DEEP PURPLE / FIREBALL
Side 1
1. FIREBALL
2. NO NO NO
3. STRANGE KIND OF WOMAN
4. ANYONE'S DAUGHTOR

Side 2
1. THE MULE
2. FOOLS
3. NO ONE CAME

Produced by Deep Purple for Edwards Coletta
Cover Design : Castle, Chappell and Partners Limited / Photography : Tony Burrett, Chagford Studios
LP : WB2564

メンバー紹介
■ Ritchie Blackmore (Guitar)
■ Ian Gillan (Vocal)
■ Roger Glover (Bass)
■ John Lord (Keyboard)
■ Ian Paice (Drums)


多分、今現在私が持っているLPレコードの中で、このアルバムは最も古いレコードだと思う。 というのも、これを買ったのは姉であり、74年頃に「これもう聴かないからアンタにあげる」と言って譲り受けたものだからだ。
そんな姉がこのアルバムを購入したのは少なくともその1〜2年前だったと思う。かなり古いレコードだけど 盤には傷もなく、今でも時々ターンテーブルに乗せている。

「FIREBALL」はご存知のように、 パープルの黄金期と言われる第2期に発売されたアルバムだけど、その前の「IN ROCK」と、この後の 「MACHINE HEAD」、そして「LIVE IN JAPAN」の3枚と並べると評価は一番低いかもしれない。 姉もその3枚は手放さなかったし。でも私には、この「FIREBALL」が第2期の中で一番好きだ!

"Black Night"よりも、"Strange Kind Of Woman"のメロディの方が好みだし、 "Smoke On The Water"より、"No No No"の方が、めちゃくちゃカッコイイ! それに、"Highway Star"より、"Fireball"の方が飽きがこない。 そしてこのアルバムの中で私がダントツでお気に入りなのが、"Anyone's Daughtor"だ。
ハードロックとは全く異なる曲調だけど、Side1の4曲は、とてもバラエティに富んでいると思う。 "Anyone's Daughtor"ではそれまでの曲調と同様にイアン・ギランのボーカルも変化して、 ラフな歌い方が私にはとても心地良いのだ。それに何と言ってもこの歌詞が楽しい!
しかし、Side2では、"The Mule"ではイアン・ペイスのドラム、 "Fools"では、中間のリッチーのギターに注目するくらいで、 "No One Came"も含めて、曲としてはイマイチ。 だから姉が「これあげる」って言ってきたのかも知れないけど、でも私にはこのアルバムは、Side1だけで昔も今も充分なのだ。

最後に、ちょっと本題から話は逸れるけど、
以前、「ロック・エイド・アルメニア / ザ・メイキング・オブ “スモーク・オン・ザ・ウォーター” 」というビデオをQ友から借りて見た。 1988年、アルメニア共和国で発生した大地震に対して行われたチャリティ活動の一環で、 「スモーク・オン・ザ・ウォーター」をイギリスのスーパースター達が再演。そのセッション風景やインタビューを撮影したメイキング映像である。

パープルからはリッチーとイアン・ギランの他、参加メンバーはクイーンのブライアンとロジャー(当時のガール・フレンドの デビーを自慢げに連れて来てた)、ピンク・フロイドのデイヴ・ギルモア、イエスのクリス・スクワイア、 ブラック・サバスのトニー・アイオミ、ELPのキース・エマーソンなどなど、豪華な顔ぶれだ。
しかし、これだけ凄いメンツが集まると、逆に収拾つかない状態というか、 しかもこれだけ揃って「湖上の煙」ではちょっと勿体無い感じもしたし、そもそも震災のチャリティで、「湖上の煙」ってどうよ?とか思うけど、 かと言って、「燃えろ〜」も不謹慎だしね。まぁ、とにかく、激しく目移りしながらも各アーティストのインタビューを見入った。

「リッチーに会えるのが楽しみで仕方ない」といったブライアンの嬉しそうな表情とは裏腹に、 リッチーは無表情のまま突然、幽霊話を始めたりして。でもこれが全然怖くなかったりするから逆に笑える。
で、私が一番言いたいのは、この時のイアン・ギランだ。
ロジャーのドラミングに対して、イアン・ギランがニヤニヤした顔でタップリ皮肉った嫌味を言ってきたのだ。
するとロジャーは、「あはは、そうだね、あはは」と、逃げ腰で笑って誤魔化した。
・・・ロジャー!鼻の下伸ばしてデビー連れてきといて情けねぇだろーが!とは思ったものの、 これを見て以来、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を耳にすると、 この時の威張りくさったイアン・ギランの顔がチラついて仕方がない。



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