SIDE 1 |
1.
Death On Two Legs (Dedicated to...) |
■Words and Music by Freddie Mercury |
アルバムの試聴会時、トライデント社のノーマン・シェフィールドが、タイトルにある“...に捧げる”と歌詞の内容が自分を中傷しているとし、
EMIを告訴しようとしたといういわくつきの曲。
これを書いたフレディ自身も、「自分が書いた中で一番悪意に満ちた曲だ」と言っています。
その言葉どおり、フレディの歌い方にも憎悪感が漂ってる感じがします。なので聞いてる自分は、まぁまぁ少し落ち着いて!という心境になり、
この曲早く終わらないかな。。と思ってしまうのでした。(←どうやら苦手らしい)
「Ogre Battle」「Flick Of The Wrist」に続き、
またもやフレディのダークネスなハードロックにおいて、絡み付くように奏でられるブライアンのギター。本当に素晴らしい!
こういう曲を聴くたび、ブライアンの音の組み立て方というか、曲の全体像の捉え方というか、う〜ん、何て言ったらイイのでしょう。
とにかくフィールグッド、そしてサティスファイドな私です。
*ノーマン氏に対して「EMI」は、告訴取り下げの条件として、「トライデント」に支払われるべきアルバムの売り上げに対する
1%の印税(royalties)を前金として渡す事で解決している。
【シングル履歴】 1977年5月発売の「First E.P.」に収録された。
他収録曲は、「Good Old-Fashioned Lover Boy」「Tenement Funster」「White Queen(As It Began)」
【ライヴ】 『LIVE KILLERS』
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2.
Lazing On A Sunday Afternoon |
■Words and Music by Freddie Mercury |
邦題は「うつろな日曜日」。
前曲と一転して軽やかな雰囲気に包まれます。この曲のハイライトでもある最後のギター部分は個人的に大のお気に入りです。
このギター部分をリピートさせて聴いてみると2倍楽しめたりします。それ程この部分のレスペは素敵で楽しい!
やってみたかったのでしょう。
フレディがいくらユーモアの持ち主にせよ、なかなか作品にその部分だけを反映させた曲は少ないと思います。
そんな中、この曲はフレディのオチャメな部分が大きく反映された作品だと思います。
チャップリンの映画のバックに流れてもハマりそう・・・でも最後のギターで一つの楽曲として見事な出来に仕上がってるあたりはさすがです。
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3.
I'm In Love With My Car |
■Words and Music by Roger Taylor |
ラストのエンジン音はスパイス効果抜群。でもこの曲はレコードやCDで聴くより、
ライヴで聴く方が好きだし、ドラムを叩きながら歌うロジャーを見て聴く方がこの曲の良さが味わえます。
ライヴの方がいいですね。
通常のスタジオ盤で聴ききますと、中間の“Told my girl...”はいいのですが、
全体的にヴォーカルに伸びがありすぎてちょっと歯切れが悪く聞こえます。(そこがいいえと言えばいいんですけど・・・)
【シングル履歴】B4の7インチ・シングルB面。
【リミックス】 1991 Remix by Mike Shipley 【ライヴ】 『LIVE KILLERS』
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4.
You're My Best Friend |
■Words and Music by John Deacon |
ジョンが電子ピアノを弾いている。
当時、私の周りではクイーンは「女、子供が聴くバンドだ!」とか馬鹿にされていて、その時ちょうど流れてたのが、
この、とってもポップな曲でして、おまけにこのプロモ・ビデオもテレビでよく流れてまして「やっぱり女、子供が聴くバンドや!」と言われて、
とっても悔しい思いをしてました。・・まぁ、フレディは妖艶だしロジャーは貴公子風だしジョンは可愛く電子ピアノ弾いてるし
ブライアンのレスペもソフト・タッチだし・・でもね、アルバム全体を通して聴くこの曲は最高なんですよ!
(って、これクイーンファンしか読んでないって!)
“おぉ〜”をはじめとした、フレディの結構クドい歌いまわしが多く登場しますが、
その情感たっぷりのヴォーカルこそがこの曲の魅力でありまして、シンプルかつポップなわりに飽きの来ない一曲であります。
【シングル履歴】
◎U.K. Release Date : 18 June 1976 △Highest Position on U.K. Chart : No.7
ジョンが作曲した初のシングルとなる。
このシングルが発売される3週間前(5月29日)に、ブライアンはクリッシー・ミューレンと結婚式を挙げている。
【リミックス】 1991 Remix by Matt Wallace 【ライヴ】 『LIVE KILLERS』
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5.
'39 |
■Words and Music by Brian May |
ジョンがダブルベースを弾いている。
これは、名曲中の名曲!と言い切っていいかも知れない。儚くも秘めた情熱が漂うギターといい、
か細い中にも健気さ満点のブライアンのヴォーカルといい、レスペの音色からフッと分離して聞こえてくるロジャーの高音ヴォーカルといい、
波打つような素敵なコーラスといい、タイミングの良い一瞬の清閑といい、アコギの音色が左右のスピーカーから巧い事流れてくるラストまで、
感情移入して聞き入ってしまう程この曲は絶品です!個人的にこのアルバムの中での最高作品に挙げさせていただきます!
詞のとおり“いざ旅立ちの時”、といったメロディーがとても印象的で、
ブライアンのヴォーカルはか細いのですが、とても元気づけさせてくれる曲であります。
“最高のB面”の名を欲しいがままにしている名曲でしょう。
【シングル履歴】A4のシングルB面。
【ライヴ】 『LIVE KILLERS』
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6.
Sweet Lady |
■Words and Music by Brian May |
前曲でのブライアンの秘めたる情熱がこの曲で一気に爆発したような開放感があります!
まぁ、フレディによるところも大きいのかも知れないけど中盤からの盛り上がりが最高ですこの曲。
2000年2月現在最も気に入ってる曲。
以前はそれほど気に入っていた訳ではなかったので、不思議と言えば不思議です。
だって“めきゅあほうもうお”ですよ。何なんでしょう、いったい・・・。
一番最高なのは“Though it seems...”以降のヴォーカル。まさに鳥肌ものです!
最後の“オラオラ行くぞ〜ブライアン”と聞こえてきそうなロジャーの猛烈ドラム連打他、
あらゆる部分で、4ピース・ロックバンドの音が体現できる素晴らしい作品。
オペラ座前も大騒ぎでしょう!
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7.
Seaside Rendezvous |
■Words and Music by Freddie Mercury |
オーケストラレーションはヴォーカル部分がロジャー、木管楽器はフレディーによるもの。
とっても明るくて心ウキウキ気分にさせてくれる曲です。シーサイド・ランデヴゥ〜の“デヴゥ〜”に
関連したいろんな音(濁音)が飛び込んでくるのも楽しい。ちなみにこの曲、当時日本のテレビ(幼児番組)で使われていたことで、
同じクラスの子がクイーンをからかう(バカにした)言動をしてきたので、キレた私はその子と取っ組み合いの喧嘩をして
職員室の前に立たされた苦い思い出があります。
本格的にフランス進出を果たす前に、モエ・エ・シャンドン、オペラ座、と来たかと思えば、
この曲でまともにフランス語を連発。やっぱり強い憧れがあるのでしょうか。ま、そんなこととは無関係にこの曲はいつでも心を明るくしてくれます。
初めて聴いたときからいつでも楽しいし、飽きが来ません。
目の前に浮かぶ光景はコート・ダ・ジュールはニースかモンテカルロか・・・、間違っても日本海ではないですね。
毛ガニやウニも想像できないことから北海道でもないでしょう。いや待てよ(待ちません!)
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SIDE 2 |
1.
The Prophet's Song |
■Words and Music by Brian May |
おもちゃの琴はブライアンが弾いている。邦題は「預言者の歌」。
なんと8分17秒もある長編作品ですが決して退屈しないし、退屈させないブライアンの長い話・・ぢゃなくて展開です。
この雰囲気に身を委ねてジッと聞き入るもよし!ですが私は、つい冒頭の歌いだしの部分からフレディとハモりたくなります。
後半のフレディの勇ましいヴォーカルのバックで叫び声の様に唸ってるギターは聴きどころ。
曲も巨大なら、音そのもののうねりも巨大でまさに大作。詞に合ったフレディの力強いヴォーカルが素晴らしいです。
またアカペラ後の盛り上げ方がとても見事で、まるで“白色彗星の後に現われたガトランティスを倒したまではいいが、
中から巨大戦艦が登場してくるとまでは思わなかった宇宙戦艦ヤマト”くらいのドラマティックな展開です(長い長い)。
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2.
Love Of My Life |
■Words and Music by Freddie Mercury |
ブライアンがハープを弾いている。
この曲を初めて聴いた時、やっぱりフレディのピアノとブライアンのレスペは最高のコンビ(相性)だと再確認しました。
勿論、歌詞やコーラスも素晴らしく、今や世界共通の最高のラヴ・ソングだと思います。しかし自分にとってはこの曲の一番の美しさは
ピアノとレスペが奏でる響きであり、それはその二人(二つ)にしか奏でられない輝きをもってると思います。もぅベタ惚れなんです。
単発で(ライヴで)聴くのももちろん素晴らしいのですが、
このアルバムのB面2曲目というこの位置で聴く時が最も美しく感動的です。
初めてこの曲を耳にしたのはAMラジオですが、それでも美しさが伝わってきたのを今でも覚えています。
ただ単に美しいだけでなく、素晴らしいのはそのコーラス導入のテクニック。
まずは一番で一切コーラスを入れなかったことが、この曲をうるさい曲にさせなかったという点でグッド。
二番以降では、@フレディの言葉数よりコーラスの言葉数のほうが少ないにも関わらず、最後の単語でしっかり揃えたり、
A前半は“う〜”のみで最後の単語だけ深くハモったり、B“ばぁ〜っく”のみハモりそれ以外の単語では休んだり、
などなど・・・コーラスの入れ方一つとっても、それぞれのフレーズで微妙に変化してるところがスゴイ。
(このことは多くの曲に共通することだと思います。)
【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 | 『LIVE AT WEMBLEY '86』
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3.
Good Company |
■Words and Music by Brian May |
日本製のウクレレを弾くのはブライアン。
前アルバムでもウクレレを使った曲を楽しみましたが、ここではブライアンが相当ウクレレの腕をあげたなと・・
(ギターも弾けないヤツがエラそうに言うなぁ!)すみません、よくわかんないけどウクレレとレスペがなんかとっても楽しそうです。
それにブライアンのヴォーカルが素晴らしく頼りなげ(!?)で、ついハモってあげたくなるし、ラストは何でもいいから楽器を持ち出して
自分も参加したくなるような気分にさせてくれます。
ブライアンの弾くレッドスペシャルの様々な音色が思う存分堪能できる一品です。
名曲中の名曲である前後の2曲に挟まれてあまり目立ちはしませんが、このBサイドには必要不可欠の曲であります。
まずこの曲の出だしは、手前2曲のまるで風でも吹いているかのような荒涼とした雰囲気を、一旦遮る効果があります。
そして最後のギターのやわらかい音色が消えて行く瞬間は、エンディングに相応しいと同時にまるで何かの始まりのようでもあります。
というのも日常生活を題材にしたこの曲の後に続く次曲の最初の言葉は、“Is this the real life”です。
最後のギターの音色は、そんな幻想的な世界へ聞き手を引きづり込む魅力をかね揃えております。
QUEENはアルバム全体を通し、何か一貫したテーマを持つというコンセプトアルバムは作りませんが、
常に全体の持つ雰囲気・流れを大切にするバンドである・・・というのをこういう曲を聴くたび感じます。
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4.
Bohemian Rhapsody |
■Words and Music by Freddie Mercury |
オペラ調のヴォーカルはジョンを抜かした3人によるもの。
あまり多くコメントする必要もないほど超有名な大ヒット曲ですが、自分は実を言うと初めて聴いた時は
そんなに凄いとは思いませんでした。でもこの曲を何度も何度も繰り返して聴いて歌詞を一つ一つ指で追うように一緒に歌っていたら、
こんなに面白くて大変で凄い曲はないと感じるようになりました。だって最後の銅鑼が鳴り終わった時の満足感といったら!
それはこの曲でしか味わえませんでしたから。そして当時はこの曲に限らず、クイーンのアルバムは2500円(当時のLP盤の値段)じゃぁ
安過ぎるよなぁ〜!と感じておりました。
う〜ん、やはりイイものはイイと言うことなのでしょうか。あまりにも有名で、最近この曲に対し熱心に耳を傾けることを怠っていた私ですが、
こうして改めてじっくりと聴いてみますと・・・・最高なんです。
正直言いまして、アイデアだけ取りましたら他にも面白い曲はたくさんあると思います。
私が好きなのは、いくつかの印象的な歌詞。冒頭部分、ギターソロ前、そして最後です。
ラストの“Nothing really......”からの4行は、私の心の中でいつも歌われています。
【シングル履歴】
◎U.K. Release Date : 31 October 1975 △Highest Position on U.K. Chart : No.1( 9 weeks )
◎U.K. Re-release Date : 1991 △Highest Position on U.K. Chart : No.1( 5 weeks )
マネージャーのジョン・リードは6分以上もある曲なんてラジオ局は流さないだろうと、この曲をシングル・カットすることに反対するが、
メンバー全員曲を編集することに意義を唱えそのままの形で発売。
大方の予想に反し、ラジオ局はどこもカットせずに流し大ヒット。1975年11月25日に初めて英国シングル・チャートでNo.1の座を獲得する。
「ニュー・ミュージカル・エキスプレス」「レコードミラー」「ディスク」など英国各誌で年間ベスト・シングルに選ばれている。
また1976年1月にはフレディが「Killer Queen」に次いで2回目の《アイヴァ・ノヴェロ賞》を受賞。
日本では1976年に再度シングル・カット。
1988年9月に行われたBBCラジオのリスナーによる英国全土規模の人気投票で、レッド・ツェッペリンの「Stairway To Heaven」を僅差で退け1位を獲得している。
また映画『ウェインズ・ワールド』に使用され、1992年にアメリカでNo.2まで上昇。
さらには、1999年に「Under Pressur (Lah Mix)」のCDシングルPart 2に“The Song Of Millennium”として収録され、
2000年6月には日本で3インチCDとして再びシングルカットされている。
【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 | 『LIVE MAGIC』 | 『LIVE AT WEMBLEY '86』
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5.
God Save The Queen |
■Trad. Arranged by Brian May |
この曲はコンサートの「エンディング」として使われていました。元々この曲は、
かなり初期のライヴ終了後に、オーディエンスが勝手に"God Save The Queen"を唄った事から始まったもので、
それを聞いたクイーンが気に入って、自分たちでアレンジしたという事です。
でもコンサート終了時には勿論のこと、たくさんのビデオでも最後の字幕スーパーと共にこの曲が流れてくるので、
それに馴染んでしまった私には、もはや“イギリス国歌”という意識はなく、“おしまいの歌”として静かに聴き入ってしまいます。
ジミ・ヘンドリックスやローリング・ストーンズはアメリカ国歌を演奏してたと記憶しますが、
QUEENはもちろん英国国歌です。原曲を大きく変えたわけではないものの、一聴してQUEENと分かるサウンドです。
結局、ひとたびブライアンが弾いてしまえば、どこの国歌だろうとQUEENサウンドになってしまうわけですね。
【ライヴ】 『LIVE KILLERS』 | 『LIVE MAGIC』 | 『LIVE AT WEMBLEY '86』
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