賢者の部屋
Room 011

その痩せ細った男はイスに腰掛けていた。

“私の声が聞こえていたかね?”

そうか今まで家の中でこだまして声の主はこの男の声なのか・・・貴方はそう思いこう尋ねた、

“貴方が予言者、いや賢者なのですか?”

男は静かにこう答えた、

“そう、偉大なる予言者とはこの私だ。 名作『オペラ座の夜』のB面冒頭を飾る「予言者の歌」の作者、8分以上にもわたる大作を創造した人物はこの私なのだよ。”

控えめそうな態度とは裏腹に、自信タップリの発言だ。 「イッツ・レイト」も長ければ、「ギター・ソロ」もやたら長いな・・・と貴方は思いつつさらに質問した。

“貴方がそんな長い曲を書くもんだからK&Kは困ったのですよ。 その曲に恥じない企画、つまりこのコーナーを作ろうと・・・、この先出口は本当にあるんでしょうね?”



男はすかさず答えた、

“あるある。‘こんなにたくさんファイルを作らきゃいけないコーナーは二度とゴメンだ’、 とK&Kも言っていたが、ちゃんと完成はしておる。出口は目前だよ!”

それを聞いた貴方は、その男に一礼をし部屋を出ることにした。そして、右の扉を開けようとした瞬間、予言者は貴方を止めた、

“左にも扉があるのだが、いいのかね?”

もう、どっちでもいいから早く外に出たいと思った貴方は、そのまま右の扉を押そうとする。 しかしまた賢者が話し掛ける、

“左の扉の先に行くと得点が倍になるぞ!それでも貴方は右に行くのかね?”

この展開は?・・・嫌な予感がした貴方は自ら決断することにした。


得点が倍になると聞いて
心を動かされた貴方は
賢者の言う通り左の扉を開けて進む
 
この予言者の言葉は
信用できないので
そのまま右の扉を開けて進む