QUEEN DISCOGRAPHY
QUEEN II
SIDE 1
1. Procession
■Music by Brian May
凄い凄い!何が凄いって、このレコードから聞こえてくる埃(28年分)のバチバチ音です。(←早く買い替えろ!) でも、まるでレッドスペシャル交響楽団みたいな音色が流れてくると、そのバチバチ音よりブライアンの左手が移動する時の音(クチャ) の方に耳が集中してしまい埃の音なんて気になりません。
女王様、騎士、王冠、お城、妖精・・・貴方が思い浮かべるのは何でしょう? イントロを聴いた瞬間から、このアルバムの世界に引き込まれずにはいられません。 聴く前は他のアルバムと何ら変わりない気分なのに、ひとたび冒頭のドラムが耳に入ると特別な感情を抱いてしまいます。 やっぱり私はこのアルバムが好きなんです。
2. Father To Son
■Words and Music by Brian May
邦題は「父より子へ」。
前回のコメントで、途中少し退屈してしまうのはピアノが入ってないからだと書きましたが・・・ ちょこっとだけどピアノ入っとるやん!・・ども失礼いたしました。しかしピアノが入っていても、やはり正直言って私には途中から 退屈してしまいます。それは、この曲全体のリズム感が自分にはどうもじれったく感じるからです。 ブライアンのギター部分でもそれと同じ事を感じます。
壮大な曲でありながら最後まで飽きさせず、ドラマの頂点もしっかりと用意されていて、構成の面で文句無しです! この曲におけるブライアンのギターには、聞き手に余計なことを考えさせず、グイグイとその世界へと引き込んで行く強引さがあります。 初期ハードロック系の名曲。
3. White Queen (As It Began)
■Words and Music by Brian May
歌詞が素晴らしいし曲自体がまるで小説みたいです。ほんとにブライアンって素敵だわ! でも当時は白いマニキュアまでは真似出来ませんでした。
このあまりにも美しく哀しいメロディー、そしてフレディの声を聴く度、 何度胸が絞めつけられ、何度息が止まりそうになったことでしょう。 後半に曲全体を覆っていた哀しみの霧が一瞬溶けかけますが、時は既に遅く、言葉も失ってしまいます。 アコースティック・ギターも素晴らしく、ブライアン作の中では個人的に最も好きな曲です。

First E.P.英国盤7

【シングル履歴】
◎U.K. Release Date : 20 May 1977 △Highest Position on U.K. Chart : No.17
1977年5月発売の「First E.P.」に収録された。
他収録曲は、「Good Old-Fashioned Lover Boy」「Death On Two Legs」「Tenement Funster」

4. Some Day One Day
■Words and Music by Brian May
このホワイト面で一番よく聴いてた曲です。当時からこのアコースティック・ギターの音色には妙に惹き付けられてましたし、 歌詞とブライアンの(息を大きく吸って歌う)声には思わず両手で支えたくなるほど母性本能ヤられたましたし、 アコギのバックで流れるギターの音色がこれまた自分の脳波にすっごく合っていて、何が何でもQueenを応援していくぞ〜!という 強い宣誓をした曲なのです。・・・とはいえ「Doing All Right」と同じく一般的にはほとんど評価されない (目立たない)曲ですし、これも個人的に思い入れの強い曲であり偏ったコメントである事は自覚してますデス、ハイ長々とすみません。
未だにちょっと苦手です。 比較的長めの間奏中に“早くB面が聴きたい!”と思っているにもかかわらず、エンディングもこれまた長くてジラされます。 まあ穏やかな曲調で、何が悪いと言う訳ではないのですが、聴いている時の気分で印象が変わってしまいますね。
5. The Loser In The End
■Words and Music by Roger Taylor
自分にはこの曲は、ただ聴くだけでなく菜箸持ってクッションを叩きたくなる曲です。 でもハイハットに似た音を出せる身近なモノがなくて、あらゆるモノを叩いて、合う音を必死に探したりなんかしてます。 という事で、この曲は“ドラマーになったつもりで(ロジャーと一緒に)身近なモノを叩いてみよう!”つって楽しめる曲なのでした。
ずーっと雑音かと思っていたのはドアを閉める音でした。 運が悪いと、この瞬間に同時に心の扉も一時閉鎖されてしまう曲です。 ヴォーカルもドラムもキマってるけど、ちょっとこのアルバムにおいては騒々しいかなって・・・、嫌いじゃないんですけど。

【シングル履歴】B6の日本盤シングルB面。
SIDE 2
1. Ogre Battle
■Words and Music by Freddie Mercury
邦題は「オウガ・バトル(人食い鬼の闘い)」。
じわじわと静かに黒いスモークがあなたの足元に絡みつく様に流れてくる・・・それに気が付いた時はもぅ遅い! 既にあなたはブラックホールに身体を半分吸い込まれている!この曲はそんなサスペンス的要素を含むスピード感があって大好きです。
待ってましたの一大絵巻。ギャーギャー叫ぶわハエも捕らまるわで、私の心も大はしゃぎ。最高です! この頃の私の好きなブライアンのギターは、必ずといってフレディ作品。 ここでも、あまりにカッコ良過ぎです。 聞き手を打ちのめすハードロックとは、こういう曲を言うのでしょう。 フレディの作曲能力に脱帽します。

【リミックス】 1991 Remix by Nicholas Sansano
2. The Fairy Feller's Master-Stroke
■Words and Music by Freddie Mercury
邦題は「フェリー・フェラーの神技」。
銅鑼の振動が消えぬ内に聞こえてくる時計の音と、ピィ〜〜♪って音が前曲から引き続いてワクワクドキドキしてる自分の 鼓動と重なり合います。“なに?なに?今度はなんなのぉ〜!”という未知への喜びと驚きの展開!しかもそれは駆け足で 魅せられてるみたいにテンポが速く、次から次へと瞬きもできないほど惹き込まれます。なんともスゴい奴らの凄い作品です。
これはこれは、作れといって作れる代物ではないですね。ものすごいイマジネーションと技術の賜物。 言葉の選び方も、そして4人の演奏も見事という他ございません。 最終的にどういう形になるのか理解した上で録音されるのか、録音しながら形が出来あがって行くのか、興味が尽きない曲であります。 凝り過ぎだといわれようが、アーティストとしての才能を見せつける作品。素晴らしい!
3. Nevermore
■Words and Music by Freddie Mercury
美しく切なく、壮大で儚い・・・まるで夜空をすべる流れ星のような曲。
テンポの速い2曲の後に続くだけに、より静けさが増し、つやのあるフレディの声がしっかりと聴き取れます。 短い曲ですがアルバムの全体像を考えたら、とても重要な曲であります。美しさの極み。
4. The March Of The Black Queen
■Words and Music by Freddie Mercury
これは名曲と呼ぶより名画と呼ぶ方がピッタリきます。でもこの画を見て"これがQUEENだ!"とは言い切れません、 だってQUEENには他にも違うタイプの名画がある(描ける)のですから。だから"これもQUEEN!"となるのです。
ヴォーカルはもちろん、各パートの持ち味が発揮された傑作。 “ロックも立派な芸術だ!”と言わんばかりのアイデアの積め込みようです。 しかしこの曲は、QUEENの魅力の多くを持っていることは確かですが、この後の長い歴史を考えれば、 それはまだ魅力のごく一部に過ぎないでしょう。 なのでQUEEN最高傑作をこの作品とする人も、中にはいっらしゃるでしょうが、アルバム2枚目で最高とするのはちょっと酷な気がします。 で、私がどう思うかって言いますと、最高に曲の中にノメり込める作品です。
5. Funny How Love Is
■Words and Music by Freddie Mercury
この曲をフレディに合わせて一緒に歌ってると、同じ歌詞でありながら音程が少しずつ変化してるので、 時々外す事があります・・・。特にラストの微妙な音程の変化は(私には)結構難しい。
今までのお話は、実は全てが夢物語。さあさあ皆で乾杯、隣の人と目と目を合わせ、今宵も恋に酔いしれよう! 曲そのものより、フレディらしい詞の内容に惹かれます。 この後、数多くのラヴ・ソングを書くことになるフレディですが、 それらは全て“愛が不思議な存在であるが故に、生じた幸福、もしくは悲劇”を歌ったものではないでしょうか。
6. The Seven Seas Of Rhye
■Words and Music by Freddie Mercury
邦題は「輝ける7つの海」。
なんか突然、“ところで皆!このピアノのメロディ覚えていてくれたかい?”って言われてる様な感じもしますが、 覚えてるも何もこの強烈で美しいメロディは忘れ様にも忘れられません。そういう意味では、この曲がチャート10位まで売れたのも、 前作にこのイントロ入れといて正解だったと言うか、“つかみはオッケー!”だったってことかな。
既に前曲でドラマに幕を下ろした私にとって、この曲はボーナス・トラック、もしくは次作への橋渡し・・・ と言ったら大変失礼でしょうか。ポップな味付けをしたロックで、短い曲でもQUEENを理解するには良い作品だと思います。 インパクトも充分ありますし、何かしら可能性を秘めた曲であるということは確かです。 だからこそバンドも、このサビらしきものが無く、日常的でない内容の曲を、敢えてシングルとしてカットしたのでしょう。

The Seven Seas Of Rhye 日本盤7 Killer Queen 日本再発盤7 【シングル履歴】
◎U.K. Release Date : 23 February 1974
△Highest Position on U.K. Chart : No.10

クイーンが初めて(英国)チャート入りした曲。ちなみに初登場は45位。 日本では1976年に「Killer Queen」とのカップリングで再度シングル・カットされる。 また1986年には「Friends Will Be Friends」のB面に、 1996年には「Heaven For Everyone」のCDシングルPart2に収録される。
【リミックス】 1991 Remix by Freddy Bastone 【ライヴ】 『LIVE MAGIC』 | 『LIVE AT WEMBLEY '86』
QUEEN ALBUM LIST SHEER HEART ATTACK