である。
別にクイーンが1位じゃないからとか、そういう事ではない。
この当時の日本におけるクイーンの立ち位置をよく表しているように思う。
余談だが、当時、学校(中学)の給食時間に校内放送で音楽を流すことが許可されていた。しかしビートルズとカーペンターズのレコードは許可されるのに、クイーンだけは許可されなかった。
ビートルズは先生たちも知っている音楽であり、カーペンターズはアメリカで大ヒットして日本でも人気の音楽であった事が、当時のボーダーラインだった。
クイーンのアイドルとしての人気が「オペラ座の夜」の評価を邪魔しているようにも感じていたし、でもアイドルとしてもアーティストとしても微妙というか、どちらも中途半端に感じていた。
そんなタイミングで出てきたのが、本格派ロックファンと称するアンチクイーンだった...