SIDE 1 |
1. Staying Power |
■Words and Music by Freddie Mercury |
このアルバム・ジャケットを初めて見た時に最初に思ったのは“なんちゅージャケット!ロジャーの美形丸潰れじゃん!”でした。
(by ロジャーの顔、命!時代)でもレコードに針を落として納得!フレディのパワー漲るヴォーカルがビシバシ冴え渡り原色カラーのイメージにぴったりでした。
そして自然に身体がリズムをとって踊りだしたくなる曲調に独りでディスコ大会を始めてしまいました。
ちなみにこの曲はライヴでも男臭くて目茶苦茶カッコいい〜♪ 低音部が効いている曲が好きな私としては、このアルバム自体が大好きです。 中でもこの曲は、その低音が身も心をも振動させ、聴いているだけで自然と身体が動くだけでなく、 感情的にも熱く動かされるだけのパワーを秘めております。 ヴォーカルもホーンも、そして何気ないギターの入れ方もカッコいいです。 【シングル履歴】 A3の英国盤シングルB面。日本では1982年7月にA面としてシングル・カットされる。 |
2. Dancer |
■Words and Music by Brian May |
シンバルの音が響いて雰囲気充分!ジャケット・カラーの4色ライトが手動で照らされてるステージを想像して、
ちょっぴりイっちゃってるダンサーになったつもりで踊りまくる曲です。(って、一体どんなんや!)いゃぁ〜独りディスコ大会でも一番盛り上がる曲なんです。
個人的にこのアルバムの中で一番好きな作品。 「Dragon Attack」同様、“やるじゃないかブライアン!”とついつい言いたくなってしまいます。 熱気ムンムン汗ダラダラ状態のド派手なディスコ(古い!)を想像させ、 中間のギターのうねりで誰か一人は服を脱ぐのではないかというほど、セクシー度満点の曲調が最高です。 ヴォーカルもとにかく熱い・熱い・熱い!アルバム中最もホットな曲、そしてどれよりもクールな曲。 このアルバムの中で、私の一番好きな曲がコレです。 |
3. Back Chat |
■Words and Music by John Deacon |
スタート部分がカッコいい、"帽子を目深にかぶったスティーヴ"が再登場したみたい。
でもカッコいいけど独りディスコ大会では踊り難いですコレ。しかしこれまで踊り過ぎて火照った身体を
ソファーで休ませ、氷の入ったグラスを傾けながら(カッコつけながら)この曲を聴き入る!ってのも悪くない。
リズムが強調されてはいますが、今一歩ダイナミズムに欠けていて、 実際のところはノリにくいというのが正直な感想です。 むしろフレディのクドい歌いまわしに耳がいき、踊るというより歌ってしまいます。 そのフレディのヴォーカルに関してですが、声の張り、パワー、どれをとっても素晴らしいの一言に尽きます。 【シングル履歴】 【リミックス】 Extended Remix |
4. Body Language |
■Words and Music by Queen |
なんとなく「世界に捧ぐ」のGet Down, Make Loveと通じるものがあるかなと思いますが、
全体的にこっちの方が格段上って感じがします。でも、まるで肉体を舐めまわしてるようなフレディのヴォーカルが異様に
エロチックと言うか爬虫類系と言うか魅力的ですが、自分はこういうヴォーカルって苦手です。
ラストはフレディの口元から唾液が垂れてそう。 緩やかな流れの中の細かなリズム、それらを全てさえぎる何回かの空白。 そして電子音の中に響く指パッチンとハンドクラップ、さらには100%人間丸出しのフレディの声。 そういう(相反する可能性を持つ)様々な要素が見事に融合した(しかもシンプルな印象を与える!)、極めて完成度の高い曲です。 大枠をしっかりと捕らえた上で細かな部分を突き詰める。これが逆転すると必ずや失敗してしまいます。 大事なのは歌詞やシンセといった“部分”ではなく、“曲全体”ということを忘れないQUEEN。 最初のアイデアがメンバーの一人から発せられても、いざ曲作り(録音)に入ると4人共通の認識の上で仕事に励み、 例えその過程において細部に対する意見の違いが生まれても、作り上げようとしている曲の全体像を見失うことは決して無いのです。 個ではなく集合体。QUEENを侮ってはいけません。 【シングル履歴】 ◎U.K. Release Date : 19 April 1982 △Highest Position on U.K. Chart : No.25 アルバムからの第1弾シングル。 ドイツでは12インチ・マキシシングル盤のリリースもされた。 【リミックス】 1991 Remix by Susan Rogers |
5. Action This Day |
■Words and Music by Roger Talor |
テクノ・ポップなナンバー。冒頭の“アクション!”っての好きです。でも前半部分は単調すぎて面白味が感じられません。
個人的にはこの曲、ロジャーのメインヴォーカルで聴きたかったな。
「Wild Wind」があるにせよ、ロジャーとフレディのヴォーカルが交わる曲も、これが最後と言ってよいのでは? 前半はその二人が途切れること無く交互に歌い、そしてロジャーがこれぞロックという高音でタイトルを叫ぶと、 フレディの同じくハイトーンながら対照的に伸びのあるヴォーカルが後に続く。 こうしたヴォーカル・パートが曲を面白くしているわけで、 もしどちらか一方が全てを歌ったのだとしたら、ここまで魅力的な曲にはなっていなかったと思います。 また“ズッチャ、ズッチャ”と単調なリズムを取りながらも、 一箇所だけ“ズズチャチャ、ズズチャチャ”と、どこかつんのめったようなアクセントを付けてる点もにくいです。 (ここは私の中では道端に転がっている石につまづいたシーンだと勝手に考えています。)私のお気に入りの一曲。 |
SIDE 2 |
1. Put Out The Fire |
■Words and Music by Brian May |
これこれ!やっぱこういうの最高!(って「Action This Day」ファンに失礼だろ!)ごめんなさい、
でもB面の1曲目に相応しいし、特徴あるベース音といい、レスペの金切り声といい、全体的にクイーンらしい曲で安心してしまいます。
それにライヴにはもってこいの曲って気がします。 ブライアンズ・ロックのカッコいい部分が随所に散りばめられた素晴らしい作品。 タイプとしては「Keep Yourself Alive」や「Now I'm Here」ではなく、次作収録の「Tear It Up」「Hammer To Fall」に近い気がします。 それはどこかと言いますと、ギターがメインながらもスピードやドライブ感に重きを置くのではなく、ドラムによる縦割りのリズムを基本にしているという点です。 こうした曲はライヴにおいて、前の曲の雰囲気をガラリ一変したい時に効果です。 もちろんB面1曲目のように再スタートする際にも利用しやすいです。(A面1曲目じゃ前に曲が無いからダメです!) そんな縦揺れリズムの中にあって、最後に登場する引きずるようなギターは、どこかしらユーモアが感じられます。 |
2. Life Is Real (Song For Lennon) |
■Words and Music by Freddie Mercury |
A3のシングルB面。邦題は「ライフ・イズ・リアル(レノンに捧ぐ)」。 1980年12月8日、"ジョン・レノンが狂信的ファンと思われる男性に自宅前で射殺されました"という ニュースが耳に飛び込んできた当時の記憶は今でも鮮明に残ってます。 この曲のメロディやピアノのキー、そのタッチにメンバー全員がレノンを尊敬していたその想いが伝わってくるし、 タイトル通り、現実の厳しさも身に染み入ります。ちなみに、クイーンはレノンが射殺された翌日のライヴで"Imagine"を演奏しています。 それを実際聴いてみると、演奏云々よりなにより、フレディのソフトなヴォーカルに合わせてオーディエンスが共に合唱するシーンに レノンがいかに世界中の人々に愛され、そして惜しまれたかを思い知らされます。 いくらレノンが大きな存在で尊敬する人物だっとはいえ、既に同じアーティストという立場にあったフレディです。 大好きな人を失う悲しみそのものより、“こんな終わりかたってありなのか・・・”という不信の念の方が強くあった気がします。 しかしそこで歌われたのは、“認めたくはないが実際はありなのだ”、つまりは“life is real”としたことが甘さを受け入れないフレディの強さだと思います。 「生(life)」を手にした瞬間から、人間は喜びと同時に残酷さも背負わなきゃいけない。 意外とQUEENの作品に多く登場するテーマかもしれません。 |
3. Calling All Girls |
■Words and Music by Roger Taylor |
この曲は、全米では60位まで上がりました。そして、ロジャー初のシングルです。
でも・・・よし、ハッキリ言おう!聴いててそんなに盛り上がらない!面白味も感じられない!ごめんっ! 私もちょっと苦手なんです・・・。 途中のシンセ等を聴ききますと、後の「Ga Ga」や「Magic」というヒット曲への布石とも思えなくもありませんが、 それでもやっぱり面白くないですねぇ。 【シングル履歴】アメリカではA面としてシングル・カットされ、ロジャーが作曲した初のシングルとなる。 日本ではA1のシングルB面。 |
4. Las Parabras De Amor (The Words Of Love) |
■Words and Music by Brian May |
邦題は「ラス・パラブラス・デ・アモール(愛の言葉)」。 これはとてもブライアンらしい曲。個人的にこのアルバムの中での最高作品です。 しかし世界各国をツアーで周るのも大変な労力を要すると思いますが、そんな中で他国の言語を勉強して 歌に取り入れるなんて、さすが世界言語研究家ブライアン博士! "手をとりあって"は日本語でしたが、この"Las Parabras De Amor"はスペイン語です。 このアルバムの前半には肉体的に疲労を伴う曲調が多いだけに、この曲のフレディの歌い出しの部分にはどこかホッとさせられます。 それでも後半がかなりドラマチック&ロマンチック仕立てなのは、ブライアンらしいと言いますかQUEENらしいです。 曲調や囁くようなヴォーカルからか、美しさと同時に優しさも伝わってくるので、多くの人から好まれる作品ではないでしょうか。 【シングル履歴】 ◎U.K. Release Date : 1 June 1982 △Highest Position on U.K. Chart : No.17 アルバムからの第2弾シングル。 日本ではA3のシングルB面。 1991年には「The Show Must Go On」の12インチ・シングルB面及びCDシングルに収録される。 |
5. Cool Cat |
■Words and Music by John Deacon & Freddie Mercury |
こういうナンバーでのフレディのヴォーカルって大好き!つい“へっへっへっ、誰にもコピー出来ないだろ〜”という
変な自慢さえしたくなります。(オマエが自慢してどーする!)とにかく、それほど素敵なヴォーカルです。
ちなみにこの曲は当初、デヴィット・ボウイが参加してリリースされましたがボウイの要求により、
すぐに彼の部分だけ外されました。現在は海賊盤でそれを聴く事が可能ですが実際聴いてみると、
ボウイが外してほしいと言った意味がよく分ります。
ハッキリ言って外して大正解でしょう。だって“歌ってる”って言うより“念仏を唱えてる”みたいなんだもん。 Sweetの言うようにボウイのバックヴォーカルが外されたのは正解です。 但し熱烈なボウイ・ファンでもある私から一言だけ言わせてくださ〜い。 デュエットとしてはマズかったけど、ボウイ一人で歌ってもそれは素晴らしい作品になったであろう曲だと思います。 但しキーは下げないと無理でしょうが・・・・。(もしくは自身の作品「Without You」ばりに歌うしかないでしょう) 【シングル履歴】B4の英国盤シングルB面。 |
5. Under Pressure |
■Words and Music by Queen & Bowie 英国ではこの曲は、前作『GREATEST HITS』に収録されてはいない。 よって既にシングル・カットはされてはいたものの、本作に収録されることになった。クイーン初の外部アーティストとの共演作。 別にボウイが嫌いなわけじゃないけど長い間好きになれなかった曲です。クイーンの中に 他人が入ってきた、として中々受け入れられなかった器の小さな当時の自分が情けない・・・とは思いますが 前アルバム「GREATEST HITS」に収録されていた事、このアルバムA面で独りディスコ大会で盛り上がってた事を含めて、 クイーンらしさが楽しめたB面のラストにプレッシャーなんかに押し潰されてしまうのはやっぱしイヤなの〜! 別にボウイが好きだからじゃないけど、最初聴いたときから大好きな曲です。 でもここではフレディのヴォーカルに幅も厚みも深みも(=ヴォリューム!)あるせいか、ボウイのヴォーカルはちょっと細く弱く感じます。 それでも“そうそうこれがボウイ”という歌い方が満載で、両アーティストのファンである私にとっては、一度聴いて二度美味しい作品です。 ロジャーのドラムもいいです。ただ展開の多さを考えますと、もう少し時間をかければ、もっと良くなった気がしないでもありません。 【シングル履歴】 ◎U.K. Re-release Date : 26 October 1981 △Highest Position on U.K. Chart : No.1( 1 week ) 1981年にカットされ大ヒットした後、10年後の1991年に「Innuendo」の12インチ・シングル及びCDシングルに収録される。その後再び「Rah Mix」として蘇り、英国チャートを駆け上がった。 【リミックス】 Rah Mix | Rah Mix (Radio Edit) | Mike Spencer Mix | Knebworth Mix 【ライヴ】 『LIVE MAGIC』 | 『LIVE AT WEMBLEY '86』 |