CHARLENE / I've Never Been To Me
Side 1
1.I've Never Been To Me/愛はかげろうのように
2.It Ain't Easy Comin' Down/愛の終曲
3.Can't We Try/昨日へ帰りたい
4.Hungry
5.Hey MaMa

Side 2
1.I Won't Remember Ever Loving You/(For Tommy Baird)追憶
2.Johnny Doesn't Love Here Anymore/ジョニーへの想い
3.After The Ball
4.I Need A Man
5.If I Could See Myself

LP: VIP-6833
Produced by Ron Mller, Berry Gordy & Don Costa
Arranged by Don Costa.
Piano:Ken Hirsch.
Drums:Ed Greene
Bass:Wilton Felder,LelandSklar.
Guitars:Lee Ritenour, Ben Benay, Artie Muston,Jay Graydon.
Percussion:Gary Coleman.

日本では「I've Never Been To Me」より、邦題の「愛はかげろうのように」というタイトルの方が知名度が高いかもしれない、そしてそれよりこの曲を聴けばもっと知名度は高いかと思う、 でも逆に、CHARLENE(シャーリーン)という彼女の名前は影が薄いかもしれない・・。

そのシャーリーンの経歴は?というと、彼女は1950年6月1日にハリウッドで生れ、 16歳で学校退学、17歳にして結婚、出産。その後麻薬に溺れて離婚し、貧しく苦しい時を経て1974年にモータウン・レコードに持ち込んだデモ・テープが認められ1976年にこのアルバムをレコーディング。 しかし全く売れず、それから6年の歳月が流れたある日の事、フロリダのラジオ局が何気にかけた「I've Never Been To Me」が大反響を起こし大ヒット!という事で、その後に関しては、83年にサード・アルバム、84年にダンス・ミュージックのアルバムをリリースしたものの、モータウンとの契約が切れて、80年代後半には音楽業界からは姿を消してしまいました。
彼女の一人娘も現在34歳ってことになるから多分お孫さんが出来てるかも・・。

さて、私がこのレコードを買った当時(82年)、同居してた姉に、“アンタそんなの聴くの?”と言われました。
私は基本的に女性ヴォーカルが大好きだけど、中でもニックスみたいに少し癖のあるハスキー・ヴォイスがタイプです。シャーリーンもハスキーではあるけど、その歌声はどことなくオリビア・N・ジョンに似ていて、 正直言って私はこの手の唄い方は苦手です。低音はハスキーなんだけど高音域になると、息と一緒に発声する感じの歌声で、そこがどうも私には合いません。(オリビアのファンの方すみません)
で、じゃなんでこのアルバム買ったの?と疑問に思われるでしょう、そして最初の姉の質問に戻ってしまいますが、好きだから買った訳ではなく、実はこのアルバム・ジャケットのシャーリーンの顔が、 私の母親に似てたからなんです(^^;;;

掲載しているジャケットは縮小して写りが悪いけど、初めてこのレコードを手にした時、彼女の瞳といい、皺といい、口元といい、うわっ似てるぅ〜と感じたんです。しかもこの髪型も母親が寝起きの時こんな感じでした。
母親の自慢になってしまうけど、母は祖父譲りの彫りが深い顔立ちで鼻は鷲鼻、アイラインが不要な程まつげが濃く長く、目は二重と言うより瞳に沿って窪んでいたので日本人離れした形してました。
そんな訳で、私がこのアルバムを買った理由をジャケットを見せて姉に言ったら、 ほんとだぁ、もう少し太めにしたら極似だよって笑いながら共感してました。

でも、買った理由は実はもう一つあって、それは、当時とても辛い報告を受けた時で、その時自分が居た場所に「I've Never Been To Me」が有線で流れてきたんです。それまで何度かラジオでも耳にはしていたけど、その時ほど彼女の声とこのメロディが心に響いた事はありませんでした。
そして、それから少し月日をおいてから今度は、失恋してしまいまして(^^;、レオという喫茶店(お店の名前まで覚えてる自分がコワイ)で彼が先に出て行き、私ひとりテープルに残された時、店内にちょうど流れてきたのがこの曲でした。・・まぁ、どちらも偶然と言えばそれまでなんですけどネ。

という事で、このアルバムの収録曲で特別なのは言うまでもなく、I've Never Been To Meですが、 大好きなのは、Side2のAfter The Ball。このアルバム全体を通してこの曲だけは彼女の意外なイメージを与える感じで、彼女の可愛らしく生意気そうなヴォイスが私はすごく好きです。

外れるかもしれないけど・・・「I've Never Been To Me」は、日本で今後また、誰かが何かでリバイバルして、 ヒットしそうな予感がしてなりません。

by Mikan.


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