SIDE 1 |
1. We Will Rock You |
■Words and Music by Brian May |
単純なのに何度聴いても飽きがこないし、何度聴いてもレスペの登場にはワクワクさせられます。
その“くるぞくるぞぉ〜・・来たぁ〜!”という感じのレスペ登場のシーンですが、ライヴではブライアンがレスペのボデイをコンコンコンコン叩きますよね?
あれって自分には「あぁレスペ壊れそう・・」とかちょっと心配になります。って下らないコメントですね(^^; じゃぁ下らないついでに、
このアナログ盤(日本盤)の中心の絵柄ってなんで「華麗なるレース」のデザインなんでしょか?・・。
あと、一番最初のドンドンパンのとこで妙な声らしきものが聞こえるんですが?・・以上、下らない質問でした。 画期的な曲ですね。単純さゆえのインパクト。 曲自体の構成もさることながら、アルバムのオープニングとしても強烈。 最後のギターは数多いギターソロの中でもマイ・フェイバリットの一つです。アイデア賞けって〜。 【シングル履歴】A2「We Are The Champions」のシングル盤B面。アメリカではダブルAサイド扱い。 この曲はフランス市場で人気を決定づけた作品でもあり、同国のチャートで12週間No.1となっている。 ちなみにNo.1の座を引きずり落としたのは「We Are The Champions」。 1996年には「Too Much Love Will Kill You」のB面及びCDシングルに収録される。 【リミックス】 1991 Remix by Rick Rubin | Ruined Instrumental | Big Beat A Cappella | Zulu Scratch A Cappella 【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 | 『LIVE MAGIC』 | 『LIVE AT WEMBLEY '86』 |
2. We Are The Champions |
■Words and Music by Freddie Mercury |
邦題は「伝説のチャンピオン」。大リーグのニューヨーク・ヤンキースの応援歌になるなど、アメリカで大ヒット。 当時は中々好きになれなかった曲です。 なぜなら、前曲の『We Will Rock You』で高揚してた気分から、この曲になると一瞬にしてクール・ダウンしてしまうからでした。 アメリカではこの曲と前曲の『We Will Rock You』を両面A面扱いするなど、2曲を1セットで聴けるってのが自分には理解できませんでしたし、 “僕たちはチャンピオンさ”なんて、この時に(1977年)そう言うのは少し早い感じがして、でもそれは決して身分不相応とかって言う訳じゃなく、 4人にはまだまだこれからもっと上があるだろう、今がまだ頂点じゃないだろうって思ってたからです。 自分がこの曲の本当の良さを感じとれたのは、90年代に入ってからで、素直に素晴らしい曲だと感じられる様になりました。 (現在では頂点をも超えてしまったQueenですが本当のチャンピオンとして最も相応しいと感じます。) この曲の素晴らしさは、それまでのヒット曲の数じゃない、彼等が歩んできた道のりを理解してこそ感銘できるのではないかと思います。 1曲目の「Rock You」はいいのですが、この曲はやっぱりエンディングがピッタリきますね。 最初のサビでやさしく歌われる“keep on fighting(闘い続ける)”の部分が、次には力強く、そして最後ではまるで決意したかのように歌われ、 この曲が後半に向かって奮い立つかのように盛り上がって行くのに貢献しています。 また同様に最後のサビで、リード&コーラスが曲タイトル部分を歌う瞬間では、 それまで盛り立て役のブライアンのギターが、美しい音色を奏でながら飛び込んできて初めて同じメロディー・ラインにのり、 全員参加になるあたりがにくいです。でもスポーツ讃歌として使われるのは好きじゃないです。 【シングル履歴】 ◎U.K. Release Date : 7 October 1977 △Highest Position on U.K. Chart : No.2 1996年には「Too Much Love Will Kill You」のB面及びCDシングルに収録される。 【リミックス】 Remix by Rick Rubin 【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 | 『LIVE MAGIC』 | 『LIVE AT WEMBLEY '86』 |
3. Sheer Heart Attack |
■Words and Music by Roger Taylor |
ベース及びリズム・ギターを弾くのはロジャー。 ハードなナンバーなんだけど、今いちノリが悪いのは何故? アイデアとしては悪くないんですが、何かパッとしないんです。 もう一工夫足りないと言いいますか・・・何よりもヴォーカルが弱いですね。 まあ、意図的にギターノイズを強調したロックをやりたかったと考えれば、そうしたヴォーカル処理も分からないでもないのですが・・・。 パンクの影響を受けたのでしょうかね? 【シングル履歴】A5のシングルB面。1996年には「Too Much Love Will Kill You」のCDシングルに収録される。 【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 |
4. All Dead, All Dead |
■Words and Music by Brian May |
彼だけが持つ(彼のヴォーカルによる)表現力の世界に浸っていると・・すっごい暗くなってくるんですが、
こういうブライアンのヴォーカルって天然良質素材とでも言いますか、この曲ではその素材(ヴォイス)が見事に生かされてると思います。
それに個人的にこのアルバムの中で一番好きな作品です。
“All Dead, all dead”と繰り返すブライアン&フレディのヴォーカルが美しいです。 厚みの有る華麗なハーモニーもいいですが、こうして二人の人間の声がそのまま重なっただけというのが、 “死”という生き物に直結した言葉を歌うにはピッタリです。 後半で一度だけブライアン一人で“All Dead, all dead”と歌われますが、この部分が最も悲しい瞬間。 そしてその後に入るフレディの“ウ〜ウ〜ウ〜”が高音になるあたりは涙を誘います。 また次のフレディの“All Dead”4回リピート後、今度は“ウ〜ウ〜ウ〜”がトーンダウンしますが、 具体的な言葉を用いなくても感情を表現できるフレディの凄さを思い知ります。 これは「Works Tour」時のアドリブのような曲にも同じことが言えます。 こういう曲を聴きますと、どんな楽器よりも人間の声こそが一番美しいと感じてしまいます。 機械的な香りが一切しないことに好感が持て、また何よりもハードロックが大好きなのに、こうした一面を見せてくれるブライアンが好きです。 |
5. Spread Your Wings |
■Words and Music by John Deacon |
邦題は「永遠の翼」。 冒頭のピアノに(前曲での絶望の中に)一筋の光が差し込んできたかのような優しさを感じます。 しかし、歌詞の内容には物語的展開を楽しめるものの、取り立ててこの曲はここが最高!ってのがなくて 全体的に無難に巧くまとまってる感じが強いです。印象に残るとしたらやっぱり歌詞だなぁ。 とても分かりやすいストーリー、そしてメロディー。 ウィンドウ越しにトランペットを眺めている黒人の少年・・・(当時では有りませんが)そんなCMがあったことを思い出します。 何はともあれ前向きな曲であります。 【シングル履歴】 ◎U.K. Release Date : 10 february 1978 △Highest Position on U.K. Chart : No.34 ジョン作曲としては2枚目のシングルカット。発売一週間目にディーコン夫妻2番目の息子マイケルが誕生している。 【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 |
6. Fight From The Inside |
■Words and Music by Roger Taylor |
ベ−スを弾くのはロジャー。ギターもロジャーとブライアンの二人。邦題は「秘めたる炎」。 A面3曲目の"シアー・ハート・アタック"よりこちらの方が断然良い!マルチ・ミュージシャン、 ロジャー・テイラー全開!って感じがします。が、多分この曲は女性ファンより男性ファンの方が受け入れ易いんじゃないかな思います、 でもその男性ファンの評価が当時、あまり耳に入ってこなかったのはこの頃のロジャーが否の付け所が無いくらいイイ男過ぎて、 やっかみ半分、その評価が低かったのでは?・・・ かなり目立たない曲の一つだとは思いますが、 ヴォーカルはもちろん、リズム&テンポといい、ギターといい、ロジャーの持ち味が出てて大好きです。 よく“4人の中では、ロジャーこそが真のロックンローラー”なんて言われますが、 こういう曲を聴くとその言葉に素直に頷いてしまいます。 タイトルもカッコ良すぎです。 |
SIDE 2 |
1. Get Down, Make Love |
■Words and Music by Freddie Mercury |
正直言って個人的にはこの曲は当時も今も苦手であり、B面は2曲目から針を落とす癖までついてしまってます。
(ごめんなさい) ヴォーカルを聴けば何が歌われているのか分かるのは当たり前ですが、 演奏を聴いただけでも、その歌詞を想像させるだけのものがあるのがイヤらしい、いや素晴らしい。 ギター、ベース、シンバル、バスドラ・・・あらゆる音が肉体の動きとリンクしています。 もちろんそういう内容は別にしましても、間の取りかたといいますか、隙間の作り方が上手く、とても完成度の高い曲だと思います。 【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 |
2. Sleeping On The Sidewalk |
■Words and Music by Brian May |
邦題は「うつろな人生」。 コレ初めて聴いた時は、いつもの、か細いヴォイスのブライアンはどこ?って思ってしまいました。 ドライな感じのサウンドに増して、ちょっとニヒルな歌い方のブライアン。簡単に演ってそうだけど結構難しいんだろうな・・とか思う。 ちなみにラストの“wanna go home”ってフレーズ、なんとなくビートルズを思い起こしてしまいます。 ブライアンなりのユーモアの現われだとは思うのですが、 それでも真面目な作品になってしまうのは性格からでしょうか・・・。 例えばこの曲のギターソロ録音風景をビデオに収めるとしましょう。 遠めにカメラが捕らえ時のブライアンは真剣そのもの、 しかしひとたびカメラがブライアンの顔をアップで捕らえるや、きっとニコって微笑むに違いありません。 “ボクって余裕でこんなことも出来ちゃうのです”って。「Don't Stop」や「Crazy Little Thing」のプロモで見せるアレです。 上手い!ニクイ! |
3. Who Needs You |
■Words and Music by John Deacon |
アコースティック・ギターを弾くのはジョンとブライアン。
そしてカウベルをフレディ、マラカスはブライアンが担当している。
邦題は「恋のゆくえ」。 雰囲気的に、なんとなくスペインの街中に佇んでる様な感じがしてきます。ラスト部分が特に素敵。 (っておぃ!コメントそれだけかい)だって、このタイトル“Who Needs You!”って・・・。 明るい陽射しが差し込む路上を思い出させます。 道端でサッカーをする少年達、魚を焦がしママに怒られ泣いている子供、洗濯物を干すオバちゃん、次の一手を考え込むおじいちゃん。 そんな光景を眺めながら、昨日の出来事を思い出し佇む、一人の青年の心の内を語った曲に聞こえます。 うららかな昼間の陽射しを浴びていると、あんなに怒りに満ちた昨日の気持ちはどこかへ吹っ飛び、今では笑みさえ浮かべ開き直る・・・・・・ でもそれは自分に言い聞かせているだけ。正直言いなよ「まだ愛してる」って。 次の日「君が必要なんだ〜!君しかいないんだ〜!」とドアをノックする男がこの曲には居る。って、かなり飛躍した想像で失礼しました。 |
4. It's Late |
■Words and Music by Brian May |
個人的にこのアルバムの中での最高作品です。で、全くの余談ですが・・・曲の途中で聞こえてくるギター音が、
どうしても“牛の鳴き声”に聞こえる部分があるんですけど。それと最後の方のギター音が、どうしても“人の叫び声”に聞こえてしまいます。
“おそるべしっ、レッド・スペシャルぅ〜!”・・・って実は私、そんなレスペに惚れてます。 この曲以外このアルバムには、ハードロック・リスナーを奮い立たせるキラーチューンが無いだけに、この曲の存在は大きいでしょう。 ただヘヴィなわりに金属音的な感触が無いせいか、もともとは穏やかな曲だったものが徐々に膨らんで壮大かつハードになった印象を受けます。 前半はズシリとしていて、後半はスカーっとしている・・・・・・フィーバー大連ちゃんでドル箱5箱がズシリと積まれたまではいいが、 調子に乗って4箱呑まれる。最後のドル箱の底が見えて「もう手遅れだ」と思った瞬間アナタがとる行動は。 そうです、“ザザー”と箱から直接トレーに球を流し込む。“とっとと無くなれー!”って。 エンディング部分のロジャーのドラム連打を聞くと、そんな展開に似たものを感じます。 ラストのフレディの叫びは、最後の一回転でリーチがかかるものの、結果は一個ズレでフィーバーを逃した瞬間?チーン 【シングル履歴】アメリカと日本ではシングルカットされている。 |
5. My Melancholy Blues |
■Words and Music by Freddie Mercury |
この曲は、おしゃれなバーで独りお酒を飲みながら聴くのもいいけど、美しい夕陽に包まれて、
ゆったりした時間に聴くのも悪くない。ラストの♪めらんかぁりぃ〜ぶるぅ〜すぁん♪の、“ぁん”がポイント! このアルバムで一番好きです。QUEENの全作品の中でもかなり好きです。 デビューしてから慌ただしい毎日。こんなタイプの曲調が誕生したって何ら不思議ではありません。 成功した充実感を感じ取り、疲れた身体をじっくり癒し、プライベートに目を向ける。 今日はいつもより少しだけ多くお酒を飲みたい・・・そんな思いで目をつむる・・・しかし、再び新しいアイデアがひらめく。 “い〜ぶらひ〜む” 才能有るミュージシャンの、うれしくも哀しい夜のヒトコマでした。 【ライヴ】 「Live at Houston, Texas'77」 |